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第26話 第二の殺人
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そう言われても、日向には何も思いつきそうになかった。一体、朝飛の中ではどんな理論が構築されているのか。それを推測することさえ出来ない。
「あっ」
そこでぴたっと朝飛が振り向いて止まる。そしてびっくりした顔をしていた。
「な、何か閃いたんですか」
「い、いえ、その」
今まで、一緒にいたのが日向ではなく美樹だと思い込んでいた。なんて、さすがに恥ずかしくて言えなかった。
考え込むと周囲のことを忘れるのが悪い癖だと解っているのに、またやってしまった。
「手伝えることがあったら、何でも言ってください」
しかし、今までの状態をちゃんと考え事をしているせいだと日向が捉えていると知り、ほっとしてしまった。だから素直に、その申し出を受け入れる。
「ありがとうございます。ここに詳しいのは斎藤さんでしょうから」
「そうですね。構造については頭に入っています」
そう言って頷き合った時
「ぎゃあああ!」
下の階から悲鳴が聞こえた。それもまるで誰かに襲われているかのような悲鳴だ。
「行きましょう」
「ええ」
異常事態の発生だと、志津の部屋の捜索を諦めて二人揃って飛び出した。
「一体どこから」
「小宮山君、斎藤さん、どこですか」
が、階段を駆け上がりながら自分たちを呼ぶ美樹の声がして、一先ず階段側へと走ることになった。二階と三階の途中のところで美樹と鉢合う。
「どうした?」
「い、石井さんが」
「石井さんだって」
「う、うん。だ、大浴場の、サウナ室で」
ここまで駆け上がって来た美樹が、ぜえぜえと息を吐きながらも説明してくれる。朝飛はゆっくり戻って来いと肩を叩き、日向と一緒に階段を一気に駆け下りた。そのまま何かがあったという大浴場へと駆けこんだ。
「何があったんですか」
日向の声に、大浴場に集まっていた人々が振り向く。そして、二人に見えるようにと身体を僅かにどかした。
「なっ」
「これは」
大浴場の隅に設えられたサウナ室。その中で倒れているのは紛れもなく直太朗だった。
「一体どうして」
直太朗の死体には特に外傷はなかった。そしてその顔は眠っているかのようだ。ともかくサウナ室は狭いからと大浴場に死体を移動させたが、一体どうやって死に至ったのか。それが全く解らなかった。
「こ、小宮山君たちは」
「三階にいた。田中さんの部屋で、何かトリックが使われていたのではないかと、斎藤さん立会いの下で検証していたんだ」
「そ、そうですか」
日向が頷くので、健輔は一先ず信じることにしたようだ。
「その、俺たちが悲鳴を聞いてここに来た時、すでに石井さんはあの状態だったんだ。石井さんはお腹の調子が悪いって言って、小宮山君が出て行った直後ぐらいにトイレに行ったんだよ。で、そのまま三十分は戻って来なくて」
健輔が言うので、朝飛は思わず時計を確認した。確かに美樹にからかわれてレストランを出てから、三十分は経っている。今、午後八時だった。
「よほどお腹の具合が悪いのかなって。小宮山君もあの時は口実だったろうけど、戻って来ないからやっぱりトイレなのかなって。ほら、その時レストランには大関さんと足立さんはいたけど、足立さんは寝転がっていてほぼ寝ている感じで、大関さん相手に話題ないし、男、俺だけみたいな状態だったから、せめて石井さん相手に喋ろうかなって」
「ああ。それで見に行った」
「そ、そう。でも、トイレには誰にもいなくて、ひょっとしてこっそり風呂にでも入っているのかなと思って」
「それで発見したと。じゃあ、悲鳴を上げたのは君か」
「うん。もう、びっくりして。今、喉が痛いくらいだ」
てっきり襲われているのかと思った悲鳴は、あまりのことに驚いて上げた健輔の悲鳴だったという。加減なく叫んだから、あれだけ大きな声だったのだろう。さらに風呂場だ。音が反響して大きくなり三階まで届いたのだ。
「ん。ということは、俺たちを除いて他は全員」
「そう。レストランにいたんだよ」
その証言に、今度は朝飛と日向が顔を見合わせる番だった。二人揃って三階にいたのは確かだ。どちらも部屋から出ていない。
「私が呼び行った時、三階から下りてきたよ。二階と三階の間で会ったし」
そして、これは美樹の証言によって他の人もアリバイを信じてくれるに至った。つまり、再び不可能犯罪が起こってしまったのだ。
「ど、どうやって」
「解らない。ただ、誰にも不可能な犯罪だってことだ」
言いながら、すでにシーツを掛けられた直太朗に視線を向ける。
彼はどうして風呂場で死ぬことになったのか。
またしても誰も解らないのだ。
「ともかく、レストランに戻りましょう。彼の横にも、氷を置いておかないと」
「そうですね」
「あの、ここに置きっ放しにしますか」
真衣が遠慮がちにそう訊いてきた。直太朗は受け持ちの学生だ。風呂場に放置するというのは気が引けるのだろう。それに死体があちこちにあるというのも、気味が悪い。
「氷の数を節約するためにも、移動させますか」
「しかし、石井君は重いからなあ」
志津を運ぶのは簡単だったが、直太朗はサウナ室から大浴場に運び出すだけでも大変だった。寝起きの信也は重労働だと移動を渋る。
「警察の捜査のことを考えると動かすのは利口ではないですし、労力も掛かる。置きっ放しにするしかなさそうですね」
「すみません」
真衣が申し訳なさそうな顔をするので、朝飛は当然の気持ちですよと慰めた。
知り合いをここに放置したくない。その気持ちはよく解るので尚更だ。
「いえ。私が変に気に掛けただけですから」
心配された真衣はぶんぶんと手を横に振った。
ということで、取り敢えず直太朗の死体は大浴場に置いておくことになった。そして戻る前にトイレを確認する。
「ここ三十分、誰も使ってないみたいですよ」
同じように覗いた健輔が、さっき俺が使っただけですと申告した。確かに、大浴場横にある少し大きめのトイレは、特に変わった様子はない。小便器二つに個室が一つ。一応個室の中も確認したが、特に変わりはなかった。
「ふうむ。じゃあ、お腹の調子が悪いと言っていた石井さんは、ここに一度も寄ることなくサウナ室で殺されたということでしょうか」
「どうでしょう。入ってすぐに襲われた可能性も」
「が、問題は襲える人間がいないってことですね」
「ええ」
いつの間にか息ぴったりの朝飛と日向が口々に言うので、横で聞いていた健輔と信也はびっくりしてしまう。が、その様子から先ほど二人でトリックを考えていたというのも、納得だった。
「こうなると、いなくなった佐久間兄弟、この二人を疑うしかないんでしょうか」
どう思うと、日向に意見を求めると、可能性として排除できないだろうと頷いた。
「一度、総てを確認する必要があるかもしれませんね」
「そうですね」
「氷、持ってきましたよ」
男性陣がトイレ前に集まって推理を始めてしまったので、美樹たちがさっさと氷を取りに行ってくれたようだ。バケツに小さな氷が山のように入っている。
「あ、そうか。さっき田中さんのところに氷を使ったから」
「ええ。藤本さんが大きな氷のストックが出来るまではこれでって。冷蔵庫の氷を総て出してくれたんで、冷たい飲み物は自販機を使ってほしいとのことです」
「ああ、それは仕方ないですね」
見ると美樹以外にも真衣と織佳の手にもバケツがあった。これだけあればしばらく持つだろう。
「それで、どうかしたの?」
「ああ。丁度よかった。手分けして、この建物の中を隈なく捜索したいんだ。全員に犯行が不可能だった以上、佐久間兄弟がここに隠れていると仮定するしかなさそうだからな」
「ああ」
朝飛の言葉に、そういうことかと美樹は頷いた。確かに直太朗の問題を不可能犯罪と考えるより、そう捉えるのが堅実だ。
それは解るが、ではどうして、隠れてこそこそ疑ってくださいという状況で犯罪を実行するのか。それが不思議になる。
「そうだね。気持ち悪いまま放置するのもあれだし。一層のこと、全員で固まって確認しちゃおうよ。見落としのないようにね」
「それもそうだな」
「それって三階まで行くってことか」
朝飛と美樹がそう言い合うのに、信也だけは反対を表明する。やはり階段を上りたくないらしい。
「足立さん。膝でも壊しているんですか」
美樹の問いに、信也はむすっとしたが
「そう。階段から思いっきり落ちてな。で、台風のせいか、一昨日からちょっと痛いんだよ。薬を飲んでいるけど、あまり動かしたくねえんだ」
と明確な回答があった。
「あっ」
そこでぴたっと朝飛が振り向いて止まる。そしてびっくりした顔をしていた。
「な、何か閃いたんですか」
「い、いえ、その」
今まで、一緒にいたのが日向ではなく美樹だと思い込んでいた。なんて、さすがに恥ずかしくて言えなかった。
考え込むと周囲のことを忘れるのが悪い癖だと解っているのに、またやってしまった。
「手伝えることがあったら、何でも言ってください」
しかし、今までの状態をちゃんと考え事をしているせいだと日向が捉えていると知り、ほっとしてしまった。だから素直に、その申し出を受け入れる。
「ありがとうございます。ここに詳しいのは斎藤さんでしょうから」
「そうですね。構造については頭に入っています」
そう言って頷き合った時
「ぎゃあああ!」
下の階から悲鳴が聞こえた。それもまるで誰かに襲われているかのような悲鳴だ。
「行きましょう」
「ええ」
異常事態の発生だと、志津の部屋の捜索を諦めて二人揃って飛び出した。
「一体どこから」
「小宮山君、斎藤さん、どこですか」
が、階段を駆け上がりながら自分たちを呼ぶ美樹の声がして、一先ず階段側へと走ることになった。二階と三階の途中のところで美樹と鉢合う。
「どうした?」
「い、石井さんが」
「石井さんだって」
「う、うん。だ、大浴場の、サウナ室で」
ここまで駆け上がって来た美樹が、ぜえぜえと息を吐きながらも説明してくれる。朝飛はゆっくり戻って来いと肩を叩き、日向と一緒に階段を一気に駆け下りた。そのまま何かがあったという大浴場へと駆けこんだ。
「何があったんですか」
日向の声に、大浴場に集まっていた人々が振り向く。そして、二人に見えるようにと身体を僅かにどかした。
「なっ」
「これは」
大浴場の隅に設えられたサウナ室。その中で倒れているのは紛れもなく直太朗だった。
「一体どうして」
直太朗の死体には特に外傷はなかった。そしてその顔は眠っているかのようだ。ともかくサウナ室は狭いからと大浴場に死体を移動させたが、一体どうやって死に至ったのか。それが全く解らなかった。
「こ、小宮山君たちは」
「三階にいた。田中さんの部屋で、何かトリックが使われていたのではないかと、斎藤さん立会いの下で検証していたんだ」
「そ、そうですか」
日向が頷くので、健輔は一先ず信じることにしたようだ。
「その、俺たちが悲鳴を聞いてここに来た時、すでに石井さんはあの状態だったんだ。石井さんはお腹の調子が悪いって言って、小宮山君が出て行った直後ぐらいにトイレに行ったんだよ。で、そのまま三十分は戻って来なくて」
健輔が言うので、朝飛は思わず時計を確認した。確かに美樹にからかわれてレストランを出てから、三十分は経っている。今、午後八時だった。
「よほどお腹の具合が悪いのかなって。小宮山君もあの時は口実だったろうけど、戻って来ないからやっぱりトイレなのかなって。ほら、その時レストランには大関さんと足立さんはいたけど、足立さんは寝転がっていてほぼ寝ている感じで、大関さん相手に話題ないし、男、俺だけみたいな状態だったから、せめて石井さん相手に喋ろうかなって」
「ああ。それで見に行った」
「そ、そう。でも、トイレには誰にもいなくて、ひょっとしてこっそり風呂にでも入っているのかなと思って」
「それで発見したと。じゃあ、悲鳴を上げたのは君か」
「うん。もう、びっくりして。今、喉が痛いくらいだ」
てっきり襲われているのかと思った悲鳴は、あまりのことに驚いて上げた健輔の悲鳴だったという。加減なく叫んだから、あれだけ大きな声だったのだろう。さらに風呂場だ。音が反響して大きくなり三階まで届いたのだ。
「ん。ということは、俺たちを除いて他は全員」
「そう。レストランにいたんだよ」
その証言に、今度は朝飛と日向が顔を見合わせる番だった。二人揃って三階にいたのは確かだ。どちらも部屋から出ていない。
「私が呼び行った時、三階から下りてきたよ。二階と三階の間で会ったし」
そして、これは美樹の証言によって他の人もアリバイを信じてくれるに至った。つまり、再び不可能犯罪が起こってしまったのだ。
「ど、どうやって」
「解らない。ただ、誰にも不可能な犯罪だってことだ」
言いながら、すでにシーツを掛けられた直太朗に視線を向ける。
彼はどうして風呂場で死ぬことになったのか。
またしても誰も解らないのだ。
「ともかく、レストランに戻りましょう。彼の横にも、氷を置いておかないと」
「そうですね」
「あの、ここに置きっ放しにしますか」
真衣が遠慮がちにそう訊いてきた。直太朗は受け持ちの学生だ。風呂場に放置するというのは気が引けるのだろう。それに死体があちこちにあるというのも、気味が悪い。
「氷の数を節約するためにも、移動させますか」
「しかし、石井君は重いからなあ」
志津を運ぶのは簡単だったが、直太朗はサウナ室から大浴場に運び出すだけでも大変だった。寝起きの信也は重労働だと移動を渋る。
「警察の捜査のことを考えると動かすのは利口ではないですし、労力も掛かる。置きっ放しにするしかなさそうですね」
「すみません」
真衣が申し訳なさそうな顔をするので、朝飛は当然の気持ちですよと慰めた。
知り合いをここに放置したくない。その気持ちはよく解るので尚更だ。
「いえ。私が変に気に掛けただけですから」
心配された真衣はぶんぶんと手を横に振った。
ということで、取り敢えず直太朗の死体は大浴場に置いておくことになった。そして戻る前にトイレを確認する。
「ここ三十分、誰も使ってないみたいですよ」
同じように覗いた健輔が、さっき俺が使っただけですと申告した。確かに、大浴場横にある少し大きめのトイレは、特に変わった様子はない。小便器二つに個室が一つ。一応個室の中も確認したが、特に変わりはなかった。
「ふうむ。じゃあ、お腹の調子が悪いと言っていた石井さんは、ここに一度も寄ることなくサウナ室で殺されたということでしょうか」
「どうでしょう。入ってすぐに襲われた可能性も」
「が、問題は襲える人間がいないってことですね」
「ええ」
いつの間にか息ぴったりの朝飛と日向が口々に言うので、横で聞いていた健輔と信也はびっくりしてしまう。が、その様子から先ほど二人でトリックを考えていたというのも、納得だった。
「こうなると、いなくなった佐久間兄弟、この二人を疑うしかないんでしょうか」
どう思うと、日向に意見を求めると、可能性として排除できないだろうと頷いた。
「一度、総てを確認する必要があるかもしれませんね」
「そうですね」
「氷、持ってきましたよ」
男性陣がトイレ前に集まって推理を始めてしまったので、美樹たちがさっさと氷を取りに行ってくれたようだ。バケツに小さな氷が山のように入っている。
「あ、そうか。さっき田中さんのところに氷を使ったから」
「ええ。藤本さんが大きな氷のストックが出来るまではこれでって。冷蔵庫の氷を総て出してくれたんで、冷たい飲み物は自販機を使ってほしいとのことです」
「ああ、それは仕方ないですね」
見ると美樹以外にも真衣と織佳の手にもバケツがあった。これだけあればしばらく持つだろう。
「それで、どうかしたの?」
「ああ。丁度よかった。手分けして、この建物の中を隈なく捜索したいんだ。全員に犯行が不可能だった以上、佐久間兄弟がここに隠れていると仮定するしかなさそうだからな」
「ああ」
朝飛の言葉に、そういうことかと美樹は頷いた。確かに直太朗の問題を不可能犯罪と考えるより、そう捉えるのが堅実だ。
それは解るが、ではどうして、隠れてこそこそ疑ってくださいという状況で犯罪を実行するのか。それが不思議になる。
「そうだね。気持ち悪いまま放置するのもあれだし。一層のこと、全員で固まって確認しちゃおうよ。見落としのないようにね」
「それもそうだな」
「それって三階まで行くってことか」
朝飛と美樹がそう言い合うのに、信也だけは反対を表明する。やはり階段を上りたくないらしい。
「足立さん。膝でも壊しているんですか」
美樹の問いに、信也はむすっとしたが
「そう。階段から思いっきり落ちてな。で、台風のせいか、一昨日からちょっと痛いんだよ。薬を飲んでいるけど、あまり動かしたくねえんだ」
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