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第51話 いいアイディア
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俺たちは北西の方向へ向かって歩いていく。
……さっきとは隊列が違う、俺とアニエスさんが前に、みっしーと紗哩が後列を歩いている。
「さっきみたいに分断されるのは、よくない」
まあアニエスさんのいう通りかもしれないな、ちょっとピンチになりかけたもんな。
おっと。
俺は横の壁にぶつかりそうになった。
「どうした? ちゃんとまっすぐ歩け」
「あ、ああ、ごめん……」
また二人で並んで歩く。
また壁にぶつかりそうになる。
「モトキ、なにしてる?」
「なにしてるっていわれてもな……」
とそこに、みっしーが後ろから声をかけた。
「あのー、アニエスさん、ちょっと基樹さんにくっつきすぎじゃないですか? どんどん基樹さんにくっついていくもんだから、基樹さんがパーソナルスペースとろうとしてどんどん壁によっていっちゃってるんですよ」
そうなのだ。
アニエスさん、なーんかしらんけど、並んで歩いていると俺の方にぴたっと寄り添おうとするのだ。
腕と腕が触れちゃって、なんかこう、恥ずかしいから俺もちょっとよけちゃって、それを繰り返していたから壁にぶつかっちゃうのだ。
「お兄ちゃんって女の人に免疫ないんだから、ビビっちゃってるの! かわいそうだからやめたげて!」
紗哩がそういうけど、いや、妹にそんなこと言われる方がかわいそうじゃないか?
「そうなのか? さっきはわたしを平気な顔でくすぐっていたじゃないか」
いや、あれとこれとはなんかこう、意味合いが違うというか……。
アニエスさんが、何かに気づいたようにoh! といって俺の顔を見上げた。
目と目が合う。
まつ毛、なげーな。
アニエスさんは綺麗な声で俺にこう尋ねた。
「お前、女、知らないのか?」
ぐわっ!
「そそそそんなことないぞ、しししししし知ってるし! 知ってるけど、ほら、あの、妹の前ではそんな話をしちゃだめだ、こいつはまだ子供だから……」
「んー? あたしもう19歳だよ、成人だよ。ってか、お兄ちゃん、PANZAの10円セールの時動画買いまくってたけどあれは女を知ったとは言わないんだよ、わかる?」
〈草〉
〈やめてやれ……その攻撃は俺にもダメージ入る〉
〈草〉
〈お兄ちゃん、そっかそうなのかー。私がもらってあげたい〉
〈兄の動画サイトの動向までしっかり把握しているシャリちゃんは妹の鑑〉
〈お兄ちゃんの顔が真っ赤でかわいい〉
〈10円セールはまじ神だよな〉
〈お兄ちゃんがかわいすぎて私沼ってるんだけど。いろいろ教えてあげたい〉
〈ねえシャリちゃん、お兄ちゃんは大きいのが好きなの? 小さいのが好きなの?〉
「ん? おっぱいの話? 大きいのが7割で小さいの3割くらいかな、お気に入り動画の数の比率でいうと」
それを聞いて、みっしーがほっぺたを赤らめて、
「ふーん?」
と俺を横目で見た。
みっしーは自分の大きい胸をちょっと両手で隠すようにする。
あーもう!
恥ずかしい、死にたい。
「やめ! この話、やめ!」
ほんとやめようじゃないか。
と、そこにアニエスさんが追撃。
「いいじゃないか、お前、女、知らないんだな?」
「そそそそれは俺は探索者として一途に修行してたから!」
無理やりな言い訳だな……。
「そうか、じゃあ私で知るか? 私も知らないから、ともに修行しよう」
俺の手を握るアニエスさん。
おいおいおい、この人、自分がなにをいっているのかわかっているのか?
なんか冷静に言っているフリをしているけど、真っ白な肌が真っ赤に上気しているし。
なんか変なテンションになっちゃってるんじゃないか?
「待って、そういうのは、なんかやだ。だめ。許しません」
紗哩が俺の腕をもってひっぱり、アニエスさんから離す。
「おまえも一緒にやりたいのか?」
アニエスさんが紗哩にそういう。
「ばかっ! 血がつながってますから! 実の兄妹だから! そりゃ初めてはお兄ちゃんみたいな人ならいいかなーと思うけど、本人は駄目なんだよそれは駄目なことなんだから考えるだけでも駄目! ばかっ」
「じゃあお前は?」
アニエスさん、今度はみっしーの方へ尋ねる。
みっしーはもう耳まで真っ赤にして、
「わ、私はそういうのはもうちょっと大人になってから……? 考えようかなと……? よくわかんないし?」
いやいやいや、みっしーまだ十六歳だぞ、なにいってんだこの人。
「アニエスさん、そういう質問は女の子にしちゃだめだ!」
俺はちょっと強くそういって、みっしーを自分の身体で隠すようにする。
「わわわ、守ってくれた……?」
ちょっと嬉しそうなみっしーの声が背中から聞こえる。
「じゃあ、お前は男だからいいだろう。わたしも大人だから。わたしとパートナー、なろう。やっと見つけた。私を最大限エンパワーメントできる、スキルの持ち主。こどものころ、わたし、ママに言われた。運命を感じたら、すぐに行動しろと。ずっと待ってた。運命を感じる男。おまえ、おまえは……」
じっと俺の顔を見るアニエスさん。
アニエスさんは裸に風呂敷を胸に巻いて下半身はふんどしスタイル。
ゲルマン系だから普段は真っ白な肌をしているんだけど、今はもう、目に見える肌全部がもう真っ赤になってる。
「おまえの、かっこよすぎない顔が、わたし、いいと思う。正直言うと、好み」
顔かい!
顔なのかい!
「え、お兄ちゃんはかっこいいけど、顔単体で見ると……うん、あたしはいいと思うけど、一般的には……。ふーん、そっかー……」
微妙な言い方をする紗哩。
一般的にはなんだよ、失礼な妹だな。
「ハンサムすぎる、わたし苦手。そうじゃない、お前、よい」
ぽーっとした顔で俺にそういうアニエスさん。
「ちょっとわかる……」
そう呟いたのはみっしーだ。
え、やっぱり俺の顔ってかっこよくないのか……。
ショック……。
あーくそ、ほっぺたが熱いぜ、こういう話、なんかすっごく恥ずかしいんだけど。
あとそっかー、そんなにかっこよくないのか、俺の顔……。
鏡を見るとき、きめ顔すると結構かっこいいと思うときもあるんだけどなー。
〈なにこれ〉
〈っつーか女の子全員おぼこかよ〉
〈まじか、アニエスって24歳だったっけ、そうなのか〉
〈あれ、くノ一って閨房の術とか習うんじゃないの〉
〈アニエスはニンジャであってくノ一じゃないぞ〉
〈んー、お兄ちゃんわりとかっこいいよね?〉
〈俺たちなんでこんな会話聞かされてるの〉
〈大丈夫、お兄ちゃん、角度次第ではかっこいいから自信を持って!〉
〈もしかしてこいつらあれか、四人全員異性を知らないのか〉
【¥50000】〈初々しくていい。おじさんは応援するぞ〉
いやー俺たち、まじな話、なんつー会話をしてるんだろうか?
「いやか? だめか? わたしの胸が小さいからか?」
「いや、そういうわけじゃないです」
「いいアイディアがある。お前、わたしの胸にマネーインジェクションしろ。大きくなるかも」
〈草〉
〈草〉
〈さすがに草〉
〈w〉
〈アニエス、それが目的ちゃうんか?www〉
〈草〉
〈ひらめいた! だったら俺の股間にも打ってもらえば……〉
〈待って、そういう使用法はありなの?〉
〈www〉
〈草〉
〈草すぎる〉
〈腹抱えて笑った〉
〈手足は生えてもπは生えてこないだろ……〉
……さっきとは隊列が違う、俺とアニエスさんが前に、みっしーと紗哩が後列を歩いている。
「さっきみたいに分断されるのは、よくない」
まあアニエスさんのいう通りかもしれないな、ちょっとピンチになりかけたもんな。
おっと。
俺は横の壁にぶつかりそうになった。
「どうした? ちゃんとまっすぐ歩け」
「あ、ああ、ごめん……」
また二人で並んで歩く。
また壁にぶつかりそうになる。
「モトキ、なにしてる?」
「なにしてるっていわれてもな……」
とそこに、みっしーが後ろから声をかけた。
「あのー、アニエスさん、ちょっと基樹さんにくっつきすぎじゃないですか? どんどん基樹さんにくっついていくもんだから、基樹さんがパーソナルスペースとろうとしてどんどん壁によっていっちゃってるんですよ」
そうなのだ。
アニエスさん、なーんかしらんけど、並んで歩いていると俺の方にぴたっと寄り添おうとするのだ。
腕と腕が触れちゃって、なんかこう、恥ずかしいから俺もちょっとよけちゃって、それを繰り返していたから壁にぶつかっちゃうのだ。
「お兄ちゃんって女の人に免疫ないんだから、ビビっちゃってるの! かわいそうだからやめたげて!」
紗哩がそういうけど、いや、妹にそんなこと言われる方がかわいそうじゃないか?
「そうなのか? さっきはわたしを平気な顔でくすぐっていたじゃないか」
いや、あれとこれとはなんかこう、意味合いが違うというか……。
アニエスさんが、何かに気づいたようにoh! といって俺の顔を見上げた。
目と目が合う。
まつ毛、なげーな。
アニエスさんは綺麗な声で俺にこう尋ねた。
「お前、女、知らないのか?」
ぐわっ!
「そそそそんなことないぞ、しししししし知ってるし! 知ってるけど、ほら、あの、妹の前ではそんな話をしちゃだめだ、こいつはまだ子供だから……」
「んー? あたしもう19歳だよ、成人だよ。ってか、お兄ちゃん、PANZAの10円セールの時動画買いまくってたけどあれは女を知ったとは言わないんだよ、わかる?」
〈草〉
〈やめてやれ……その攻撃は俺にもダメージ入る〉
〈草〉
〈お兄ちゃん、そっかそうなのかー。私がもらってあげたい〉
〈兄の動画サイトの動向までしっかり把握しているシャリちゃんは妹の鑑〉
〈お兄ちゃんの顔が真っ赤でかわいい〉
〈10円セールはまじ神だよな〉
〈お兄ちゃんがかわいすぎて私沼ってるんだけど。いろいろ教えてあげたい〉
〈ねえシャリちゃん、お兄ちゃんは大きいのが好きなの? 小さいのが好きなの?〉
「ん? おっぱいの話? 大きいのが7割で小さいの3割くらいかな、お気に入り動画の数の比率でいうと」
それを聞いて、みっしーがほっぺたを赤らめて、
「ふーん?」
と俺を横目で見た。
みっしーは自分の大きい胸をちょっと両手で隠すようにする。
あーもう!
恥ずかしい、死にたい。
「やめ! この話、やめ!」
ほんとやめようじゃないか。
と、そこにアニエスさんが追撃。
「いいじゃないか、お前、女、知らないんだな?」
「そそそそれは俺は探索者として一途に修行してたから!」
無理やりな言い訳だな……。
「そうか、じゃあ私で知るか? 私も知らないから、ともに修行しよう」
俺の手を握るアニエスさん。
おいおいおい、この人、自分がなにをいっているのかわかっているのか?
なんか冷静に言っているフリをしているけど、真っ白な肌が真っ赤に上気しているし。
なんか変なテンションになっちゃってるんじゃないか?
「待って、そういうのは、なんかやだ。だめ。許しません」
紗哩が俺の腕をもってひっぱり、アニエスさんから離す。
「おまえも一緒にやりたいのか?」
アニエスさんが紗哩にそういう。
「ばかっ! 血がつながってますから! 実の兄妹だから! そりゃ初めてはお兄ちゃんみたいな人ならいいかなーと思うけど、本人は駄目なんだよそれは駄目なことなんだから考えるだけでも駄目! ばかっ」
「じゃあお前は?」
アニエスさん、今度はみっしーの方へ尋ねる。
みっしーはもう耳まで真っ赤にして、
「わ、私はそういうのはもうちょっと大人になってから……? 考えようかなと……? よくわかんないし?」
いやいやいや、みっしーまだ十六歳だぞ、なにいってんだこの人。
「アニエスさん、そういう質問は女の子にしちゃだめだ!」
俺はちょっと強くそういって、みっしーを自分の身体で隠すようにする。
「わわわ、守ってくれた……?」
ちょっと嬉しそうなみっしーの声が背中から聞こえる。
「じゃあ、お前は男だからいいだろう。わたしも大人だから。わたしとパートナー、なろう。やっと見つけた。私を最大限エンパワーメントできる、スキルの持ち主。こどものころ、わたし、ママに言われた。運命を感じたら、すぐに行動しろと。ずっと待ってた。運命を感じる男。おまえ、おまえは……」
じっと俺の顔を見るアニエスさん。
アニエスさんは裸に風呂敷を胸に巻いて下半身はふんどしスタイル。
ゲルマン系だから普段は真っ白な肌をしているんだけど、今はもう、目に見える肌全部がもう真っ赤になってる。
「おまえの、かっこよすぎない顔が、わたし、いいと思う。正直言うと、好み」
顔かい!
顔なのかい!
「え、お兄ちゃんはかっこいいけど、顔単体で見ると……うん、あたしはいいと思うけど、一般的には……。ふーん、そっかー……」
微妙な言い方をする紗哩。
一般的にはなんだよ、失礼な妹だな。
「ハンサムすぎる、わたし苦手。そうじゃない、お前、よい」
ぽーっとした顔で俺にそういうアニエスさん。
「ちょっとわかる……」
そう呟いたのはみっしーだ。
え、やっぱり俺の顔ってかっこよくないのか……。
ショック……。
あーくそ、ほっぺたが熱いぜ、こういう話、なんかすっごく恥ずかしいんだけど。
あとそっかー、そんなにかっこよくないのか、俺の顔……。
鏡を見るとき、きめ顔すると結構かっこいいと思うときもあるんだけどなー。
〈なにこれ〉
〈っつーか女の子全員おぼこかよ〉
〈まじか、アニエスって24歳だったっけ、そうなのか〉
〈あれ、くノ一って閨房の術とか習うんじゃないの〉
〈アニエスはニンジャであってくノ一じゃないぞ〉
〈んー、お兄ちゃんわりとかっこいいよね?〉
〈俺たちなんでこんな会話聞かされてるの〉
〈大丈夫、お兄ちゃん、角度次第ではかっこいいから自信を持って!〉
〈もしかしてこいつらあれか、四人全員異性を知らないのか〉
【¥50000】〈初々しくていい。おじさんは応援するぞ〉
いやー俺たち、まじな話、なんつー会話をしてるんだろうか?
「いやか? だめか? わたしの胸が小さいからか?」
「いや、そういうわけじゃないです」
「いいアイディアがある。お前、わたしの胸にマネーインジェクションしろ。大きくなるかも」
〈草〉
〈草〉
〈さすがに草〉
〈w〉
〈アニエス、それが目的ちゃうんか?www〉
〈草〉
〈ひらめいた! だったら俺の股間にも打ってもらえば……〉
〈待って、そういう使用法はありなの?〉
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