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第114話 ヘタレはヘタレその5

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  自分の吐瀉物の臭いがする。

いつまでたっても現実は変わらない。

夢だって言ってくれよ。

神様助けて下さい。

「さて、セシーと言う女性が使える魔法とやらを知っているだけ教えてくれたまえ。」

「教えるもんか!!マユユンを殺したお前らに話す事はない。」

「ほう。」

右足に激痛が走った。しかし体全体が固定されてるようで全く動かない。

骨の髄から焼けるように痛い!!

声がかれるまで叫び続けた。

チーン♪

聞きなれた音が聞こえた。

右足の痛みはひどくなる事は無かったが物凄く痛い。

「どうかね。電磁パルスで焼かれた気分は。」

電子レンジで足を焼きやがったのか!!

もう右足は駄目だな。

「ところが、業務用の1500wの電子レンジに3分掛けてようやく火が通るくらいなんだよ。例の家族はほんの一瞬で眼球が破裂するほどこんがりと焼かれたんだ。魔法と言うのは凄いね。」

「お前らなんか一瞬で殺されるさ。」

「教える気はないと。」

「教えたって殺されるんだ。教える意味がないだろ!!」

「教えてくれたら楽に死なせてあげるが?」

「は、そりゃ魅力的だね。でも、どのみち地獄に招待されてるから、今のうちに慣れておかないと地獄で苦労するんだよ。」

「まあ良かろう。電磁パルスでゆっくりと殺してやるさ。」

「変態め!」

「もちろん話す気になったら死ぬ前に言ってくれたまえよ?」

その後、左足右手左手の順番に焼かれていった。

そして最後に頭部を電磁パルスにさらされた。

考えられないような激痛が走ったあと。痛みもなにも感じなくなった。



俺は白い部屋にいた。

手足と顔の痛みが激しい。

このまま地獄行きか。

ゆっくりと責め苦を受けながら、反省しよう。



『来たね。』

『来たね。』

『開き直ってるね。』

『最低だからね。』

「良いから早く地獄に連れてけよ。」

『反省もしてないね。』

『自分も殺されたんだからおあいこだとか思ってるんだよ。』

「違うのかよ!!」

『婚約者殺しておいて開き直るなんてね。』

『クズの命1つで済まされるとか意味が分かんないね。』

「くっ!」

言い返せない。

二人に連れられて行くと地獄の門らしかものに着いた。

歩く度に痛い。

引かれる手も物凄く痛い。

二人が門を開けると、阿鼻叫喚が聞こえる。

閻魔様に裁かれるのかな?

法廷の被告席みたいなところに立たされた。

裁判長の席に座っていたのは

セシーさんだった。 

「そこのヘタレ!!申し開きは有るか?」

「なんで助けに来てくれなかったんだよ!!」

「反省してないと。」

何かに書き込んでいる。

「反省はしている。罰もうける。さっさと地獄に送ってくれ。」

「ヘタレ。お望み通り地獄に送ってあげるよ。」

詠唱の後に隕石が俺に直撃して俺は気を失った。
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