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第34話 コミュニケーションはすべてを凌駕する?
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数百、いや数千匹はいるだろうか、大量のコウモリの集団が目の前にやってくる。
「雷鳴よとどろけ! いかづちの力を解放せよ! サンダー!」
みっしーがその群れに一瞬のためらいもなく稲妻の杖の魔法を叩き込む。
いい判断だ、戦闘においてスピード感は大事だからな。
この短期間でだんだん戦闘のコツがわかってきたかな?
探索者としてのセンスがあるのかもな。
しかし、コウモリたちは群れで竜巻のようなうずまきを作って高速回転し、雷の攻撃を振り払った。
こんなことができるんだな、ただのコウモリじゃない。
そしてコウモリの群れはだんだんと2つの固まりに収束していって――
人間の形に変わっていった。
そう、二人の少女に。
俺たちとその少女たちとの距離は7、8メートルといったところか。
そのくらいの距離から見るだけでも背すじに寒いものが走る。
それほどの邪悪なオーラを放っているのだ。
向かって右側の少女は見た目は十代の前半に見えるほど小柄で背が低い。金髪に、青いメッシュが入ったセミロング。
ワンピース型の青いドレス、日曜朝放送の魔法少女みたいなフワフワひらりな衣装だ。そして遠目からでも一目でわかるほど目立つ、大きな牙。
そして向かって左側の少女はこちらも同じく小柄なチビで、金髪に赤いメッシュが入ったポニーテール。
着ているのは赤とピンクのふわふわドレス。
二人の少女といっても、別に双子みたいなそっくりさん、ではない。
どっちも透き通るような美少女ではあるが、右側の青い方は少し吊り目で強気そうな眉毛の形が印象的、左の赤い方は逆にたれ目でぷっくりとした厚めの唇が目に入る。
まったくの別人の美少女が二人、目の前にいるのだ。
どちらも唇に収まりきらないほどの大きな牙を持っているのだけが共通点だ。
俺たちは黙って対峙する。
いろんな考えが頭の中をぐるぐる回る。
こいつら、なんで二人いるんだ?
このまがまがしい雰囲気、明らかにSSS級のモンスター、ヴァンパイアロードに違いない。
だが、二人いる。それも、分身とかじゃない、別人二人だ。
コメント欄に助言をもらいたいが、そちらに目を向ける余裕なんてかけらもない。
視線を外したら、その瞬間に襲ってくるという確信がある。
息の詰まるような、数十秒間の沈黙。
二人の少女は冷たく薄い笑顔で俺たちを見ている。
と、そこで。
とんでもない作戦に出た人物がいた。
「……こんにちは! 私の名前は針山美詩歌といいます」
みっしーが明るい声でそういうと、ぺこりと頭を下げたのだ。
「さっきはごめんなさい、ただのコウモリだと思っちゃったので……」
……すげえなみっしー。
どうやら、コミュニケーションをとろうと思っているらしい。
そういや、このダンジョンに潜って以来、会話ができるほどの知能の高いモンスターとはまだ出会ってはいない。
あのSS級ヴァンパイア、アリシア・ナルディとも会話はかわしてないしな。
……正直俺はコミュ障だから、妹以外と会話するのは苦手なんだけど、乗っておくか?
「俺は七宮基樹だ」
「その妹の紗哩だよっ!」
二人の少女は同時に目をすがめる。
そして同時に「プッ」と吹き出すと、
「ハハハハハハハハッ!!!」
同時に口を開いて、同時に笑った。
そして同時に言葉を発する。
「面白い奴らだ。少し、話相手になってやろうか? 私はアンジェラ・ナルディという。この世界における、不死の王、夜の女帝だ」
二人の少女が完全に同調して言葉をつむぐ。
そのハモり方は芸術的ですらあって、まるでなにか美しい音楽の旋律のようにダンジョンの中に響き渡る。
やはり、アンジェラ・ナルディで間違いなかったようだな。あのアリシアの姉だと聞いたな。
っていうか、どっちがアンジェラだ?
二人とも日本語うまいな。
「さて、君たちがさきほど、ドラゴンゾンビを倒したのを見てたよ、お見事だったね」
「見てた? どこから見てたんだ?」
俺の問いにアンジェラは答える。
「そこの天井にコウモリがぶら下がっていたのに気づいてなかったのか? あれ経由でね」
コウモリには気づいてなかったが、そいつをカメラの代わりにでもして視覚情報を得ていたとか、そういうことかな?
SSS級モンスターなら、なにができても不思議ではないな。
「君たちの持つスキルは珍しい上に、とても強い。興味深いよ。私の血を分けた妹、アリシアを倒しただけある」
「あのあの、あれは、急に襲われたからでして。私たちからアリシアさんを襲ったわけではないのです!」
みっしーが弁解する、っていうか、そういう言い方をするってことはまじで会話で戦闘回避するつもりらしいな。
すげえな、コミュニケーションはすべてを凌駕すると信じている人種か。
みっしーらしいといえばみっしーらしいけど。
「ふん、アリシアか、あれは君たちによって消滅してしまったが、数年もすればまた復活するさ。アリシアも私も不死たるヴァンパイア、その真祖。この世に夜と血液が尽きぬなら、永遠に死ねぬ者」
……怖いことをいってるな。
魔王級のモンスターとかいってたけど、まじなんだな。
「ひとつ、聞いていいか?」
「どうぞ」
二人の少女はハモって答える。
くそが、あまりに綺麗な声で、頭がクラクラするぜ。
だが、聞くべきことは聞いておこう。
「どっちがアンジェラさんだ? そして、もう一人は誰だ?」
「雷鳴よとどろけ! いかづちの力を解放せよ! サンダー!」
みっしーがその群れに一瞬のためらいもなく稲妻の杖の魔法を叩き込む。
いい判断だ、戦闘においてスピード感は大事だからな。
この短期間でだんだん戦闘のコツがわかってきたかな?
探索者としてのセンスがあるのかもな。
しかし、コウモリたちは群れで竜巻のようなうずまきを作って高速回転し、雷の攻撃を振り払った。
こんなことができるんだな、ただのコウモリじゃない。
そしてコウモリの群れはだんだんと2つの固まりに収束していって――
人間の形に変わっていった。
そう、二人の少女に。
俺たちとその少女たちとの距離は7、8メートルといったところか。
そのくらいの距離から見るだけでも背すじに寒いものが走る。
それほどの邪悪なオーラを放っているのだ。
向かって右側の少女は見た目は十代の前半に見えるほど小柄で背が低い。金髪に、青いメッシュが入ったセミロング。
ワンピース型の青いドレス、日曜朝放送の魔法少女みたいなフワフワひらりな衣装だ。そして遠目からでも一目でわかるほど目立つ、大きな牙。
そして向かって左側の少女はこちらも同じく小柄なチビで、金髪に赤いメッシュが入ったポニーテール。
着ているのは赤とピンクのふわふわドレス。
二人の少女といっても、別に双子みたいなそっくりさん、ではない。
どっちも透き通るような美少女ではあるが、右側の青い方は少し吊り目で強気そうな眉毛の形が印象的、左の赤い方は逆にたれ目でぷっくりとした厚めの唇が目に入る。
まったくの別人の美少女が二人、目の前にいるのだ。
どちらも唇に収まりきらないほどの大きな牙を持っているのだけが共通点だ。
俺たちは黙って対峙する。
いろんな考えが頭の中をぐるぐる回る。
こいつら、なんで二人いるんだ?
このまがまがしい雰囲気、明らかにSSS級のモンスター、ヴァンパイアロードに違いない。
だが、二人いる。それも、分身とかじゃない、別人二人だ。
コメント欄に助言をもらいたいが、そちらに目を向ける余裕なんてかけらもない。
視線を外したら、その瞬間に襲ってくるという確信がある。
息の詰まるような、数十秒間の沈黙。
二人の少女は冷たく薄い笑顔で俺たちを見ている。
と、そこで。
とんでもない作戦に出た人物がいた。
「……こんにちは! 私の名前は針山美詩歌といいます」
みっしーが明るい声でそういうと、ぺこりと頭を下げたのだ。
「さっきはごめんなさい、ただのコウモリだと思っちゃったので……」
……すげえなみっしー。
どうやら、コミュニケーションをとろうと思っているらしい。
そういや、このダンジョンに潜って以来、会話ができるほどの知能の高いモンスターとはまだ出会ってはいない。
あのSS級ヴァンパイア、アリシア・ナルディとも会話はかわしてないしな。
……正直俺はコミュ障だから、妹以外と会話するのは苦手なんだけど、乗っておくか?
「俺は七宮基樹だ」
「その妹の紗哩だよっ!」
二人の少女は同時に目をすがめる。
そして同時に「プッ」と吹き出すと、
「ハハハハハハハハッ!!!」
同時に口を開いて、同時に笑った。
そして同時に言葉を発する。
「面白い奴らだ。少し、話相手になってやろうか? 私はアンジェラ・ナルディという。この世界における、不死の王、夜の女帝だ」
二人の少女が完全に同調して言葉をつむぐ。
そのハモり方は芸術的ですらあって、まるでなにか美しい音楽の旋律のようにダンジョンの中に響き渡る。
やはり、アンジェラ・ナルディで間違いなかったようだな。あのアリシアの姉だと聞いたな。
っていうか、どっちがアンジェラだ?
二人とも日本語うまいな。
「さて、君たちがさきほど、ドラゴンゾンビを倒したのを見てたよ、お見事だったね」
「見てた? どこから見てたんだ?」
俺の問いにアンジェラは答える。
「そこの天井にコウモリがぶら下がっていたのに気づいてなかったのか? あれ経由でね」
コウモリには気づいてなかったが、そいつをカメラの代わりにでもして視覚情報を得ていたとか、そういうことかな?
SSS級モンスターなら、なにができても不思議ではないな。
「君たちの持つスキルは珍しい上に、とても強い。興味深いよ。私の血を分けた妹、アリシアを倒しただけある」
「あのあの、あれは、急に襲われたからでして。私たちからアリシアさんを襲ったわけではないのです!」
みっしーが弁解する、っていうか、そういう言い方をするってことはまじで会話で戦闘回避するつもりらしいな。
すげえな、コミュニケーションはすべてを凌駕すると信じている人種か。
みっしーらしいといえばみっしーらしいけど。
「ふん、アリシアか、あれは君たちによって消滅してしまったが、数年もすればまた復活するさ。アリシアも私も不死たるヴァンパイア、その真祖。この世に夜と血液が尽きぬなら、永遠に死ねぬ者」
……怖いことをいってるな。
魔王級のモンスターとかいってたけど、まじなんだな。
「ひとつ、聞いていいか?」
「どうぞ」
二人の少女はハモって答える。
くそが、あまりに綺麗な声で、頭がクラクラするぜ。
だが、聞くべきことは聞いておこう。
「どっちがアンジェラさんだ? そして、もう一人は誰だ?」
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