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入院
副作用
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副作用で最初に心配されたのは、腎臓の障害でした。点滴のひとつが、腎臓への負担が大きいものなのだそうです。それで腎臓の働きを確認するために、摂取した水分量と尿量の記録をするよう指示されました。
記録してみてびっくりしたんだけど、わたしは尿量が多かった。トイレの回数が頻尿一歩手前なのは、単純に水分摂取量が多いというだけでした。
もともと2リットルくらい飲んでたから、いつもよりたくさん飲むように言われてしっかり飲んだら、4リットル近くなってた。飲み過ぎじゃないかしら。
指導が入るかと思ったら、特に何も言われませんでした。たまにコメントあっても「しっかり飲めてますねー」と言われたくらい。
看護師さんが気にするのは、摂取量が少なくないか、出る量が入る量より少なくてむくみが出ていないか、という点だけみたいでした。収支は毎日トントン。数日で計測からは解放されました。
これといって気になる副作用は出ずじまいでしたが、全く何もなかったわけでもありません。後になってみると、副作用だったんじゃないかな、と思うものはありました。
声枯れ、便秘、湿疹、頭痛です。
声枯れは、点滴の翌日に始まりました。それまではどれほど咳が激しくても、声が枯れたことはありません。なのに、なんだか喉がイガイガするのです。
と言っても、しゃべらずにいれば気づかない程度の、軽いイガイガなんですけども。でも何かしゃべろうとすると声がひっくり返って、自分でびっくりします。
その代わりに、咳が減ってきました。咳の質にも変化がありました。入院前は肺の奥から出るような重い咳だったのが、もっと浅い場所から出てくる感じの咳に変わってきたのです。同じ回数の咳でも、軽い咳のほうがずっと楽。
日に日に咳が軽くなっていく実感がありました。化学療法ってすごいな。
それまでは抗がん剤治療っていうと、どうにも悲惨なイメージしかなかったのです。髪が抜けるとか、味覚障害が起きて食事が楽しめなくなるとか、そんなイメージ。実際、病院の廊下に「がん患者ウィッグ購入助成金」なんて張り紙がしてあるし。
でも少なくとも自分の場合は、たいした副作用もなく、咳が減るという効果が実感できてます。これがどれくらい運のいいことなのかわからないけど、とりあえず幸運を喜んでおこう。ラッキー。
便秘は入院した日から始まりました。だから副作用かどうか自信がなかったのですが、2回目以降の点滴でも、点滴後は3日から4日ほど便秘するので、副作用と判断してよさそう。
どうも抗がん剤じゃなくて、吐き気止めの副作用っぽいんですよね。
抗がん剤の副作用を予防するための吐き気止めの副作用。あちらを立てれば、こちらが立たず、な状態になっちゃってるわけです。もともと入院していつもと環境が変わったことによるストレスで便秘してたところに加えて、副作用。
それで結局5日間ほど便秘してました。さすがにまずいので、便秘薬を処方していただきました。おかげで無事に改善し、その後は快調です。もともと外泊以外では便秘することがないほうだったので。
点滴2回目以降も、点滴の次の日から2~3日ほど便秘してました。が、それはもう放置。放っておいても、自然に治ることがわかったからです。
点滴のとき、副作用防止で吐き気止めの飲み薬を4日分処方されます。それを飲むと、翌日から便秘することがわかりました。飲むのをやれば、次の日には自然に便秘解消します。自然に治るなら、数日詰まるくらいは放っておいてもいいかなーと。
湿疹は、点滴後5日目に出始めました。入院前にも首だけ発熱したことがありましたが、それに似た状態で発熱したのがきっかけです。あごのあたりから首にかけて、湿疹ができました。かゆい。
看護師さんに相談したら、医師に話を取り次いでくれて、レスタミンコーワクリームが処方されました。抗ヒスタミン剤の塗り薬です。とりあえず、塗るとその場はかゆみが収まりました。
でもあいにく、根本的な解決にはなりませんでした。その場しのぎのかゆみ止めにはなるんですけどね。湿疹は消えるどころか、広がってしまったのです。日に日に広がり、最初は頭部に、次は胸のほうまで。しかも、かゆみは増すばかり。
ついには、かゆみで夜中に目が覚めてしまいました。看護師さんにアイスノンをお願いして、冷やして何とか眠れましたが、これはちょっとつらすぎる……。
どうしたらいいか考えた末、お薬手帳を調べてみました。実は過去にも何度か、同じような場所の湿疹で皮膚科にかかっていたのです。そのときに処方されていたものを調べたところ、ステロイド剤でした。
そこで、お薬手帳を看護師さんに見せて事情を説明しました。そして看護師さんから医師に話が取り次がれ、夕方にはステロイド剤の軟膏をゲット。これが点滴後9日目のことでした。
塗ったらわりとてきめんに効果があったのですが、軟膏なので髪が邪魔で頭に塗れない。これまた看護師さんに泣きついたら、ステロイド剤のローションが処方されました。ステロイド剤のおかげで劇的に改善はしたのですが、あそこまで広がっちゃうと、治るのにも時間がかかります。
この湿疹のせいで、退院が1日遅れました。
そして頭痛。これは正直、副作用かどうかさっぱりわかりません。もともと頭痛持ちなので。ただ、入院期間中はいつもよりずっと頭痛頻度が多かったのです。ほとんど毎日のように頭痛がありました。
副作用を疑ったけど全然関係なかったものもありました。点滴後5日目に、ものすごくだるくなったのです。もう何もしたくないほどの強烈なだるさ。これはやばい。でも、もしやと思うものがありました。それは、寝不足。
病院の消灯時間が22時だったのです。でもわたしは普段、21時に寝ちゃってるんですよね。入院中は1時間シフトすればいいやと思っていたのですが、寝る時間を遅くしても、いつもの時間に目が覚めちゃう。夏だから日の出が早くて、カーテンを閉めていても部屋が明るくなってしまうから。
それで結局、睡眠時間が1時間少なくなってたわけなのです。どうもそれが蓄積して、入院後6日目にだるさとなって出てきたみたい。その日から、消灯時間にかまわず21時に寝ることにしました。翌朝から、すっきり。点滴なんて全然関係なかった。
考えてみたら、1時間ずつの睡眠不足が6日間蓄積されると、のべ6時間の不足。徹夜したのと大差ないくらいの睡眠不足です。そりゃ、だるくもなるよね。
記録してみてびっくりしたんだけど、わたしは尿量が多かった。トイレの回数が頻尿一歩手前なのは、単純に水分摂取量が多いというだけでした。
もともと2リットルくらい飲んでたから、いつもよりたくさん飲むように言われてしっかり飲んだら、4リットル近くなってた。飲み過ぎじゃないかしら。
指導が入るかと思ったら、特に何も言われませんでした。たまにコメントあっても「しっかり飲めてますねー」と言われたくらい。
看護師さんが気にするのは、摂取量が少なくないか、出る量が入る量より少なくてむくみが出ていないか、という点だけみたいでした。収支は毎日トントン。数日で計測からは解放されました。
これといって気になる副作用は出ずじまいでしたが、全く何もなかったわけでもありません。後になってみると、副作用だったんじゃないかな、と思うものはありました。
声枯れ、便秘、湿疹、頭痛です。
声枯れは、点滴の翌日に始まりました。それまではどれほど咳が激しくても、声が枯れたことはありません。なのに、なんだか喉がイガイガするのです。
と言っても、しゃべらずにいれば気づかない程度の、軽いイガイガなんですけども。でも何かしゃべろうとすると声がひっくり返って、自分でびっくりします。
その代わりに、咳が減ってきました。咳の質にも変化がありました。入院前は肺の奥から出るような重い咳だったのが、もっと浅い場所から出てくる感じの咳に変わってきたのです。同じ回数の咳でも、軽い咳のほうがずっと楽。
日に日に咳が軽くなっていく実感がありました。化学療法ってすごいな。
それまでは抗がん剤治療っていうと、どうにも悲惨なイメージしかなかったのです。髪が抜けるとか、味覚障害が起きて食事が楽しめなくなるとか、そんなイメージ。実際、病院の廊下に「がん患者ウィッグ購入助成金」なんて張り紙がしてあるし。
でも少なくとも自分の場合は、たいした副作用もなく、咳が減るという効果が実感できてます。これがどれくらい運のいいことなのかわからないけど、とりあえず幸運を喜んでおこう。ラッキー。
便秘は入院した日から始まりました。だから副作用かどうか自信がなかったのですが、2回目以降の点滴でも、点滴後は3日から4日ほど便秘するので、副作用と判断してよさそう。
どうも抗がん剤じゃなくて、吐き気止めの副作用っぽいんですよね。
抗がん剤の副作用を予防するための吐き気止めの副作用。あちらを立てれば、こちらが立たず、な状態になっちゃってるわけです。もともと入院していつもと環境が変わったことによるストレスで便秘してたところに加えて、副作用。
それで結局5日間ほど便秘してました。さすがにまずいので、便秘薬を処方していただきました。おかげで無事に改善し、その後は快調です。もともと外泊以外では便秘することがないほうだったので。
点滴2回目以降も、点滴の次の日から2~3日ほど便秘してました。が、それはもう放置。放っておいても、自然に治ることがわかったからです。
点滴のとき、副作用防止で吐き気止めの飲み薬を4日分処方されます。それを飲むと、翌日から便秘することがわかりました。飲むのをやれば、次の日には自然に便秘解消します。自然に治るなら、数日詰まるくらいは放っておいてもいいかなーと。
湿疹は、点滴後5日目に出始めました。入院前にも首だけ発熱したことがありましたが、それに似た状態で発熱したのがきっかけです。あごのあたりから首にかけて、湿疹ができました。かゆい。
看護師さんに相談したら、医師に話を取り次いでくれて、レスタミンコーワクリームが処方されました。抗ヒスタミン剤の塗り薬です。とりあえず、塗るとその場はかゆみが収まりました。
でもあいにく、根本的な解決にはなりませんでした。その場しのぎのかゆみ止めにはなるんですけどね。湿疹は消えるどころか、広がってしまったのです。日に日に広がり、最初は頭部に、次は胸のほうまで。しかも、かゆみは増すばかり。
ついには、かゆみで夜中に目が覚めてしまいました。看護師さんにアイスノンをお願いして、冷やして何とか眠れましたが、これはちょっとつらすぎる……。
どうしたらいいか考えた末、お薬手帳を調べてみました。実は過去にも何度か、同じような場所の湿疹で皮膚科にかかっていたのです。そのときに処方されていたものを調べたところ、ステロイド剤でした。
そこで、お薬手帳を看護師さんに見せて事情を説明しました。そして看護師さんから医師に話が取り次がれ、夕方にはステロイド剤の軟膏をゲット。これが点滴後9日目のことでした。
塗ったらわりとてきめんに効果があったのですが、軟膏なので髪が邪魔で頭に塗れない。これまた看護師さんに泣きついたら、ステロイド剤のローションが処方されました。ステロイド剤のおかげで劇的に改善はしたのですが、あそこまで広がっちゃうと、治るのにも時間がかかります。
この湿疹のせいで、退院が1日遅れました。
そして頭痛。これは正直、副作用かどうかさっぱりわかりません。もともと頭痛持ちなので。ただ、入院期間中はいつもよりずっと頭痛頻度が多かったのです。ほとんど毎日のように頭痛がありました。
副作用を疑ったけど全然関係なかったものもありました。点滴後5日目に、ものすごくだるくなったのです。もう何もしたくないほどの強烈なだるさ。これはやばい。でも、もしやと思うものがありました。それは、寝不足。
病院の消灯時間が22時だったのです。でもわたしは普段、21時に寝ちゃってるんですよね。入院中は1時間シフトすればいいやと思っていたのですが、寝る時間を遅くしても、いつもの時間に目が覚めちゃう。夏だから日の出が早くて、カーテンを閉めていても部屋が明るくなってしまうから。
それで結局、睡眠時間が1時間少なくなってたわけなのです。どうもそれが蓄積して、入院後6日目にだるさとなって出てきたみたい。その日から、消灯時間にかまわず21時に寝ることにしました。翌朝から、すっきり。点滴なんて全然関係なかった。
考えてみたら、1時間ずつの睡眠不足が6日間蓄積されると、のべ6時間の不足。徹夜したのと大差ないくらいの睡眠不足です。そりゃ、だるくもなるよね。
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