アオハル・パフォーマンス

Nori

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1話 言葉

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それほど単純では生きることができない。

思春期は、ある意味では全ての感覚だ。

一分一秒と人としての全てを感じる。

大人であり、子供である。
青春を味わいたかった。


ねぇ、知ってる?
世の中で一番わかりきってるのが。
人生にプロはいないことなんだよ!



「もう卒業か…」

「そうだね。青春したね~」
俺の親友の、福光 空と一緒に俺は最後の下校をした。

「まぁ、つまらない学生生活ではなかったな。」

「これから、頑張らないといけないね。」

「仕事か~」

「しょうがないよ。もう、僕たちは大人なんだから。」


つまらない。

本当は、何もできなかった。
でも、もう時間を巻き戻せない。
もっと、ふざければよかった。

もう…終わるんだな…

「あれ?ここにお地蔵さんなんていた?」
空が立ち止まるとそこには、道沿いにお地蔵があった。

「確かに、新そうだし。最近、設置したのかもな。」

「そういえば、お地蔵さんって昔から亡くなった赤ちゃんが宿るみたいな話なかった?」

「なんか、そう言う話あったような気がする。」

「だよね。これも、何かの縁かな?」
「縁ってなんだよ。」

そういうと空は、PTAから贈り物としてもらった。コップに近くの小川から水を汲んで近くからとってきた花を備えた。

「へ~、黒いチューリップなんてあるんだな。」俺は、空が備えた花を見て言った。

「珍しいからね~」

空は、花のことを昔から色々知ってる。
今の時代、こんなことする奴いないだろうけど。少し天然で憎めない性格が仲良くなった理由だった。

「良かったのか?コップは、思い出にもなるだろう。」

「別にいいよ。僕は、こう言うのあっさりしてるから。」

そういうと、空は本当に気持ちがいいほどに笑った。

「学生最後の春だね!」
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