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第二章 サソリの毒針
23 変装
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「なんでそういうことになるんだよ!」
「はあ? 当たり前じゃない、あんたこそ何いってるの? ……もしかしたら、あんた、あんまり賢くないわね」
ぐわぁ。
なんかむかつく。
ヴェルが甲冑の下に身に着けているのは、伸縮性のありそうな生地でできたブラウス型の赤い衣服。
そのボタンを下から外しながら、ヴェルは不思議そうな表情で俺に言う。
「ここから脱出するんでしょ? じゃ、服を脱がなきゃどうしようもないじゃない」
「いやだって、おまえ、意味わかんないぞ」
ヴェルは呆れたようなため息をつく。
「あのね、ミーシアくらいになると顔を知っている人も少ないけどさ。あたしは帝都じゃ有名人なの。そのあたしがよ、騎士の格好して歩いていたらいい標的じゃないの。だから、あたしも奴隷のふりするわ」
ああ。
なるほどね。
確かに、俺は賢くないのかもしれない、悔しいけど。
もう反乱軍は帝城になだれ込んできていて、制圧を始めている。
こんななか、ヴェルが派手な紅い甲冑や衣服を身につけていたら、そりゃ目立つ。
奴隷姿をしている皇帝陛下のミーシアと同じように、ヴェルだって変装するべきなのは当然だ。
そんなことを話しながらも、ヴェルはすでにブラウスのボタンを全部はずしきっている。
うお。
ピンク色のブラジャーに覆われた胸の谷間のあたりがちょっと見えてますけど?
いいんですか騎士様?
キッサほどには大きくないバスト。
アダルト動画マスターの俺の推定によれば、おそらくCカップくらい?
成長しきってはいるけど、成熟はしていない少女の胸の盛り上がり。
お腹の素肌も見える。
腹筋のかたちがほんのかすかに浮き上がっていて、普段からかなり鍛えているのがわかる。
体つき全体も、バランスよく筋肉がついていて一流スポーツ選手みたいだ。
まだまだ子どものミーシアやシュシュ、それにグラマラスなキッサとかとはまた違う魅力が感じられた。
っていうかさ、この非常事態の中、なんで俺は女の子の身体についてこんな詳しく観察しているんだろう……。
いや、命の危険がある非常事態だからこそ、なのかもしれないけど。
人間、というか男ってやつは、危機においてはせめて子孫を残すためにそういう本能が働いちゃうとか聞いたことがある。
でもさあ。
これって、俺だけの責任でもないよなあ。
「おい……お前、それにしてもよく人前で着替えられるな……」
「ん? まあそうね、うっかりしてたわ」
男である俺の前で着替え始めておいて、うっかりもなにもないとは思うけど。
さすがに俺はこの場を離れていた方がいいだろうな。
うん、ちょっと残念だけど、階段の下にでも行ってヴェルが着替え終わるまで待つか。
とか思っていたら、ヴェルはこう言った。
「ほらそこの奴隷の姉妹二人、ちょっと階段の下に行ってなさい、貴族が着替えてるのよ」
そっちかよ!
俺はいいのかよ!
おかしくねえか!
ヴェルは続けて言う。
「あ、大きい方の奴隷、あんたその羽織っているローブあたしによこしなさい、あたしそれ着るわ。じゃ、階段の下で待機してなさい」
「はいはい、騎士様」
キッサは粗末なローブを脱いでヴェルに渡すと、
「ほら行くよシュシュ」
と妹の手をとって階段の下に降りていく。
「ほら、これでいいでしょ?」
文句ないわよね、みたいな顔でヴェルが言う。
いやいや俺がこの場に残っているわけで。
ヴェルは、今度はキュロットスカートのホックを外し始めている。
うーん、いいのかなあ。
よくない気がするけどなあ。
でも騎士様がそれでいいなら、いいんじゃないかなあ?
「なあヴェル、女しかいないっていうこの国でも、裸ってのは恥ずかしいことになってるんだよな……?」
「エージ、あんた知らないうちにあたしにタメ口使ってるけど、気をつけなさいよね、あたしはあんたの主君なんだからね」
「あー、はいはい」
「そりゃ街中とか城内で裸だとおかしいけどさ。あたしは貴族の姫様じゃなくて、武人なの、騎士なの。そしてここはもう戦場よ。いちいち気にはしてられないじゃないの。騎士が戦場でお姫様みたいにモジモジ恥ずかしがってたらそっちのが恥ずかしいってものよ」
キュロットスカートのホックが外され、すとんと床に落ちた。
うおお、丸見えっ!
パンツもブラとお揃いのピンク色。
そのままブラウスも脱ぎ捨てるヴェル。
下着姿の女騎士様が、俺の目の前にいた。
塔の頂上、その床に置いた小さなランプの光だけが照明だ。
星明かり、帝城が燃える炎、そしてランプの光。
それらがヴェルの身体を魅惑的に照らしだす。
ネコ科の肉食獣を思わせる、しなやかな筋肉の流れ。
その鍛えぬかれた筋肉に、女の子特有の柔らかそうな脂肪がうっすらとのっている。
そのせいか、見た感じに与えられる印象は筋肉の硬さじゃなく、女子の柔軟さと弾力性だ。
発達した背筋のおかげで、腰のくびれがやけに強調されて、むしろ官能的でさえあった。
戦場で受けた傷なのか、肩や足に縫った痕が残っている。
キッサのIカップに比べると控えめな胸をしているけれど、むしろそれがまた全身のバランスとぴったり合致している。
なんというか、エロいというよりも、美しい、という形容がふさわしいと思った。
っていうかさ、あなたの妹分であなたの主君である女帝陛下は、あなたの下着姿を見てちょっと顔を赤らめてるんですけど。
「ヴェルってば……。それにしたってもう少し恥ずかしがってもいいんじゃないの? …………はふぅ、素敵な身体…………」
ミーシア陛下のお言葉、まったくそのとおりだと俺も思います。
最後に付け加えた一言も含めてね!
実際、ヴェルは素晴らしい肉体を持っていると思う。
下着姿の女騎士様は、ブロンドの髪をかきあげながら言う。
「戦場だとさ、傷の手当てとかで脱ぐこともあるし、あたしは別に気にしないんだけどね。どうせミーシアと従者のエージしかいないし、恥ずかしがるとか、わけわかんないわ」
そしてヴェルはついに、背中に手を伸ばしてブラのホックを外そうとする。
「はあ? 当たり前じゃない、あんたこそ何いってるの? ……もしかしたら、あんた、あんまり賢くないわね」
ぐわぁ。
なんかむかつく。
ヴェルが甲冑の下に身に着けているのは、伸縮性のありそうな生地でできたブラウス型の赤い衣服。
そのボタンを下から外しながら、ヴェルは不思議そうな表情で俺に言う。
「ここから脱出するんでしょ? じゃ、服を脱がなきゃどうしようもないじゃない」
「いやだって、おまえ、意味わかんないぞ」
ヴェルは呆れたようなため息をつく。
「あのね、ミーシアくらいになると顔を知っている人も少ないけどさ。あたしは帝都じゃ有名人なの。そのあたしがよ、騎士の格好して歩いていたらいい標的じゃないの。だから、あたしも奴隷のふりするわ」
ああ。
なるほどね。
確かに、俺は賢くないのかもしれない、悔しいけど。
もう反乱軍は帝城になだれ込んできていて、制圧を始めている。
こんななか、ヴェルが派手な紅い甲冑や衣服を身につけていたら、そりゃ目立つ。
奴隷姿をしている皇帝陛下のミーシアと同じように、ヴェルだって変装するべきなのは当然だ。
そんなことを話しながらも、ヴェルはすでにブラウスのボタンを全部はずしきっている。
うお。
ピンク色のブラジャーに覆われた胸の谷間のあたりがちょっと見えてますけど?
いいんですか騎士様?
キッサほどには大きくないバスト。
アダルト動画マスターの俺の推定によれば、おそらくCカップくらい?
成長しきってはいるけど、成熟はしていない少女の胸の盛り上がり。
お腹の素肌も見える。
腹筋のかたちがほんのかすかに浮き上がっていて、普段からかなり鍛えているのがわかる。
体つき全体も、バランスよく筋肉がついていて一流スポーツ選手みたいだ。
まだまだ子どものミーシアやシュシュ、それにグラマラスなキッサとかとはまた違う魅力が感じられた。
っていうかさ、この非常事態の中、なんで俺は女の子の身体についてこんな詳しく観察しているんだろう……。
いや、命の危険がある非常事態だからこそ、なのかもしれないけど。
人間、というか男ってやつは、危機においてはせめて子孫を残すためにそういう本能が働いちゃうとか聞いたことがある。
でもさあ。
これって、俺だけの責任でもないよなあ。
「おい……お前、それにしてもよく人前で着替えられるな……」
「ん? まあそうね、うっかりしてたわ」
男である俺の前で着替え始めておいて、うっかりもなにもないとは思うけど。
さすがに俺はこの場を離れていた方がいいだろうな。
うん、ちょっと残念だけど、階段の下にでも行ってヴェルが着替え終わるまで待つか。
とか思っていたら、ヴェルはこう言った。
「ほらそこの奴隷の姉妹二人、ちょっと階段の下に行ってなさい、貴族が着替えてるのよ」
そっちかよ!
俺はいいのかよ!
おかしくねえか!
ヴェルは続けて言う。
「あ、大きい方の奴隷、あんたその羽織っているローブあたしによこしなさい、あたしそれ着るわ。じゃ、階段の下で待機してなさい」
「はいはい、騎士様」
キッサは粗末なローブを脱いでヴェルに渡すと、
「ほら行くよシュシュ」
と妹の手をとって階段の下に降りていく。
「ほら、これでいいでしょ?」
文句ないわよね、みたいな顔でヴェルが言う。
いやいや俺がこの場に残っているわけで。
ヴェルは、今度はキュロットスカートのホックを外し始めている。
うーん、いいのかなあ。
よくない気がするけどなあ。
でも騎士様がそれでいいなら、いいんじゃないかなあ?
「なあヴェル、女しかいないっていうこの国でも、裸ってのは恥ずかしいことになってるんだよな……?」
「エージ、あんた知らないうちにあたしにタメ口使ってるけど、気をつけなさいよね、あたしはあんたの主君なんだからね」
「あー、はいはい」
「そりゃ街中とか城内で裸だとおかしいけどさ。あたしは貴族の姫様じゃなくて、武人なの、騎士なの。そしてここはもう戦場よ。いちいち気にはしてられないじゃないの。騎士が戦場でお姫様みたいにモジモジ恥ずかしがってたらそっちのが恥ずかしいってものよ」
キュロットスカートのホックが外され、すとんと床に落ちた。
うおお、丸見えっ!
パンツもブラとお揃いのピンク色。
そのままブラウスも脱ぎ捨てるヴェル。
下着姿の女騎士様が、俺の目の前にいた。
塔の頂上、その床に置いた小さなランプの光だけが照明だ。
星明かり、帝城が燃える炎、そしてランプの光。
それらがヴェルの身体を魅惑的に照らしだす。
ネコ科の肉食獣を思わせる、しなやかな筋肉の流れ。
その鍛えぬかれた筋肉に、女の子特有の柔らかそうな脂肪がうっすらとのっている。
そのせいか、見た感じに与えられる印象は筋肉の硬さじゃなく、女子の柔軟さと弾力性だ。
発達した背筋のおかげで、腰のくびれがやけに強調されて、むしろ官能的でさえあった。
戦場で受けた傷なのか、肩や足に縫った痕が残っている。
キッサのIカップに比べると控えめな胸をしているけれど、むしろそれがまた全身のバランスとぴったり合致している。
なんというか、エロいというよりも、美しい、という形容がふさわしいと思った。
っていうかさ、あなたの妹分であなたの主君である女帝陛下は、あなたの下着姿を見てちょっと顔を赤らめてるんですけど。
「ヴェルってば……。それにしたってもう少し恥ずかしがってもいいんじゃないの? …………はふぅ、素敵な身体…………」
ミーシア陛下のお言葉、まったくそのとおりだと俺も思います。
最後に付け加えた一言も含めてね!
実際、ヴェルは素晴らしい肉体を持っていると思う。
下着姿の女騎士様は、ブロンドの髪をかきあげながら言う。
「戦場だとさ、傷の手当てとかで脱ぐこともあるし、あたしは別に気にしないんだけどね。どうせミーシアと従者のエージしかいないし、恥ずかしがるとか、わけわかんないわ」
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