電脳世界の死神

アクネメ

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死神は甦える

第一話

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目の前にはある女性が立っていた。
優しい笑顔で俺を見つめている。
俺は彼女に触れたくて手を伸ばす。


「お願い。私を連れて行って。そして...











142€$$287:0……43○*4○☆♪4+×8|<°3#」












気味の悪い夢で目が覚める。そしてタイミング良く診察が終わり声がかかる。

嫌な汗を拭き、急いで診察の窓口であるものを貰う。

「はぁ...結局全ては金か、どの時代も変わらないな」

俺は渡された診断書を手に呟く。
さてどうしたものか。こんな大金払えない。

親父は...重要なパーツを失っていた。
それは心臓とも言える。

人類は皆、身体を改造した。Drクレスマンが
編み出した手術によって。

そりゃ良いさ。鉄の皮膚や病気に罹らないことは死を超えてた。はずだった。

結局、死からは逃れなれない。
鉄の皮膚があったところでパーツに不備があれば簡単に死ぬ。
病気に罹らなくてもウイルスに感染して死ぬ。

俺は人類でも珍しく身体をいじっていない。
生まれた時から貧乏でそれを買えないから、
と言うのもあるが生前の母が言っていたことを今でも守っている。

「どうか、貴方はそのままでいて」

俺はこの言葉を誓いとして今日に至るまで
自分の脳にぶら下げてきた。

そのせいでもちろん肉体労働が他の人よりも
効率が悪かったり病欠してしまったりと不便なことが多いが...

「ッケ。ごほごほ」

電子タバコのせいでむせる。ストレスの避け方もこれしかないしな...

どうするべきかこの大金。もはや犯罪に手を染めるしかなさそうだった。

俺は昨日、職場の上司達の会話を思い出す。

「聞いたか?競があるんだとよ」
「競?なにかオークションでもすんのかい?」
「多分な。その品がやばいもので高額らしい」
「へーーいくらぐらいだい?」
「都内のタワーを買えるぐらいだろうな」
「夢しかねぇな」

素人の俺がそれを盗めるとは思わないが...だがどのみち親父が消えれば俺は独りだ。

それならば失敗して親父と共に死ぬのもいい。

俺はそこら辺の店頭にあるマップをとり
マーカーで逃走用の経路を書いてみる。

「やっぱり独りはきついな...」

俺はなけなしの金でネットカフェに入ることにした。

「お客さん、コースはどれに?」
「この30分で」

明らかに嫌そうな顔をする。
一番安いからだろう。

俺は投げ渡された鍵を取り個室に向かう。
ここは個室が広い上一番安いと思われる場所だ

これからすることは広く、防音性がなければ
ならない。

俺は電子チャットを開き深海webに辿り着く。
ここは仕事上怪しい人達と関わる際に聞いた
犯罪を"販売"しているサイトだ。

「これ良いんじゃねぇか...?」

そこには「盗品手伝い」と書いてある薄気味悪い文章がつらつらと書いてあった。
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