アイドル辞めると言ったら犯された

人生1919回血迷った人

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「感じやすいんだな。」

 快感に身を震わせていると無言を貫いていた嶺二がボソリと呟いた。その手にはスマホが握られており無表情のままパシャパシャと連写している。明らかに不機嫌な様子で怖い。

「…んっ…いゃっ、写真…だめっ………。」

 
 身悶えている自分を嶺二に見られているという羞恥により全身を巡る微弱な快楽。
 こんな状況に陥っても自分の気持ちは全く変わらず嶺二への嫌悪の感情は一切湧き上がらない。十何年もの片想いは不可逆に募り募ってもう後戻りは出来ない。好きで好きで仕方がなく否応にも身体は嶺二によってもたらされる快楽に酔ってしまう。
 本当は心が伴わない行為なんて嫌だ。好きな人に勢いでこんなことをして欲しくない。悲しい。寂しい。心が冷える。
 そんな想いとは裏腹に身体は熱を帯び快楽を求める。辞めないで。抱きしめて。僕の身体をもっと求めて。そんな矛盾が心の内で争う。

 嶺二は無言で写真を撮りながら僕の身体を撫で始めた。スリスリと脇腹や胸元などの弱いところを撫でられる。くすぐったいのに気持ちよくてもっともっとと身体を嶺二の手に撫でてもらおうと快楽に身を捩りながら無意識に手に擦り寄る。

「……んっ……ふっ…はっ…………。」

 呼吸は少しずつ荒くなり、口から息が零れ落ちる。

「そんなに感じるなよ。嫉妬する。」

 僕は嶺二のその小さい呟きの意味が分からない。既に快楽に溶け始めている頭では思考を放棄した。
撫でる手はついに股間に向かいペニスを掴んだ。快楽に身を任せることを理性で拒み耐えるように僕は目をつぶった。手はシコシコと上下運動を始める。

「あっ、んっ……んんっいゃっ…やっ……ひゃぁっ……んっんっんっ………んあっ…やめっ。」

 こんなしたない喘ぎ声を出したくないのに遮るものは何も無く出てしまう。やめて欲しくないけどやめて欲しくて喘ぎながらも言葉で抵抗を示す。他人にそこを触られるのは初めてで身体を襲う快楽に耐性が全くなかった。普段自慰をする時は快楽の強さを無意識に自制しているが、それがなく容赦がない。

 もう既に完全に反り勃っていたペニスはすぐにイってしまいそうになったがその寸前でその手から解放された。

 張り詰めていた快楽の波が発散されずに身体に居残ったせいでムラムラとする。イきたくて、イってしまいたくて仕方がない。自分の手で扱きたくとも拘束されている。とりあえず原因の嶺二を見ようと閉じていた瞳を開けようとする前にベッドに固定されていた手の拘束が解かれて仰向けだった身体がうつ伏せになるように回転させられた。そして箱から取り出された襷のような紐がスルリと僕の視界を遮った。「どうせ目を閉じるなら遮られたって一緒だろ?」そんな嶺二の言葉と共に。
 
「ほら、足開け。」

 身体を起き上がらせようと拘束の解かれた手で踏ん張るも力が入らずベッドにうつ伏せになる。腰を引っ張られお尻を突き上げるような体勢にされ閉じていた脚を無理矢理こじ開けられる。そのせいで上半身が辛そう思えたのか嶺二は枕を顔とベッドの間に入れてくれた。両手を枕の下に入れ顔をダイブする状態になる。

 何やらガチャガチャという音が後ろからするとひんやりとした液体が尾てい骨からお尻の割れ目を流れ、重力に従っておしりの穴まで垂れる。ローションだ。その感触に「ひっ…」という声を漏らし、背中がゾワゾワとして、ビクッが震える。
 そして中指が挿入される。途中まではゆっくり入れられていたが比較的簡単に入ると分かると容赦なく指の根元まで入れられた。

「んひゃぁぁあっ……。」
「やっぱり……。」

 唐突に速く中指が奥まで入れられたことに大きく喘ぐ。思っていた以上に大きな声が出て耳まで赤くなる。それ故に何かを自己完結させるかのような嶺二の言葉は耳に入らなかった。
 息が苦しくて目から下を枕から外していたが声が出ないように顔全部を枕で覆うように位置を根性で動かす。

 少し間を置いて再開された指の動きは容赦なくズボズボズボと出し入れされる。すぐにもう一本指を足されて前立腺までも容赦なく責め立てられる。

「んんんんっ……んんっ…んんんっんむっ、んっ……んっんっんっんん!」
「ばかっ、苦しくないのかっ。」

 喘ぎ声を漏らすまいと枕で口を覆うが呼吸が困難になる。それを見た嶺二は行為を1度辞め、僕の腕と肩を引いて上半身を一度上げさせた。

「はぁ、はぁ、んっはっ、はぁ、んんっ」
「そんなに嫌かよ、俺に声を聞かれるの。はっ、なら枕没収だな。」
「あっ、枕っ。」

 嶺二は投げやりにそう言うと、僕の力の入らない手で掴んでいた枕を取り上げた。嶺二の言葉を否定したいが、呼吸が乱れそれどころではないし、なんて言えばいいのかわからない。「恥ずかしいだけで嶺二に聞かれたくないわけじゃない。」なんて言ってしまえば自分の気持ちがバレてしまうかもしれない。

 枕を取り上げられてしまった為口を抑えるものがない。ベッドに顔を埋めようとするも鼻が邪魔して辛いことになる。結局は手を顔の横に置きなるべく負担がかからないようにしておでこで重心を支えることになった。体勢のキツさに喘ぐ喘がないの問題ではなくなってきた。
 周りが見えない為嶺二が何をしようとしているのか全く分からない。またもや背後でガチャガチャとした音が聞こえてくると後孔に円筒状のものが数センチ挿入され液体がビュルビュルと注入される。どうやら先程のローションをそのまま中に出されたようだ。

「ひぅっ……んっ…………。」

 そして、結構な量を出された後抜かれれば今度は太い何かが宛てがわれ一気に挿入される。

「んあっ。」

 声が漏れる。奥まで挿入されたそれは嶺二が何かをすると振動し始めた。目が見えない為物体を確認できないが、形やその無機質な動きからバイブであろうことが分かる。

「んっんっんんっ」

 必死に閉口している。電子的な軽い振動だけで息もあまり荒くならない。が、嶺二は遠慮なしにそれをズボズボとピストンし始めた。

「んひっ!……あっ、ああっ、いやぁぁあっ、あっあっあっ、ひぃっ、んあぁぁあっ!」

 予想していなかった唐突な激しい快楽に僕は抵抗虚しく声を上げた。前立腺を遠慮なしに責め立てられ僕の身体は怖いくらいビクビクと跳ねる。
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