1 / 35
診断まで
口から鼻血
しおりを挟む
鼻血かと思って耳鼻科に行ったら肺がんだった人の闘病記です。
今のところ、それほどがっつり闘病してる感じじゃないんですけども。そのうちそういう感じになっていくんじゃないかな。
* * *
まずは始まりから。
最初の自覚症状があったのは、2024年2月のことです。
ときどき口の奥から、出血するようになりました。まるで鼻血みたいにダラダラと。でも出てくるのが口の奥だから、鼻血と違って「押さえてとめる」ことができません。喉を絞めたら死んじゃうもんね。
一週間に一、二回のペースでした。
痛くも何ともないけど、理由もないのに出血するとか、なんかやばそう────と思って、耳鼻科に行ってみました。が「特に異常は見当たらない」との診断でした。
「鼻腔も喉も、粘膜はきれいですね」
何ともないと言われちゃうと、それ以上どうしようもありません。
でもやっぱり、ときどき出血が続くわけです。いったいどこから出血してるんだろう。
そこでためしに、出血中に鼻うがいをしてみました。鼻腔のどこかで出血してるなら、鼻うがいした水に血が混じるはず。ところが、鼻うがいした水はきれいなままでした。ということは、鼻じゃない。
で、次は内科を受診してみました。
これまでの経緯と「鼻うがいして血が混じらないから、喉からの出血だと思う」という説明をしました。すると胸部のレントゲン写真を撮られました。そして特に異常なし、との診断でした。
「耳鼻科に行って見てもらってください」
もう耳鼻科は行ったんだけど……。そう説明しても、これは耳鼻科の案件だと突っぱねられて、おしまい。今になって思うと、せめてここで大学病院への紹介状を書いてほしかったなあ。
しかも「症状が出ているときに行ってください」と言われてしまいました。でもね、そこまで頻繁に出血するわけじゃないんですよね。しかも耳鼻科が休診の前夜とか、そういうときに限って出血しやがる。
そうこうするうち、3月のある日突然、何も口にしていないのに、むせたように咳が出ました。そのまま、咳がとまらない。そのくせ、今度はなかなか出血しません。
らちがあかないので、とにかくもう耳鼻科に行っちゃいました。
でもやっぱり、前回と同じ診断です。異常なし。
「様子見でいいと思いますけど、紹介状を書いてもいいですよ」
こう言われて、一度は「様子を見ます」と帰りました。だけど咳はとまらないし、出血は相変わらず。
数日後、「やっぱり紹介状ください」と耳鼻科を訪ねました。紹介先は、K大学病院です。最初の出血から、すでに3か月近くが経過。ゴールデンウィーク直前のことでした。
今のところ、それほどがっつり闘病してる感じじゃないんですけども。そのうちそういう感じになっていくんじゃないかな。
* * *
まずは始まりから。
最初の自覚症状があったのは、2024年2月のことです。
ときどき口の奥から、出血するようになりました。まるで鼻血みたいにダラダラと。でも出てくるのが口の奥だから、鼻血と違って「押さえてとめる」ことができません。喉を絞めたら死んじゃうもんね。
一週間に一、二回のペースでした。
痛くも何ともないけど、理由もないのに出血するとか、なんかやばそう────と思って、耳鼻科に行ってみました。が「特に異常は見当たらない」との診断でした。
「鼻腔も喉も、粘膜はきれいですね」
何ともないと言われちゃうと、それ以上どうしようもありません。
でもやっぱり、ときどき出血が続くわけです。いったいどこから出血してるんだろう。
そこでためしに、出血中に鼻うがいをしてみました。鼻腔のどこかで出血してるなら、鼻うがいした水に血が混じるはず。ところが、鼻うがいした水はきれいなままでした。ということは、鼻じゃない。
で、次は内科を受診してみました。
これまでの経緯と「鼻うがいして血が混じらないから、喉からの出血だと思う」という説明をしました。すると胸部のレントゲン写真を撮られました。そして特に異常なし、との診断でした。
「耳鼻科に行って見てもらってください」
もう耳鼻科は行ったんだけど……。そう説明しても、これは耳鼻科の案件だと突っぱねられて、おしまい。今になって思うと、せめてここで大学病院への紹介状を書いてほしかったなあ。
しかも「症状が出ているときに行ってください」と言われてしまいました。でもね、そこまで頻繁に出血するわけじゃないんですよね。しかも耳鼻科が休診の前夜とか、そういうときに限って出血しやがる。
そうこうするうち、3月のある日突然、何も口にしていないのに、むせたように咳が出ました。そのまま、咳がとまらない。そのくせ、今度はなかなか出血しません。
らちがあかないので、とにかくもう耳鼻科に行っちゃいました。
でもやっぱり、前回と同じ診断です。異常なし。
「様子見でいいと思いますけど、紹介状を書いてもいいですよ」
こう言われて、一度は「様子を見ます」と帰りました。だけど咳はとまらないし、出血は相変わらず。
数日後、「やっぱり紹介状ください」と耳鼻科を訪ねました。紹介先は、K大学病院です。最初の出血から、すでに3か月近くが経過。ゴールデンウィーク直前のことでした。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
生きる 〜アルコール依存症と戦って〜
いしかわ もずく(ペンネーム)
エッセイ・ノンフィクション
皆より酒が強いと思っていた。最初はごく普通の酒豪だとしか思わなかった。
それがいつに間にか自分で自分をコントロールできないほどの酒浸りに陥ってしまい家族、仕事そして最後は自己破産。
残されたものはたったのひとつ。 命だけ。
アルコール依存専門病院に7回の入退院を繰り返しながら、底なし沼から社会復帰していった著者の12年にわたるセミ・ドキュメンタリー
現在、医療従事者として現役。2024年3月で還暦を迎える男の物語。


ホテルのお仕事 〜心療内科と家を往復するだけだったニートの逆転劇〜
F星人
エッセイ・ノンフィクション
※この物語は、ある男が体験した『実話』である。
尚、プライバシーの関係上、すべての人物は仮名とする。
和泉浩介(いずみ こうすけ)は、子どもの頃から『倒れちゃいけない』と考えれば考えるほど追い込まれて、貧血で倒れてしまう症状があった。
そのため、入学式、全校集会、卒業式、アルバイト等にまともに参加できず、周りからの目もあって次第に心を塞ぎ込んでしまう。
心療内科の先生によると、和泉の症状は転換性障害や不安障害の可能性がある……とのことだったが、これだという病名がハッキリしないのだという。
「なんで俺がこんな目に……」
和泉は謎の症状から抜け出せず、いつのまにか大学の卒業を迎え……半ば引きこもり状態になり、7年の月日が経った。
そして時は西暦2018年……。
ニートのまま、和泉は31歳を迎えていた。
このままではいけないと、心療内科の先生のアドバイスをきっかけに勇気を出してバイトを始める。
そこから和泉の人生は大きく動き出すのだった。
心療内科と家を往復するだけだった男の大逆転劇が幕を開ける。
子供って難解だ〜2児の母の笑える小話〜
珊瑚やよい(にん)
エッセイ・ノンフィクション
10秒で読める笑えるエッセイ集です。
2匹の怪獣さんの母です。11歳の娘と5歳の息子がいます。子供はネタの宝庫だと思います。クスッと笑えるエピソードをどうぞ。
毎日毎日ネタが絶えなくて更新しながら楽しんでいます(笑)

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる