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《第2幕》8章 鼠
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【その頃、アメリカの地ではーー】
「おいケイティ、どこ行くんだよ。もう終わったんだろ。軍の奴らが無線で言ってただろ、ハッカーを射刹し宇宙エレベーターの機能は通常に取り戻し、その後軍は救出に向かったと」
「でも、黒幕は別にいる!」
「黒幕ってなんだ?」
「あんな大々的な作戦をたてといてハッカーが死んだら終わりとか考えられない。多分、上で何かがおきている」
「だから、今軍が向かっるんだろ」
「その間に黒幕はおさらばしてるってこと。勿論、そんなことさせない。必ず作戦の状況を知る為、この近くにいるはずよ」
「だが、それは他の警官もやってるぞ。鼠の街には既に警官隊が他にもテロリストの残りがいないか目をひからせてる」
「いえ、鼠の街ではなく、鼠の街の周囲よ」
「おい、まさか!?」
「情報規制にとらわれず、鼠の街と宇宙エレベーターの状況を同時に把握できる場所がある。そこは、鼠の街の出たすぐ近く」
「おいおい、マジかよ……」
ケイティはパトカーを止める。その目の前にある建物は、ケイティ達がパトカーで出動する際に出てきた場所であり、市民を守るべき場所、警察署であった。
「なぁケイティ、考えすぎかそれともバカになったのか?こんなのあり得ないし、疑っちゃいけない場所だ」
しかし、ケイティは車を降りた。
「サムはここに残って。なんならサムだけ一人で鼠の街へ戻って。これは私の単独だから」
「いや、そういうわけにもいかないだろ。俺達はペアだ。勝手な単独を許した相棒にも責任は追及されるし、お前一人で行かせるわけにもいかない。もし、黒幕が警察署にいる人間だとしたら、そう簡単にはいかないぞ。起訴も逮捕もできない。行ってどうする?」
「真実を確める」
そう言って、ケイティは警察署の中へと入って行った。
「……クソッ」
サムも舌打ちしながら車を降り、ケイティのあとを追った。
+ + +
警察署の中は、ほとんどが出動しており、なにか物静な雰囲気だった。
「ねぇ、サム。何で誰もいないの?」
「確かに……流石に警察署をものけのからにはしないだろうが」
と、そこに一人の男があらわれた。
「署長っ!」
「おい!?ケイティ待て」
サムはとっさにケイティの腕を掴む。
「え?」
「署長、皆はどこに行ったんですか?それに、あなたが持っている銃は何ですか?」
「!?」
ケイティもその時になって気づく。血にぬられる火器を持った署長を。
「すまない……こんなつもりじゃなかったんだ」
署長は涙を流し、銃を床に落とした。
「おいケイティ、どこ行くんだよ。もう終わったんだろ。軍の奴らが無線で言ってただろ、ハッカーを射刹し宇宙エレベーターの機能は通常に取り戻し、その後軍は救出に向かったと」
「でも、黒幕は別にいる!」
「黒幕ってなんだ?」
「あんな大々的な作戦をたてといてハッカーが死んだら終わりとか考えられない。多分、上で何かがおきている」
「だから、今軍が向かっるんだろ」
「その間に黒幕はおさらばしてるってこと。勿論、そんなことさせない。必ず作戦の状況を知る為、この近くにいるはずよ」
「だが、それは他の警官もやってるぞ。鼠の街には既に警官隊が他にもテロリストの残りがいないか目をひからせてる」
「いえ、鼠の街ではなく、鼠の街の周囲よ」
「おい、まさか!?」
「情報規制にとらわれず、鼠の街と宇宙エレベーターの状況を同時に把握できる場所がある。そこは、鼠の街の出たすぐ近く」
「おいおい、マジかよ……」
ケイティはパトカーを止める。その目の前にある建物は、ケイティ達がパトカーで出動する際に出てきた場所であり、市民を守るべき場所、警察署であった。
「なぁケイティ、考えすぎかそれともバカになったのか?こんなのあり得ないし、疑っちゃいけない場所だ」
しかし、ケイティは車を降りた。
「サムはここに残って。なんならサムだけ一人で鼠の街へ戻って。これは私の単独だから」
「いや、そういうわけにもいかないだろ。俺達はペアだ。勝手な単独を許した相棒にも責任は追及されるし、お前一人で行かせるわけにもいかない。もし、黒幕が警察署にいる人間だとしたら、そう簡単にはいかないぞ。起訴も逮捕もできない。行ってどうする?」
「真実を確める」
そう言って、ケイティは警察署の中へと入って行った。
「……クソッ」
サムも舌打ちしながら車を降り、ケイティのあとを追った。
+ + +
警察署の中は、ほとんどが出動しており、なにか物静な雰囲気だった。
「ねぇ、サム。何で誰もいないの?」
「確かに……流石に警察署をものけのからにはしないだろうが」
と、そこに一人の男があらわれた。
「署長っ!」
「おい!?ケイティ待て」
サムはとっさにケイティの腕を掴む。
「え?」
「署長、皆はどこに行ったんですか?それに、あなたが持っている銃は何ですか?」
「!?」
ケイティもその時になって気づく。血にぬられる火器を持った署長を。
「すまない……こんなつもりじゃなかったんだ」
署長は涙を流し、銃を床に落とした。
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