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第三章 森の薬師編
72 暗闇の森
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陽明草、向日葵に似た花が咲き、夜に光を発する。非情に希少な薬草で、断崖に生息する為、採取も難しい。強い解熱作用がある。
薬草図鑑を見ていたマナは、この説明のあるページに付箋を挟んで立ち上がった。ある程度の食料や水を用意して、家を出て行く。
「メラメラ、おいで」
「は~い」
メラメラを頭の上に乗せて森に入っていく。マナはアルカードの事が心配で、完全に冷静さを失っていた。ただただ、アルカードを助けたいという思いだけで動いていた。
マナは薬草を見つけたいという一心で森の中を彷徨う。考えなど何も無かった。とにかくアルカードの事を思って歩き続けていた。
ついには日が暮れて、夜の帳が落ちてくる。マナは真っ暗な森の中で木の根元に座っていた。
「こわい……」
ほとんど何も見えない。マナは手探りで鞄から丸パンを取り出して半分に割った。そして、片方を抱え込んでいるメラメラに食べさせる。
「絶対に薬草を見つけなきゃ」
虫の音が優しく耳に触れる。もう季節は秋になるので、夜になれば風は冷たかった。マナはメラメラの小さな体を抱きしめて温もりを得ながら目を閉じる。暗闇は怖かったが、アルカードの事を思うと勇気が湧いてくる。
まどろんでいたマナは、いつしか意識を無くしていた。メラメラの温もりのおかげで良く眠れる。しかし、まだ夜が明けきらぬ時に、妙な唸り声のようなものが聞こえた。
「あっち行けーっ!」
いきなり声が上がって、マナは目を開ける。懐でメラメラが唸り声をあげていた。それも攻撃的な表情で、マナは冷たい汗が出た。メラメラのそんな顔は初めて見る、何か異常な事が起こっている。
耳を澄ますと、周囲からメラメラとは別の唸り声が聞こえる。重厚で背筋が凍るような恐ろしい獣の声だ。
闇の中にぎらつく複数の目が現れて、マナは立ち上がってメラメラを抱きしめた。前方から大きな影が三つ現れる。
「い、犬?」
影の形でマナには犬に見えた。だが、体躯の巨大さは犬のそれではない。この森は奥まで進むと魔物が出るのだ。マナがそれを知るはずもなかった。
獣が吠えると闇が震えてマナは恐怖に耐えきれなくなった。
「いやだっ、怖いよ! 誰か助けて!!」
マナの激情に呼応するように、胸の辺りに光が生まれた。鮮やかな緑光が、歯をむき出しにする狼のような獣を照らし出す。そして、獣の一体がマナに襲い掛かった。空中で四足を広げた姿は、人間よりも遥かに大きかった。
自分はここで死ぬ、メラメラは羽があるから、きっと逃げられる。諦めの瞬間にマナは思考した。
「ギャアアァン!!?」
唐突に獣が吹っ飛んで凄まじい叫び声を上げる。その巨体が大木に叩きつけられ、跳ね返って地面に落ちた時に、マナの足元にまで振動が届いた。他の2体も次々と弾け飛んで悲鳴を上げた。
「な、なに、これ……?」
マナは訳が分からずに立ち竦んでしまう。獣達はそこから逃げ出すが、大木に叩きつけられた一体は息絶えて動かなかった。
マナは自分の胸でまだ弱く光っているそれを引っ張り出した。母の形見のアップルグリーンのキャッツアイであった。
「まさか……メラメラがやったの?」
「うん~? メラメラ、よくわかんない」
こと切れた魔物の血の臭いが漂ってくる。闇が濃いのでマナの目の前に倒れている魔物がどんな状態かまでは分からない。マナが抱いている小さなメラメラにそんな恐ろしい力があるとは、とても考えられなかった。
マナは恐怖で震える足を無理に使ってそこから離れた。その頃には夜が明けて、空が白み始めていた。
♢♢♢
夜が明けて、木漏れ日が射す頃にマナは再び薬草を求めて歩き出した。昼近くになって岩場の多い川に突き当り、そこからは川に沿って凹凸の多い地形を歩いていく。広大な森を地図も持たず当てどもなく彷徨うなど自殺行為にも等しいが、マナは王子の事しか見えていなかった。
そのうち歩き疲れて、メラメラと一緒に岩の上に座って一休みする。
「空気が美味しい」
マナは岩間で激しく波打つ清流を見つめていた。それから鞄を開けて最後のパンを取り出す。それを二人で分けて食べた。
マナが食事をしながら周囲の様子を見ていると、遠くの方に視界に訴えるものがあった。
「うん? あれって」
マナが立ち上がって見ると、遠方に滝と断崖が見える。
「あそこにならあるかも」
マナが急いで岩から降りて駆けだすと、メラメラがその後を追った。
水が落ちて滝壺から飛沫が舞う。マナは飛沫の冷たさに肌をなでられながら断崖を見上げた。すると、中腹辺りに黄色い花が咲いているのが見える。ここからでは高すぎて、はっきりとは見えなかった。
「ねえ、メラメラ、あの花取ってきてくれる?」
「はいな~」
メラメラは良い返事で黒い翼を広げて上昇すると、言われた通りに黄色い花を取って戻ってきた。マナは図鑑を開いて見比べてみる。
「間違いない、陽明草だわ!」
マナは嬉しくて、空中にいるメラメラの両手を取って飛び跳ねた。
「やった、やった! ついに見つけたよ!」
「わぁ~い!」
そうやって喜んでいたのは束の間で、マナはすぐに重大な事実に気付かされた。
「……ここ、どこだろう?」
喜びから一転、マナは不安に押しつぶされてその場に座り込んでしまった。
「どうしよう、どうやって帰ったらいいの……」
「あう~、マナ、大丈夫か?」
「だ、大丈夫じゃないかも……」
気遣ってくるメラメラに、マナは思わずそう呟いた。
「あぁーっ! わたし一人じゃ駄目だったんだよ! 何でニイナさんにお願いしなかったんだろう……」
マナはアルカードを思うあまり、他の大切な事を全て忘れてしまっていた。今この時になって、深刻な状況に気付いた。昔からそうだった。一つの重大事に気を取られると、他の大切な事が全て抜けてしまうのだ。
「バカ、バカ! わたしのバカっ!」
マナはぽかぽかと、両手の拳で自分の頭を小突いた。その時に、以前、ニイナに強く言われた言葉が脳裏を過る。
《自分を卑下するのは止めろ!》
マナは自分を殴るのを止めて手を下ろした。それからは、どうしていいか分からなくて放心していた。こうなった以上、歩くしかないのだが、マナは自分の馬鹿さ加減に疲れ果ててしまった。
薬草図鑑を見ていたマナは、この説明のあるページに付箋を挟んで立ち上がった。ある程度の食料や水を用意して、家を出て行く。
「メラメラ、おいで」
「は~い」
メラメラを頭の上に乗せて森に入っていく。マナはアルカードの事が心配で、完全に冷静さを失っていた。ただただ、アルカードを助けたいという思いだけで動いていた。
マナは薬草を見つけたいという一心で森の中を彷徨う。考えなど何も無かった。とにかくアルカードの事を思って歩き続けていた。
ついには日が暮れて、夜の帳が落ちてくる。マナは真っ暗な森の中で木の根元に座っていた。
「こわい……」
ほとんど何も見えない。マナは手探りで鞄から丸パンを取り出して半分に割った。そして、片方を抱え込んでいるメラメラに食べさせる。
「絶対に薬草を見つけなきゃ」
虫の音が優しく耳に触れる。もう季節は秋になるので、夜になれば風は冷たかった。マナはメラメラの小さな体を抱きしめて温もりを得ながら目を閉じる。暗闇は怖かったが、アルカードの事を思うと勇気が湧いてくる。
まどろんでいたマナは、いつしか意識を無くしていた。メラメラの温もりのおかげで良く眠れる。しかし、まだ夜が明けきらぬ時に、妙な唸り声のようなものが聞こえた。
「あっち行けーっ!」
いきなり声が上がって、マナは目を開ける。懐でメラメラが唸り声をあげていた。それも攻撃的な表情で、マナは冷たい汗が出た。メラメラのそんな顔は初めて見る、何か異常な事が起こっている。
耳を澄ますと、周囲からメラメラとは別の唸り声が聞こえる。重厚で背筋が凍るような恐ろしい獣の声だ。
闇の中にぎらつく複数の目が現れて、マナは立ち上がってメラメラを抱きしめた。前方から大きな影が三つ現れる。
「い、犬?」
影の形でマナには犬に見えた。だが、体躯の巨大さは犬のそれではない。この森は奥まで進むと魔物が出るのだ。マナがそれを知るはずもなかった。
獣が吠えると闇が震えてマナは恐怖に耐えきれなくなった。
「いやだっ、怖いよ! 誰か助けて!!」
マナの激情に呼応するように、胸の辺りに光が生まれた。鮮やかな緑光が、歯をむき出しにする狼のような獣を照らし出す。そして、獣の一体がマナに襲い掛かった。空中で四足を広げた姿は、人間よりも遥かに大きかった。
自分はここで死ぬ、メラメラは羽があるから、きっと逃げられる。諦めの瞬間にマナは思考した。
「ギャアアァン!!?」
唐突に獣が吹っ飛んで凄まじい叫び声を上げる。その巨体が大木に叩きつけられ、跳ね返って地面に落ちた時に、マナの足元にまで振動が届いた。他の2体も次々と弾け飛んで悲鳴を上げた。
「な、なに、これ……?」
マナは訳が分からずに立ち竦んでしまう。獣達はそこから逃げ出すが、大木に叩きつけられた一体は息絶えて動かなかった。
マナは自分の胸でまだ弱く光っているそれを引っ張り出した。母の形見のアップルグリーンのキャッツアイであった。
「まさか……メラメラがやったの?」
「うん~? メラメラ、よくわかんない」
こと切れた魔物の血の臭いが漂ってくる。闇が濃いのでマナの目の前に倒れている魔物がどんな状態かまでは分からない。マナが抱いている小さなメラメラにそんな恐ろしい力があるとは、とても考えられなかった。
マナは恐怖で震える足を無理に使ってそこから離れた。その頃には夜が明けて、空が白み始めていた。
♢♢♢
夜が明けて、木漏れ日が射す頃にマナは再び薬草を求めて歩き出した。昼近くになって岩場の多い川に突き当り、そこからは川に沿って凹凸の多い地形を歩いていく。広大な森を地図も持たず当てどもなく彷徨うなど自殺行為にも等しいが、マナは王子の事しか見えていなかった。
そのうち歩き疲れて、メラメラと一緒に岩の上に座って一休みする。
「空気が美味しい」
マナは岩間で激しく波打つ清流を見つめていた。それから鞄を開けて最後のパンを取り出す。それを二人で分けて食べた。
マナが食事をしながら周囲の様子を見ていると、遠くの方に視界に訴えるものがあった。
「うん? あれって」
マナが立ち上がって見ると、遠方に滝と断崖が見える。
「あそこにならあるかも」
マナが急いで岩から降りて駆けだすと、メラメラがその後を追った。
水が落ちて滝壺から飛沫が舞う。マナは飛沫の冷たさに肌をなでられながら断崖を見上げた。すると、中腹辺りに黄色い花が咲いているのが見える。ここからでは高すぎて、はっきりとは見えなかった。
「ねえ、メラメラ、あの花取ってきてくれる?」
「はいな~」
メラメラは良い返事で黒い翼を広げて上昇すると、言われた通りに黄色い花を取って戻ってきた。マナは図鑑を開いて見比べてみる。
「間違いない、陽明草だわ!」
マナは嬉しくて、空中にいるメラメラの両手を取って飛び跳ねた。
「やった、やった! ついに見つけたよ!」
「わぁ~い!」
そうやって喜んでいたのは束の間で、マナはすぐに重大な事実に気付かされた。
「……ここ、どこだろう?」
喜びから一転、マナは不安に押しつぶされてその場に座り込んでしまった。
「どうしよう、どうやって帰ったらいいの……」
「あう~、マナ、大丈夫か?」
「だ、大丈夫じゃないかも……」
気遣ってくるメラメラに、マナは思わずそう呟いた。
「あぁーっ! わたし一人じゃ駄目だったんだよ! 何でニイナさんにお願いしなかったんだろう……」
マナはアルカードを思うあまり、他の大切な事を全て忘れてしまっていた。今この時になって、深刻な状況に気付いた。昔からそうだった。一つの重大事に気を取られると、他の大切な事が全て抜けてしまうのだ。
「バカ、バカ! わたしのバカっ!」
マナはぽかぽかと、両手の拳で自分の頭を小突いた。その時に、以前、ニイナに強く言われた言葉が脳裏を過る。
《自分を卑下するのは止めろ!》
マナは自分を殴るのを止めて手を下ろした。それからは、どうしていいか分からなくて放心していた。こうなった以上、歩くしかないのだが、マナは自分の馬鹿さ加減に疲れ果ててしまった。
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