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第6話 いまからこいつを拷問する
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「くそ! ひと思いに殺せ!」
叫ぶアルティーナ、その右腕からは赤い血が流れ出ている、俺はその傷口に刀の先っぽをつっこむと、グリグリと動かした。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ! やめろ! 痛い痛い痛い痛いああああああっ!」
絶叫するアルティーナ。
と、そこで俺たちに向かって魔物が突っ込んできた。
羽で宙を飛び、手には三又の槍を持っている緑色の魔物、ガーゴイルだ。
「姫様を離せぇ!」
それだけじゃない。
「グギャァァァァッ!」
けたたましい叫びとともにこちらに迫ってくるのは剣を持ったゴブリンの軍団。
「姫様ぁ! 今助けますぞぉ!」
さらには人型をした爬虫類のモンスター、リザードマンまでやってきて、
「姫様を解放しろぉ!」
ふーん。
結構人望があるなあ、このアルティーナとかいうやつ。
ならば。
「忍忍! 忍法、火遁の術(激強)!」
ゴォォッ、とガーゴイルにむけて俺の手の平から炎が出る。
だがそれは直撃はしない。
ガーゴイルの片腕と片方の羽だけを焼き焦がす。
もちろん、わざと急所をはずしてやったのだ。
「ぐわぁぁぁっ」
ガーゴイルは地面に墜落し、痛みに悶絶している。
次はゴブリン、こいつらは弱すぎるから手加減が難しい。
まあ俺のスピードにはまったくついてこられるわけがないので、まず戦闘のゴブリンのほっぺたを平手でひっぱたく。
すると五メートルほど吹っ飛んで動かなくなるゴブリン、次の奴にもビンタ、おっと力が強すぎたようだ、今度は首をふっとばしてしまった、ビンタだと力の抜き方が難しいからこっちにしよう、三番目の奴にはデコピンをかましてやると、そいつはその場で後方に一回転して倒れる。
ちなみにこの一連の動きに三秒とかかっていない。
ゴブリンは弱すぎるから、殺さないようにするのはほんと難易度が高いなあ。
さてゴブリンの集団をデコピンでぶったおしまくる。
すでにモンスターどもは俺の強さと速さにビビって怯えた様子が見える。
次はリザードマンだ。
俺がゴブリンどもと戯れてるうちにリザードマンはアルティーナのもとに駆け寄り、彼女をぐるぐる巻きにしている糸をなんとか外そうとしていた。
「忍忍! 忍法風遁の術! 忍!」
印を結んで気を発すると、俺の手の平から突風が巻き起こり、リザードマンに直撃。
「ぐわぁぁぁぁっ!」
絶叫を上げながらリザードマンは地面に何度も叩きつけられながらすっとんだ。
地面にリザードマンの身体が叩きつけられるたびに、ベキッ、グシャッという小気味よい音がする。うーん、これは複雑骨折。モンスターだから死にはしてないかもな。
おそらくこの城にいる魔族の実力ナンバーワンからファイブくらいまでを俺は鎧袖一触、あっという間にやっつけてしまった。
恐れをなしたか、近寄ってくる魔族はもう誰もいなくなった。
「おい、アルティーナとかいったか。降伏しろ。さもなくばお前の部下を全員殺す」
だけどアルティーナは簀巻きにされながらも強気の声で、
「やれるものならやるがいい! 我ら全員を殺したとしても! 魔王軍十万の軍勢が必ずやお前を八つ裂きにするだろう!」
ほう、見上げた根性だ、もう少し拷問してやるかな。
俺がアルティーナに一步近づいたとき。
狼の耳と尻尾を持つ獣人の少女が両手を開いて広げて俺の前に立ちふさがった。
「やめて! 姫様に手を出さないで!」
「よ、よせ、ファモー! 逃げろ! お前だけでも!」
俺はファモーと呼ばれた獣人の少女につかつかと近寄る。
うーん、こいつあれだな、ワーウルフとか呼ばれるモンスターだな、人型をした狼のモンスターだ。
ダンジョンの中じゃ男しか見たことなかったけど、メスもいるんだなー。
でもはっきりいってこのレベルのモンスターだと俺の敵ではない。
「こ、こないで! 姫様に手を出さないで! ま、まず私を殺してから……」
俺は無言でファモーの首に手を伸ばし、ぐいっとつかんで持ち上げた。
「……! …………!」
俺に首をひっつかまれて持ち上げられ、手足をバタバタさせるファモー。
俺の顔を恐怖の顔で見ている。
首を持っている手にすこーしずつ力をくわえていくと、ファモーの手足の動きがだんだん鈍くなり、しまいにはぴくぴくと痙攣をはじめ、その鼻から血が噴き出した。
「んー、あとすこしでこいつは死ぬ。こんな戦闘力のないやつがお前をかばうってことは、こいつ、お前の友達かなんかか?」
「うぐぅぅ~~! そいつは戦闘員じゃない、離してやってくれ、私の乳姉妹ってだけなんだ、戦闘員じゃないんだから殺さないでやってくれ……」
なるほど、こいつ、アルティーナの乳姉妹か。
おなじおっぱいを飲んで育った姉妹同然の関係。
このメスガキボスの最大の側近だろう。
「そうはいってもなあ、あと少しで死んじゃうよ、こいつ? どうする? 降伏する?」
俺の手の中でファモーはもう完全に意識を失い、鼻血をだらだら流し、口から泡を吹いている。
「わ、我は魔王様より軍勢を預かった魔族少将……ぐすっ、うぇぇっ、すまぬ、ファモー、すまぬ……」
おおっと。
まだ降伏しないつもりか。
俺はファモーを地面に放り投げる。
ファモーはピクピクと痙攣している。
俺は刀を抜くと、そのファモーの首にその切っ先を向けた。
「心配するな、いまからこいつを拷問する」
「は?」
蜘蛛の糸にぐるぐる巻きにされ、肩から血を噴出させているアルティーナが俺を不思議そうに見た。
「なにを言っている?」
不思議そうに聞くけどさ、人間だって魔族を拷問くらいするさ、当たり前だろ?
叫ぶアルティーナ、その右腕からは赤い血が流れ出ている、俺はその傷口に刀の先っぽをつっこむと、グリグリと動かした。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ! やめろ! 痛い痛い痛い痛いああああああっ!」
絶叫するアルティーナ。
と、そこで俺たちに向かって魔物が突っ込んできた。
羽で宙を飛び、手には三又の槍を持っている緑色の魔物、ガーゴイルだ。
「姫様を離せぇ!」
それだけじゃない。
「グギャァァァァッ!」
けたたましい叫びとともにこちらに迫ってくるのは剣を持ったゴブリンの軍団。
「姫様ぁ! 今助けますぞぉ!」
さらには人型をした爬虫類のモンスター、リザードマンまでやってきて、
「姫様を解放しろぉ!」
ふーん。
結構人望があるなあ、このアルティーナとかいうやつ。
ならば。
「忍忍! 忍法、火遁の術(激強)!」
ゴォォッ、とガーゴイルにむけて俺の手の平から炎が出る。
だがそれは直撃はしない。
ガーゴイルの片腕と片方の羽だけを焼き焦がす。
もちろん、わざと急所をはずしてやったのだ。
「ぐわぁぁぁっ」
ガーゴイルは地面に墜落し、痛みに悶絶している。
次はゴブリン、こいつらは弱すぎるから手加減が難しい。
まあ俺のスピードにはまったくついてこられるわけがないので、まず戦闘のゴブリンのほっぺたを平手でひっぱたく。
すると五メートルほど吹っ飛んで動かなくなるゴブリン、次の奴にもビンタ、おっと力が強すぎたようだ、今度は首をふっとばしてしまった、ビンタだと力の抜き方が難しいからこっちにしよう、三番目の奴にはデコピンをかましてやると、そいつはその場で後方に一回転して倒れる。
ちなみにこの一連の動きに三秒とかかっていない。
ゴブリンは弱すぎるから、殺さないようにするのはほんと難易度が高いなあ。
さてゴブリンの集団をデコピンでぶったおしまくる。
すでにモンスターどもは俺の強さと速さにビビって怯えた様子が見える。
次はリザードマンだ。
俺がゴブリンどもと戯れてるうちにリザードマンはアルティーナのもとに駆け寄り、彼女をぐるぐる巻きにしている糸をなんとか外そうとしていた。
「忍忍! 忍法風遁の術! 忍!」
印を結んで気を発すると、俺の手の平から突風が巻き起こり、リザードマンに直撃。
「ぐわぁぁぁぁっ!」
絶叫を上げながらリザードマンは地面に何度も叩きつけられながらすっとんだ。
地面にリザードマンの身体が叩きつけられるたびに、ベキッ、グシャッという小気味よい音がする。うーん、これは複雑骨折。モンスターだから死にはしてないかもな。
おそらくこの城にいる魔族の実力ナンバーワンからファイブくらいまでを俺は鎧袖一触、あっという間にやっつけてしまった。
恐れをなしたか、近寄ってくる魔族はもう誰もいなくなった。
「おい、アルティーナとかいったか。降伏しろ。さもなくばお前の部下を全員殺す」
だけどアルティーナは簀巻きにされながらも強気の声で、
「やれるものならやるがいい! 我ら全員を殺したとしても! 魔王軍十万の軍勢が必ずやお前を八つ裂きにするだろう!」
ほう、見上げた根性だ、もう少し拷問してやるかな。
俺がアルティーナに一步近づいたとき。
狼の耳と尻尾を持つ獣人の少女が両手を開いて広げて俺の前に立ちふさがった。
「やめて! 姫様に手を出さないで!」
「よ、よせ、ファモー! 逃げろ! お前だけでも!」
俺はファモーと呼ばれた獣人の少女につかつかと近寄る。
うーん、こいつあれだな、ワーウルフとか呼ばれるモンスターだな、人型をした狼のモンスターだ。
ダンジョンの中じゃ男しか見たことなかったけど、メスもいるんだなー。
でもはっきりいってこのレベルのモンスターだと俺の敵ではない。
「こ、こないで! 姫様に手を出さないで! ま、まず私を殺してから……」
俺は無言でファモーの首に手を伸ばし、ぐいっとつかんで持ち上げた。
「……! …………!」
俺に首をひっつかまれて持ち上げられ、手足をバタバタさせるファモー。
俺の顔を恐怖の顔で見ている。
首を持っている手にすこーしずつ力をくわえていくと、ファモーの手足の動きがだんだん鈍くなり、しまいにはぴくぴくと痙攣をはじめ、その鼻から血が噴き出した。
「んー、あとすこしでこいつは死ぬ。こんな戦闘力のないやつがお前をかばうってことは、こいつ、お前の友達かなんかか?」
「うぐぅぅ~~! そいつは戦闘員じゃない、離してやってくれ、私の乳姉妹ってだけなんだ、戦闘員じゃないんだから殺さないでやってくれ……」
なるほど、こいつ、アルティーナの乳姉妹か。
おなじおっぱいを飲んで育った姉妹同然の関係。
このメスガキボスの最大の側近だろう。
「そうはいってもなあ、あと少しで死んじゃうよ、こいつ? どうする? 降伏する?」
俺の手の中でファモーはもう完全に意識を失い、鼻血をだらだら流し、口から泡を吹いている。
「わ、我は魔王様より軍勢を預かった魔族少将……ぐすっ、うぇぇっ、すまぬ、ファモー、すまぬ……」
おおっと。
まだ降伏しないつもりか。
俺はファモーを地面に放り投げる。
ファモーはピクピクと痙攣している。
俺は刀を抜くと、そのファモーの首にその切っ先を向けた。
「心配するな、いまからこいつを拷問する」
「は?」
蜘蛛の糸にぐるぐる巻きにされ、肩から血を噴出させているアルティーナが俺を不思議そうに見た。
「なにを言っている?」
不思議そうに聞くけどさ、人間だって魔族を拷問くらいするさ、当たり前だろ?
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