55 / 108
第55話 妙に可愛いんだから困っちゃうよね、この悪魔
しおりを挟む
「というわけで、奏汰。俺様はキモチイイ技を大量に学んでいるぞ」
「いやいや。なに、BL本で見た技を試そうとしてんだよ!?」
奏汰、やべぇと白衣しか着ていない状況にぞっとしてしまう。
このままだととんでもないことをされる!
「でもさ、それのおかげで人間相手にはちゃんと慣らして広げなきゃってのが解ったんだぞ。そのままやっても入らないって」
馬鹿にするなよとルシファーは大真面目だ。
「いや、まあ、そこは学んどいてもらわないとな」
無理やりあんなデカブツ突っ込もうとされた日には、奏汰は舌を噛んで死ぬ。
というか、そこは普通に考えて解らないか。悪魔は身体の作りが違うのか?
「てなわけで、今日もキモチイイ、本番抜きをやってあげるよん♪」
奏汰が悩みつつもルシファーの努力に納得したところで、いただきますと白衣の隙間から手を入れるのだった。
翌朝。
「これ、絶対に再利用出来ねえな」
ベッドから抜けだし、シャワーを浴びた後、ぐちゃぐちゃになった白衣を見て奏汰は溜め息。
あれこれ学んだ技を試したいというルシファーは、それはもうしつこいくらいの技を仕掛けてきて、奏汰は息絶え絶えにさせられた。この白衣には、そんな痕跡がたっぷりついている。
やばっ、顔が赤くなる。
しかも二日連続でそんな調子だから、奏汰は疲労困憊である。
「ああ、怠い。気持ち悪いからお風呂に入ったけど怠い」
よろよろと、ルシファーチョイスの普段着――奏汰だったら絶対に普段着とは言わない、高級感あるロンTとジーンズ――に着替えたものの、再びベッドにダイブしてしまう。
「ううん、奏汰。まだ足りないのかぁ」
そこに寝ぼけているルシファーが、奏汰の頭を撫でながらそんなことを言ってくる。
「そんなわけあるかボケ! 今日はもう駄目だからな」
「ええっ!?」
そこで跳ね起きるってどういうことだよ。
がばっと布団を跳ね飛ばして起きたルシファーに、奏汰は呆れた眼差し。
「ええっ、じゃない。俺をイき過ぎで死なせたいのか」
「そ、そんなことはないよ。でも、あのくらいで」
「俺は人間なの。毎日連続で大量になんて出ないの。枯渇する」
奏汰は大真面目に説教。何も出なくなっていいのかと、懇々と諭す。
「それは困る。奏汰が喜んでいるかどうか解らないっ!」
で、ルシファー、めっちゃショックを受けた顔でそう言うんだから・・・・・・張っ倒すぞ!
「というわけだから、今日は余計なことしないでくれ。っていうか、怠い。今日こそ実験しようと思っていたのに」
奏汰は腰が重怠いんだよと、再びベッドに顔を沈める。
「ええっと、ごめん。嬉しくって」
その様子で、やり過ぎたと気づいたルシファーがオロオロする。
まったく、そういう顔をされると許しちゃうだろ。
妙に可愛いんだから困っちゃうよね、この悪魔。
「解ったから。ベヘモスに栄養ドリンクないか聞いてきて」
奏汰はちょっと寝たいと、にやにや笑顔を隠すように布団を被ったのだった。
「いやいや。なに、BL本で見た技を試そうとしてんだよ!?」
奏汰、やべぇと白衣しか着ていない状況にぞっとしてしまう。
このままだととんでもないことをされる!
「でもさ、それのおかげで人間相手にはちゃんと慣らして広げなきゃってのが解ったんだぞ。そのままやっても入らないって」
馬鹿にするなよとルシファーは大真面目だ。
「いや、まあ、そこは学んどいてもらわないとな」
無理やりあんなデカブツ突っ込もうとされた日には、奏汰は舌を噛んで死ぬ。
というか、そこは普通に考えて解らないか。悪魔は身体の作りが違うのか?
「てなわけで、今日もキモチイイ、本番抜きをやってあげるよん♪」
奏汰が悩みつつもルシファーの努力に納得したところで、いただきますと白衣の隙間から手を入れるのだった。
翌朝。
「これ、絶対に再利用出来ねえな」
ベッドから抜けだし、シャワーを浴びた後、ぐちゃぐちゃになった白衣を見て奏汰は溜め息。
あれこれ学んだ技を試したいというルシファーは、それはもうしつこいくらいの技を仕掛けてきて、奏汰は息絶え絶えにさせられた。この白衣には、そんな痕跡がたっぷりついている。
やばっ、顔が赤くなる。
しかも二日連続でそんな調子だから、奏汰は疲労困憊である。
「ああ、怠い。気持ち悪いからお風呂に入ったけど怠い」
よろよろと、ルシファーチョイスの普段着――奏汰だったら絶対に普段着とは言わない、高級感あるロンTとジーンズ――に着替えたものの、再びベッドにダイブしてしまう。
「ううん、奏汰。まだ足りないのかぁ」
そこに寝ぼけているルシファーが、奏汰の頭を撫でながらそんなことを言ってくる。
「そんなわけあるかボケ! 今日はもう駄目だからな」
「ええっ!?」
そこで跳ね起きるってどういうことだよ。
がばっと布団を跳ね飛ばして起きたルシファーに、奏汰は呆れた眼差し。
「ええっ、じゃない。俺をイき過ぎで死なせたいのか」
「そ、そんなことはないよ。でも、あのくらいで」
「俺は人間なの。毎日連続で大量になんて出ないの。枯渇する」
奏汰は大真面目に説教。何も出なくなっていいのかと、懇々と諭す。
「それは困る。奏汰が喜んでいるかどうか解らないっ!」
で、ルシファー、めっちゃショックを受けた顔でそう言うんだから・・・・・・張っ倒すぞ!
「というわけだから、今日は余計なことしないでくれ。っていうか、怠い。今日こそ実験しようと思っていたのに」
奏汰は腰が重怠いんだよと、再びベッドに顔を沈める。
「ええっと、ごめん。嬉しくって」
その様子で、やり過ぎたと気づいたルシファーがオロオロする。
まったく、そういう顔をされると許しちゃうだろ。
妙に可愛いんだから困っちゃうよね、この悪魔。
「解ったから。ベヘモスに栄養ドリンクないか聞いてきて」
奏汰はちょっと寝たいと、にやにや笑顔を隠すように布団を被ったのだった。
0
お気に入りに追加
96
あなたにおすすめの小説
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
勇者の股間触ったらエライことになった
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
勇者さんが町にやってきた。
町の人は道の両脇で壁を作って、通り過ぎる勇者さんに手を振っていた。
オレは何となく勇者さんの股間を触ってみたんだけど、なんかヤバイことになっちゃったみたい。
ブレスレットが運んできたもの
mahiro
BL
第一王子が15歳を迎える日、お祝いとは別に未来の妃を探すことを目的としたパーティーが開催することが発表された。
そのパーティーには身分関係なく未婚である女性や歳の近い女性全員に招待状が配られたのだという。
血の繋がりはないが訳あって一緒に住むことになった妹ーーーミシェルも例外ではなく招待されていた。
これまた俺ーーーアレットとは血の繋がりのない兄ーーーベルナールは妹大好きなだけあって大いに喜んでいたのだと思う。
俺はといえば会場のウェイターが足りないため人材募集が貼り出されていたので応募してみたらたまたま通った。
そして迎えた当日、グラスを片付けるため会場から出た所、廊下のすみに光輝く何かを発見し………?
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
愛などもう求めない
白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる