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第五章 なってはいけない
第十五話
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お金持ちの家に産まれた方なのだから、きっと何不自由なく幸福に生きてきたのだろう。
そういう私の思い込みが、今更胸にのしかかってくる。飾る写真が一枚もないのだと、世間話のように話す彼の顔。
自らの孤独を軽い言葉で話して聞かせられるようになるまで、彼は今までいったいどれだけの葛藤を乗り越えてきたのだろう。
(私に何かできないかな)
資格の勉強をしなきゃいけないのに、さっきからそればかり考えている。
(彼の孤独を癒すために、私にできることはないのかな)
彼が私にしてくれたように、私も彼に何かを返したい。彼の喜ぶ姿が見たい。できるだけ幸せでいてほしい。
時計の針は十時を回った。桂さんの部屋の電気はとっくの昔に消えていて、たぶん彼はもうすやすやと眠りに落ちていることだろう。
一旦シャーペンを机へ置き、私は凝った肩をほぐそうとうんと大きくのびをする――と。
視界に妙なものがちらついて、私は自然と動きを止めた。ベッドの足の影のところに、四角いものが見え隠れしている。手を伸ばして拾い上げてみると、それは薄らと埃をまとった若草色の便箋のようだ。
開いて中身を読んでしまったのは、ほとんど無意識のなせる業だった。たぶん躊躇なく読んでしまうくらい、私はもうこの部屋のことを「自分の場所」だと認識していたのだろう。
ただ残念なことに(あるいは幸いなことに)私はそこに書かれた内容をきちんと読み取ることはできなかった。
英語だったからだ。
とても流麗な、美しい筆記体で、つらつらと書かれた文章を見て、私は正直めまいがしそうになった。自慢じゃないけどマトモに授業を聞いていた試しのない私だ。英文なんて読めるはずない。筆記体ならなおさらだ。
でも、じっと睨むように眺めていたら、いくつかの単語はかろうじて拾えそうだ。そして、わかる文字だけを眼で追っていく中で、ひとつ気が付いたことがある。
本文中にやたらと出てくる『love』の四文字。
(これ、まさか……ラブレターじゃないよね?)
ぶわっと全身の毛がそばだって、じっとりした嫌な汗が流れる。まさか、今時ラブレターって。
でも、封筒の表面には外国の消印らしきものが押してあるし、差出人の住所もたぶん日本ではない地名が書かれているようだ。おまけに本文の一番最後。ごくシンプルに想いを乗せた『Love. 』という締めくくりの一言が、なぜだかずんと胸に響く。
慌てて元の場所へ戻そうとフローリングに這いつくばって、ふと、気づいた。桂さんがこの手紙を探していたら?
桂さんは独身だ。でも、恋人もいないだろうというのは、単なる私の想像でしかない。
例えば私が我が物顔で使っているこの部屋が、元々彼の恋人のために設けられた場所だったとしたら? なんらかの理由で彼女が外国へ出て行ってしまったのだとしても、その想いだけは手紙の形でずっと残されていたのかもしれない。
(……綺麗な字だったな)
私は手紙の埃を払い、テーブルの隅へとそっと置く。
ため息とともに腰かけたベッドが、なんだか急に心地悪く感じる。私は枕の位置を正して、ついでに布団も綺麗に整えると、胸のもやもやを振り切るみたいに資格のテキストを勢いよく開いた。
「おはようございます。今お茶をお淹れしますね」
翌朝、いつものように柔らかな笑みで私を迎えてくれた桂さんは、ソファに座っていた腰を上げて急須にお湯を注ぎ始めた。
私より早起きの桂さんは、毎朝寝起きの私のために美味しいお茶を淹れてくれる。緑茶だったり、ほうじ茶だったり、ゆずの皮の入った変わり種だったり。……今朝はどうやら緑茶のようで、部屋にはたちまちいい香りが立ち込める。
「……お、おはようございます」
私はもごもごと挨拶しながら彼の傍へ歩み寄る。背中に隠した昨夜の手紙。いつもどおりの桂さんの笑顔を、今朝はどうにも直視できない。
「どうしたんですか。隈ができていますよ」
「あ、すみません。……あの、これ、私の部屋で拾ったのですが……」
差し出した若草色の紙を見ても、桂さんはピンと来なかったようだ。少し怪訝な顔をしながら手紙を受け取った彼は、差出人の名前を見るなりさっと顔色を変える。
それは想い出に浸るというより、忘れかけていた嫌な記憶を思い出してしまったときのようで……あまりじろじろ見るものじゃないと思いつつ、彼の表情をついうかがってしまう。
「……どこで見つけたんですか?」
「ベッドの下の、影になっているところです」
「そうですか。……」
桂さんは封筒を握ったまま、やりきれない表情をしていたけど、やがてそれをポケットへしまうと、
「内容はご覧になりましたか?」
と、怒るわけでもなく静かに訊ねた。
「いえ、英語はわからないので。でも、何か大切なものなのかな、とは思いました」
「……僕としては、さほど。ただ、あちらはそれなりの熱量を持って送ってくれているのでしょうね」
桂さんは封筒をポケットへしまい、それから小さくため息を吐く。呆れたような、くたびれたような、かすかな苛立ちの滲む眼差し。
「僕の前には、時々こういう女性が現れるんです。僕は恋愛にも結婚にも不向きな性質の男なのに、取り繕った表面だけを見ておかしな期待を寄せてくる。前に雇っていた家事代行の方などは、頼んでもいない世話まで焼こうとしてきて、結局僕が耐えられなくなり解雇の運びになりました」
「…………」
「玲一に言わせれば、僕が勘違いさせたのも悪いそうなんです。僕は人を誤解させる天才だから、身の振り方には気を付けろ、と。最初はふざけるなと思いましたが、思い返せば否定できない面もあり、今度契約する家事代行の方とはなるべく距離を置こうと決めていたんです」
そこで桂さんは言葉を切ると、
「当初は本当にすみませんでした。僕、感じ悪かったですよね」
と言って、心の底から申し訳なさそうに形の良い眉根を寄せた。
「いえ、そんな、大丈夫です! そんな大変な思いをしてきたのなら、警戒するのも当然だと思いますし」
大慌てでフォローしながら、頭の中では全然別のことがぐるぐると巡っていた。恋愛も結婚も不向きな男。切ない想いの込められたラブレター。仕事をクビになった前任者と、『人を誤解させる天才』。
(好きになってはいけないんだ)
あまりにも明瞭なその理解が、私の心を固く戒める。
手紙の主が恋人じゃないと、安堵しているこの心を。
(そりゃそうだ。ハウスキーパーだもの。同じ家で生活しているけれど、同棲でもルームシェアでもない)
雇い主とハウスキーパーの間には、明確な身分の上下がある。確かに彼はあまりにも優しいから、誤解してしまいそうになるけれど。
だいたい私は未だ人妻。たとえ離婚調停中でも、法的にはまだ不貞行為が許されない存在だ。
下手な心の動きを起こせば、彼に大きな迷惑がかかる。もちろんこんな年上の女に色目なんて使われたなら、いくら優しい桂さんといえどさすがに嫌な顔をするだろう。
(彼の孤独を癒したいなんて、なんて図々しいことを思っていたんだ)
こんな当たり前のことに、どうして今まで気づけなかったんだろう。私ってやっぱり馬鹿だなと、鳴りを潜めていた自嘲が顔を出す。
「そう言ってくださるなら良かったです」
ほっとしたように照れ笑いを浮かべ、桂さんは湯呑へお茶をそそぐ。
あまりにも長く煮出したせいで、深緑色に濁った緑茶。苦笑しながら流し台へ捨てようとした彼を遮り、私は湯呑を手に取ると一息に中身を飲み干した。
「だ、大丈夫ですか? 苦くないですか?」
「平気です」
びりびりするほどの緑茶の渋みが痛みと化して全身を駆け巡る。ぼんやりふわふわしていた意識が強烈な勢いで叩き起こされ、クリアになった視界の真ん中に目を見張る桂さんの顔がある。
「今の私には、これくらいがちょうどいいと思ったので」
私は気丈に微笑むと、きょとんとする彼をまっすぐ見つめ、さあ仕事だと元気いっぱいに腕まくりをして見せた。
お金持ちの家に産まれた方なのだから、きっと何不自由なく幸福に生きてきたのだろう。
そういう私の思い込みが、今更胸にのしかかってくる。飾る写真が一枚もないのだと、世間話のように話す彼の顔。
自らの孤独を軽い言葉で話して聞かせられるようになるまで、彼は今までいったいどれだけの葛藤を乗り越えてきたのだろう。
(私に何かできないかな)
資格の勉強をしなきゃいけないのに、さっきからそればかり考えている。
(彼の孤独を癒すために、私にできることはないのかな)
彼が私にしてくれたように、私も彼に何かを返したい。彼の喜ぶ姿が見たい。できるだけ幸せでいてほしい。
時計の針は十時を回った。桂さんの部屋の電気はとっくの昔に消えていて、たぶん彼はもうすやすやと眠りに落ちていることだろう。
一旦シャーペンを机へ置き、私は凝った肩をほぐそうとうんと大きくのびをする――と。
視界に妙なものがちらついて、私は自然と動きを止めた。ベッドの足の影のところに、四角いものが見え隠れしている。手を伸ばして拾い上げてみると、それは薄らと埃をまとった若草色の便箋のようだ。
開いて中身を読んでしまったのは、ほとんど無意識のなせる業だった。たぶん躊躇なく読んでしまうくらい、私はもうこの部屋のことを「自分の場所」だと認識していたのだろう。
ただ残念なことに(あるいは幸いなことに)私はそこに書かれた内容をきちんと読み取ることはできなかった。
英語だったからだ。
とても流麗な、美しい筆記体で、つらつらと書かれた文章を見て、私は正直めまいがしそうになった。自慢じゃないけどマトモに授業を聞いていた試しのない私だ。英文なんて読めるはずない。筆記体ならなおさらだ。
でも、じっと睨むように眺めていたら、いくつかの単語はかろうじて拾えそうだ。そして、わかる文字だけを眼で追っていく中で、ひとつ気が付いたことがある。
本文中にやたらと出てくる『love』の四文字。
(これ、まさか……ラブレターじゃないよね?)
ぶわっと全身の毛がそばだって、じっとりした嫌な汗が流れる。まさか、今時ラブレターって。
でも、封筒の表面には外国の消印らしきものが押してあるし、差出人の住所もたぶん日本ではない地名が書かれているようだ。おまけに本文の一番最後。ごくシンプルに想いを乗せた『Love. 』という締めくくりの一言が、なぜだかずんと胸に響く。
慌てて元の場所へ戻そうとフローリングに這いつくばって、ふと、気づいた。桂さんがこの手紙を探していたら?
桂さんは独身だ。でも、恋人もいないだろうというのは、単なる私の想像でしかない。
例えば私が我が物顔で使っているこの部屋が、元々彼の恋人のために設けられた場所だったとしたら? なんらかの理由で彼女が外国へ出て行ってしまったのだとしても、その想いだけは手紙の形でずっと残されていたのかもしれない。
(……綺麗な字だったな)
私は手紙の埃を払い、テーブルの隅へとそっと置く。
ため息とともに腰かけたベッドが、なんだか急に心地悪く感じる。私は枕の位置を正して、ついでに布団も綺麗に整えると、胸のもやもやを振り切るみたいに資格のテキストを勢いよく開いた。
「おはようございます。今お茶をお淹れしますね」
翌朝、いつものように柔らかな笑みで私を迎えてくれた桂さんは、ソファに座っていた腰を上げて急須にお湯を注ぎ始めた。
私より早起きの桂さんは、毎朝寝起きの私のために美味しいお茶を淹れてくれる。緑茶だったり、ほうじ茶だったり、ゆずの皮の入った変わり種だったり。……今朝はどうやら緑茶のようで、部屋にはたちまちいい香りが立ち込める。
「……お、おはようございます」
私はもごもごと挨拶しながら彼の傍へ歩み寄る。背中に隠した昨夜の手紙。いつもどおりの桂さんの笑顔を、今朝はどうにも直視できない。
「どうしたんですか。隈ができていますよ」
「あ、すみません。……あの、これ、私の部屋で拾ったのですが……」
差し出した若草色の紙を見ても、桂さんはピンと来なかったようだ。少し怪訝な顔をしながら手紙を受け取った彼は、差出人の名前を見るなりさっと顔色を変える。
それは想い出に浸るというより、忘れかけていた嫌な記憶を思い出してしまったときのようで……あまりじろじろ見るものじゃないと思いつつ、彼の表情をついうかがってしまう。
「……どこで見つけたんですか?」
「ベッドの下の、影になっているところです」
「そうですか。……」
桂さんは封筒を握ったまま、やりきれない表情をしていたけど、やがてそれをポケットへしまうと、
「内容はご覧になりましたか?」
と、怒るわけでもなく静かに訊ねた。
「いえ、英語はわからないので。でも、何か大切なものなのかな、とは思いました」
「……僕としては、さほど。ただ、あちらはそれなりの熱量を持って送ってくれているのでしょうね」
桂さんは封筒をポケットへしまい、それから小さくため息を吐く。呆れたような、くたびれたような、かすかな苛立ちの滲む眼差し。
「僕の前には、時々こういう女性が現れるんです。僕は恋愛にも結婚にも不向きな性質の男なのに、取り繕った表面だけを見ておかしな期待を寄せてくる。前に雇っていた家事代行の方などは、頼んでもいない世話まで焼こうとしてきて、結局僕が耐えられなくなり解雇の運びになりました」
「…………」
「玲一に言わせれば、僕が勘違いさせたのも悪いそうなんです。僕は人を誤解させる天才だから、身の振り方には気を付けろ、と。最初はふざけるなと思いましたが、思い返せば否定できない面もあり、今度契約する家事代行の方とはなるべく距離を置こうと決めていたんです」
そこで桂さんは言葉を切ると、
「当初は本当にすみませんでした。僕、感じ悪かったですよね」
と言って、心の底から申し訳なさそうに形の良い眉根を寄せた。
「いえ、そんな、大丈夫です! そんな大変な思いをしてきたのなら、警戒するのも当然だと思いますし」
大慌てでフォローしながら、頭の中では全然別のことがぐるぐると巡っていた。恋愛も結婚も不向きな男。切ない想いの込められたラブレター。仕事をクビになった前任者と、『人を誤解させる天才』。
(好きになってはいけないんだ)
あまりにも明瞭なその理解が、私の心を固く戒める。
手紙の主が恋人じゃないと、安堵しているこの心を。
(そりゃそうだ。ハウスキーパーだもの。同じ家で生活しているけれど、同棲でもルームシェアでもない)
雇い主とハウスキーパーの間には、明確な身分の上下がある。確かに彼はあまりにも優しいから、誤解してしまいそうになるけれど。
だいたい私は未だ人妻。たとえ離婚調停中でも、法的にはまだ不貞行為が許されない存在だ。
下手な心の動きを起こせば、彼に大きな迷惑がかかる。もちろんこんな年上の女に色目なんて使われたなら、いくら優しい桂さんといえどさすがに嫌な顔をするだろう。
(彼の孤独を癒したいなんて、なんて図々しいことを思っていたんだ)
こんな当たり前のことに、どうして今まで気づけなかったんだろう。私ってやっぱり馬鹿だなと、鳴りを潜めていた自嘲が顔を出す。
「そう言ってくださるなら良かったです」
ほっとしたように照れ笑いを浮かべ、桂さんは湯呑へお茶をそそぐ。
あまりにも長く煮出したせいで、深緑色に濁った緑茶。苦笑しながら流し台へ捨てようとした彼を遮り、私は湯呑を手に取ると一息に中身を飲み干した。
「だ、大丈夫ですか? 苦くないですか?」
「平気です」
びりびりするほどの緑茶の渋みが痛みと化して全身を駆け巡る。ぼんやりふわふわしていた意識が強烈な勢いで叩き起こされ、クリアになった視界の真ん中に目を見張る桂さんの顔がある。
「今の私には、これくらいがちょうどいいと思ったので」
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