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#1 はじめまして、笑理のお母さん
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学校を出たわずか10分後、俺は笑理の家に着いた。
「ピンポーン」とベルを鳴らすのすら、とても重かったが、なんとか鳴らした。
「はーい」「こんにちは。笑理さんのクラスメイトの、愛知進(あいちすすむ)っていいます。プリントを届けにきました!」
「あら。いらっしゃい。ちょっと待ってねー」
声のトーンは少し暗かった。まあ、当たり前だよな。
「いらっしゃい。あなたが進(すすむ)君なのね?」
「はい。そうです。俺が…えっと…」
「笑理のことは大丈夫。そんなに気にしないで大丈夫だから」「大丈夫じゃ…ない…そうだ…笑理は大丈夫なんですか?」
「うん。怪我もしっかり治ったから、もう大丈夫よ。でも今、周りとうまく話せないのよ。」「怪我のせいでですか!?」
「ううん。それは関係なさそうなの。笑理の体も命に関わる別状は無いって」
そこで、小雨が降り出した。
「やべっ。傘持ってねえ。」「家。この近く?」「はい」
「なら、今日はもう帰りなさい。これから雨が続くわ。今度来た時、色々話してあげるわね。また来てね、進君」
「えっ?来ていいんですか?だって…俺のせいで…」
「大丈夫。気にしないでいいのよ。それに、笑理はずっと前から恥ずかしがり屋なところがあるの。でも、人と話すことを、楽しいと思ってる子だから、話し相手ができることは、笑理にとってとても嬉しいことなのよ」
その後笑理のお母さんは、俺に近づいて言った。
「笑理とたくさん、話してあげてね」と。
「はい!」っと大きな返事をしてプリントを渡した。
その後、雨の中を歩いた。
5分の道のりが、30分くらいに感じられる。
明日から土日なのに、気分はまるで月曜日だ。とにかく暗い。
でもきっと、笑理はもっと暗い気持ちだったはずだ。俺がこうしてる場合じゃねぇと思った。
家に帰って、あったことを母に話した。
そしてその夜、俺は決めた。
「絶対に笑理のそばにいること」と、「笑理を笑顔にすること」だ。
「ピンポーン」とベルを鳴らすのすら、とても重かったが、なんとか鳴らした。
「はーい」「こんにちは。笑理さんのクラスメイトの、愛知進(あいちすすむ)っていいます。プリントを届けにきました!」
「あら。いらっしゃい。ちょっと待ってねー」
声のトーンは少し暗かった。まあ、当たり前だよな。
「いらっしゃい。あなたが進(すすむ)君なのね?」
「はい。そうです。俺が…えっと…」
「笑理のことは大丈夫。そんなに気にしないで大丈夫だから」「大丈夫じゃ…ない…そうだ…笑理は大丈夫なんですか?」
「うん。怪我もしっかり治ったから、もう大丈夫よ。でも今、周りとうまく話せないのよ。」「怪我のせいでですか!?」
「ううん。それは関係なさそうなの。笑理の体も命に関わる別状は無いって」
そこで、小雨が降り出した。
「やべっ。傘持ってねえ。」「家。この近く?」「はい」
「なら、今日はもう帰りなさい。これから雨が続くわ。今度来た時、色々話してあげるわね。また来てね、進君」
「えっ?来ていいんですか?だって…俺のせいで…」
「大丈夫。気にしないでいいのよ。それに、笑理はずっと前から恥ずかしがり屋なところがあるの。でも、人と話すことを、楽しいと思ってる子だから、話し相手ができることは、笑理にとってとても嬉しいことなのよ」
その後笑理のお母さんは、俺に近づいて言った。
「笑理とたくさん、話してあげてね」と。
「はい!」っと大きな返事をしてプリントを渡した。
その後、雨の中を歩いた。
5分の道のりが、30分くらいに感じられる。
明日から土日なのに、気分はまるで月曜日だ。とにかく暗い。
でもきっと、笑理はもっと暗い気持ちだったはずだ。俺がこうしてる場合じゃねぇと思った。
家に帰って、あったことを母に話した。
そしてその夜、俺は決めた。
「絶対に笑理のそばにいること」と、「笑理を笑顔にすること」だ。
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