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本編

8 side ナダルシア国神

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世界神さんに会いに行ってから2日後、バカな姉のせいで巻き込まれてしまった子が国境付近にいることが分かってわくわくしながらこの子の元へと向かいました。

『何かお困りですか?』

「うん、ちょっとね、どうやってこの国から脱出するかを考えてて、、 」

そんな事で困ってたんですね。それだったら私の国に来て欲しいですねぇ。

『そんな事でしたらお任せ下さい。隣国でしたら私の管轄ですから街でも宜しければお連れしますよ。』

「へぇ、そうなの、……ん?管轄?ぎょわっ!」

今まで会話をしていたことに気付かなかったのか、驚かれました。驚き方が面白い方ですね。

『ぎょわっ!って、あははっ!面白い方ですね。初めまして。隣国のナダルシア国を管轄している神です。』

「へぇー神様なんですね。」

『あれ?あんまり驚いていらっしゃらないんですね。』

「いや?驚いてますよ。いきなり女神に巻き込まれて連れてこられたり、世界神だとか言ってるショタ神が謝罪に来たり、次は隣国の神様が来るとは本当に驚きましたー。」

『所々言葉が棒読みだった気がしますけど……。』

本当に棒読みでしたよ。気にしたら負けと目で伝えてこないでくださいよ。この子、相当根に持ってますね。

「所で隣国の神様が勝手に管轄外でていいんですか?」

『大丈夫ですよ。』

さらっと即答です。別に支障ないですもん。教会じゃないですし、それこそ教会に現れれば大騒ぎになりますからね。面倒くさい。

『それにこの国を管轄しているのは私の姉ですから。』

そう伝えた瞬間あの子の雰囲気がかわり巻き込まれたのを面白半分で見に来てんじゃねぇよオーラみたいのが伝わってきます。この子怖いっ!

『な、なんか怖いですよ。その邪悪なオーラ辞めてください。私は姉と違ってそんな奔放なことしませんからっ!!』

「どうだか。」

本当にしませんからっ!

『絶対に姉とは違いますよっ!だから安心してくださいっ!』

出来るわけない、みたいな顔されました。ショックです……。話を変えましょう。うん、そうしましょう!

『はぁ、、それより、お名前を伺っても?世界神は名前を教えてはくれなかったので。』

教えない。と言われたんですもん。自分で聞くしかないじゃないですか。

「桜坂神無。神無でいいよ。と言うか今初めてこの世界に来てから名前を聞かれたよ。」

『カンナさんですね、分かりました。って世界神にお名前教えてないんですか?』

世界神さん、教えない、じゃなくて知らなかったから言えなかったのか。

「だって聞かれなかったもの。」

『そういうものですか……。』

そういうものですよ。と返されました。サバサバしてますねカンナさん。

『とりあえず向かいましょうか…。』

パチンッ。と指を鳴らして瞬間移動します。あっという間に着くので便利ですよね。

『さて、着きましたね。何かあったらこの国の一番大きな教会まで来てください。後はこの国で行動しやすいようにこれを持っていた方が良いですよ。』

教会まで来てくれればいつでも助けてあげますからね。そうじゃなくても見守りますけど。

『身分証明書みたいなものです。私はそろそろ仕事があるので帰りますね。』

身分証明書。それも特別製ですよー。カンナさんのこと私も気に入りました。ふふふっ。

「ああ、はい。ありがとうございます。連れてきてくれて。」

律儀にお礼まで言ってくれました。可愛い一面もあるんですねっ!

『いえいえ、とんでもない。それではまた会えたら会いましょうね。』

いえ、会いたくなったら来ますからね。えへへ。
あ、あと、これもあげなきゃでした。ビックリサプライズ、カンナさん喜ぶかなぁ






【特典 ナダルシア国の神の加護 特殊属性 時間魔法属性】

これで瞬間移動とか出来ますから移動楽になりますよー。念じれば使えるので説明は省きましたー。まあ、大丈夫でしょう。簡単ですし。
さて、帰ってから仕事ですー。あ、その前に世界神さんにあの子の名前教えに行かなきゃなー。

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