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第70話 汗臭いけどおいしい
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とはいっても、薬を服用してすぐには眠くならんもんだなあ。
「ちょっとそこで横になってれば?」
ローラがいう。
うん、そうさせてもらおうかな。
十五分か。
そのあいだに、別のモンスターに襲われたりしたらやばいよな。
「んむむ、そろそろきそう」
アニエスさんがそういったかと思うと、そのまま石化した。
普通に考えればとんでもない状態なんだけど、もうなんだか慣れちゃったな……。
人間、何にでも慣れるもんだな。
これで俺が眠っちゃうとなると……。
「ローラ、なんかあったら頼むぞ」
残る戦力はローラしかいない。
もうSS級探索者であるローラ頼みだな。
「うん、そだねー。ま、任せてよ」
俺はダンジョンの床に横になる。
うん、眠くなってきたぞ。
と、そこに、ローラの鋭い叫び声が聞こえた。
「やばい、外れた!」
見ると、紗哩とみっしーを縛っていた風呂敷が、なんかの拍子でほどけてしまったらしい。
ちょ、やばいぞ、俺はもう眠っちゃうぞ?
っていうか半分眠りに落ちていて、もう身体がしびれたように動かない。
そこに、紗哩とみっしーがまるで砂糖にむらがるアリのように俺に抱き着いてきた。
二人同時に俺の首筋と耳にしゃぶりついてくる。
そして手を変なとこにのばして……。
身体が動かん!
「基樹さん、私、基樹さんのことが好き……。基樹さんが欲しい……」
みっしーの舌がぬるんと伸びて、俺の身体をなめまわす。
そのテロテロに濡れた舌は不思議と一メートルくらい伸びて、いつの間にか裸になっていた俺の全身をペロペロと……。
あれ、いつのまにか紗哩もみっしーも裸になっていて、ローラも裸だぞ、俺の身体はしびれて動かない、しょうがないよな、薬を飲んで動かないんだから俺のせいじゃない、こんな薬を俺にのませたローラが悪い、ローラは俺のブーツを脱がせると「汗臭いけどおいしい」といって足の裏をペロペロと舐めて指と指のあいだまでなめてくれてもう気持ちがよくてしょうがない俺は悪くない薬が悪いこのまま女の子三人に俺はしゃぶりつくされて吸いつくされてしょうがないよしかたがないんだよ俺は快感に負けたんじゃなくて薬のせいだからみっしーと紗哩とローラに俺の中のすべてを全部吸い取られて最高に気持ちがいいまま俺は吸い取られて吸い取られて吸い取られて死んじゃう気持ちいいからあきらめようどうしようもないじゃないかきもちよすぎてあらがえない、ああ女の子たちの舌がみんな一メートルくらいに伸びてねろねろと俺をなめて吸ってきっと俺を身体の中にいれてくれるんだろうそしたらどのくらいきもちよいままおれはしねるのかなこんなしにかただったらいいよな。
「インジェクターオン! セット、100万円!」
俺は手の平に出現した注射器をなんとか自分の太ももに突き刺した。
ぼんやりとした脳みそが覚醒する。
しかし、全然足りない。
「セット、300万円!」
もう一度針を刺す。
身体が動く。
くそ、三人の長い舌――いや、これもう触手だ――が俺の身体の自由を奪ってる。
「セット、500万円!」
今度こそ。
今度こそ動けるようになったぞ!
「うおらぁぁぁっ! くそがぁっ!」
俺は跳び起きて俺にからみつく異形のモンスターの触手を振り払った。
うん、すでに夢の中だったのだ。
自分が眠ったことにまったく気づいていなかったぜ。
多分、飲んだ直後に寝たんだと思う、だってそうじゃないとモンスターに投げつけて使うマジックアイテムとしては使いもんにならんからな。
俺の目の前には三匹のモンスター、一応人間の女性っぽい姿かたちはしているけれど、その両手両足と舌がもう完全に粘膜でテラテラにぬめっている触手だ。
三匹か。
一匹だと思い込んでいたが、三匹いたってことか、それでマジェスティクリスタルを身に着けているローラさんまで催淫されたってことか。
まあいい、俺は完全にこれが淫夢だと理解できてるぞ。
夢の中でもマネーインジェクションできるんだな、このスキルはどうも物理的な存在に依存してないのかな? あとでいろいろ考察してみよう。
とりあえず、現状俺には900万円のインジェクションが入っている。
「お兄ちゃぁん」
「基樹さぁん」
「モトキィ……」
触手を伸ばしながらこちらに近づいてくるサキュバスに向かって、俺は後ろにあとずさりながら距離を取り、そして叫んだ。
「地の底の底、燃えさかるマグマ、すべてを焦がし溶かす灼熱の溶岩! 燃えろ、俺の魂! 俺の力を、心の力を、魂の力を、血液を、筋肉を、すべてを燃料に変え爆ぜろ! 火砕流となって敵を滅しろ! 火山弾!!!」
次の瞬間、俺の夢の中は火砕流で満たされ、それに焼かれたサキュバスの悲鳴が聞こえたかと思うと、俺は目を覚ました。
「ちょっとそこで横になってれば?」
ローラがいう。
うん、そうさせてもらおうかな。
十五分か。
そのあいだに、別のモンスターに襲われたりしたらやばいよな。
「んむむ、そろそろきそう」
アニエスさんがそういったかと思うと、そのまま石化した。
普通に考えればとんでもない状態なんだけど、もうなんだか慣れちゃったな……。
人間、何にでも慣れるもんだな。
これで俺が眠っちゃうとなると……。
「ローラ、なんかあったら頼むぞ」
残る戦力はローラしかいない。
もうSS級探索者であるローラ頼みだな。
「うん、そだねー。ま、任せてよ」
俺はダンジョンの床に横になる。
うん、眠くなってきたぞ。
と、そこに、ローラの鋭い叫び声が聞こえた。
「やばい、外れた!」
見ると、紗哩とみっしーを縛っていた風呂敷が、なんかの拍子でほどけてしまったらしい。
ちょ、やばいぞ、俺はもう眠っちゃうぞ?
っていうか半分眠りに落ちていて、もう身体がしびれたように動かない。
そこに、紗哩とみっしーがまるで砂糖にむらがるアリのように俺に抱き着いてきた。
二人同時に俺の首筋と耳にしゃぶりついてくる。
そして手を変なとこにのばして……。
身体が動かん!
「基樹さん、私、基樹さんのことが好き……。基樹さんが欲しい……」
みっしーの舌がぬるんと伸びて、俺の身体をなめまわす。
そのテロテロに濡れた舌は不思議と一メートルくらい伸びて、いつの間にか裸になっていた俺の全身をペロペロと……。
あれ、いつのまにか紗哩もみっしーも裸になっていて、ローラも裸だぞ、俺の身体はしびれて動かない、しょうがないよな、薬を飲んで動かないんだから俺のせいじゃない、こんな薬を俺にのませたローラが悪い、ローラは俺のブーツを脱がせると「汗臭いけどおいしい」といって足の裏をペロペロと舐めて指と指のあいだまでなめてくれてもう気持ちがよくてしょうがない俺は悪くない薬が悪いこのまま女の子三人に俺はしゃぶりつくされて吸いつくされてしょうがないよしかたがないんだよ俺は快感に負けたんじゃなくて薬のせいだからみっしーと紗哩とローラに俺の中のすべてを全部吸い取られて最高に気持ちがいいまま俺は吸い取られて吸い取られて吸い取られて死んじゃう気持ちいいからあきらめようどうしようもないじゃないかきもちよすぎてあらがえない、ああ女の子たちの舌がみんな一メートルくらいに伸びてねろねろと俺をなめて吸ってきっと俺を身体の中にいれてくれるんだろうそしたらどのくらいきもちよいままおれはしねるのかなこんなしにかただったらいいよな。
「インジェクターオン! セット、100万円!」
俺は手の平に出現した注射器をなんとか自分の太ももに突き刺した。
ぼんやりとした脳みそが覚醒する。
しかし、全然足りない。
「セット、300万円!」
もう一度針を刺す。
身体が動く。
くそ、三人の長い舌――いや、これもう触手だ――が俺の身体の自由を奪ってる。
「セット、500万円!」
今度こそ。
今度こそ動けるようになったぞ!
「うおらぁぁぁっ! くそがぁっ!」
俺は跳び起きて俺にからみつく異形のモンスターの触手を振り払った。
うん、すでに夢の中だったのだ。
自分が眠ったことにまったく気づいていなかったぜ。
多分、飲んだ直後に寝たんだと思う、だってそうじゃないとモンスターに投げつけて使うマジックアイテムとしては使いもんにならんからな。
俺の目の前には三匹のモンスター、一応人間の女性っぽい姿かたちはしているけれど、その両手両足と舌がもう完全に粘膜でテラテラにぬめっている触手だ。
三匹か。
一匹だと思い込んでいたが、三匹いたってことか、それでマジェスティクリスタルを身に着けているローラさんまで催淫されたってことか。
まあいい、俺は完全にこれが淫夢だと理解できてるぞ。
夢の中でもマネーインジェクションできるんだな、このスキルはどうも物理的な存在に依存してないのかな? あとでいろいろ考察してみよう。
とりあえず、現状俺には900万円のインジェクションが入っている。
「お兄ちゃぁん」
「基樹さぁん」
「モトキィ……」
触手を伸ばしながらこちらに近づいてくるサキュバスに向かって、俺は後ろにあとずさりながら距離を取り、そして叫んだ。
「地の底の底、燃えさかるマグマ、すべてを焦がし溶かす灼熱の溶岩! 燃えろ、俺の魂! 俺の力を、心の力を、魂の力を、血液を、筋肉を、すべてを燃料に変え爆ぜろ! 火砕流となって敵を滅しろ! 火山弾!!!」
次の瞬間、俺の夢の中は火砕流で満たされ、それに焼かれたサキュバスの悲鳴が聞こえたかと思うと、俺は目を覚ました。
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