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三国志と卑弥呼 金印をどうして邪馬台国女王は受け取れたか
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卑弥呼。
言わずと知れた邪馬台国の女王である。
「鬼道を以って国を治めた」
と伝えられる古代日本の王だ。
彼女は日本から使者を中国に派遣し、当時中国で強勢を誇っていた魏の国の皇帝から金印と銅鏡100枚を与えられた、と現代には伝わっている。
この時の魏の国の皇帝というのは日本国の一部の皆が大好き三国志に出て来るあの魏だ。
曹操が大元をつくったあの魏である。
卑弥呼の時代の時には皇帝の座についていたのは曹叡。曹操の孫だ。
で「使者を送って金印を受け取った」と文字にすればこれだけなのだが、これを実際に行うとなるととても大変だ。
なんせ日本と中国との間には海があり、距離も遠く離れていて、しかも古代のことだから道中は現代よりも遥かに危険だった。
で、どうして使者が往来できたのかというと要因の一つとして、
「司馬懿(諸葛孔明のライバルとして三国志演義に描かれるあの司馬懿だ)が遼東の公孫淵を討ったので交易路が開かれた為」
という話を聞いた。
人から聞いた話なので、確かな事とは断言できないが、当時の情勢を考えると、これは事実である可能性が高いのではないかと私などは思う。
これが事実であるなら、歴史というのは面白い、と思った。
あの物語で親しんでいる三国志の英傑達の戦いの一つである「公孫淵討伐」の結果、脅威が消滅した事により交易路が開かれ、さらにその結果により、日本と繋がって、商人が往来する。
そして、あの卑弥呼と魏が繋がり、さらなる結果として、教科書にも出て来る金印が日本に届く。
つまり、司馬懿の活躍がなければ、日本に金印は届かなかったかもしれないのだ。
金印がなければ日本の統治はどうなっていただろうか。
ただちに大きな影響は無い、という可能性もあるが、日本国は争いの絶えない場所であり代々の王は統治に苦労していた節が窺えるから、金印(魏国の後ろ盾・権威)がなければ、その後の卑弥呼の統治の行方は大きく変わっていた可能性もある。
その場合、あの司馬懿は、日本という国の歴史に深い関りがあるといえる。
司馬懿が公孫淵に敗北していたら交易路は開かれず、邪馬台国と魏が繋がる事はなかったのだから。
つまり司馬懿の類まれなる軍才、その活躍が、日本の歴史・運命を左右したのだ。
日本という国の歴史が変われば、日本の社会形成も変わっただろうし、私達は私達として今ここに存在していなかった可能性が高い。
三国志に出て来る英傑の一人司馬懿、諸葛孔明のライバルである彼が、日本に関係があるなどとは昔はまったく思っていなかったが、意外な所で大きな影響を及ぼしていて、バタフライエフェクトではないが、その連結具合に面白さを感じた今日この頃だった。
司馬懿が討った公孫淵の、魏に対する反乱というのも、単独の突発的なものではなく蜀と呉と連携した戦略的なものであるという話も耳にした事があるから、三国志の出来事は日本にとって実に無関係ではなかったのだなぁと。
司馬懿を初めとした三国志の人々がいなければ、私達は今、私達として存在していなかったかもしれない、という事であったのならば、実に面白い、歴史の妙だなぁと思ったのである。
言わずと知れた邪馬台国の女王である。
「鬼道を以って国を治めた」
と伝えられる古代日本の王だ。
彼女は日本から使者を中国に派遣し、当時中国で強勢を誇っていた魏の国の皇帝から金印と銅鏡100枚を与えられた、と現代には伝わっている。
この時の魏の国の皇帝というのは日本国の一部の皆が大好き三国志に出て来るあの魏だ。
曹操が大元をつくったあの魏である。
卑弥呼の時代の時には皇帝の座についていたのは曹叡。曹操の孫だ。
で「使者を送って金印を受け取った」と文字にすればこれだけなのだが、これを実際に行うとなるととても大変だ。
なんせ日本と中国との間には海があり、距離も遠く離れていて、しかも古代のことだから道中は現代よりも遥かに危険だった。
で、どうして使者が往来できたのかというと要因の一つとして、
「司馬懿(諸葛孔明のライバルとして三国志演義に描かれるあの司馬懿だ)が遼東の公孫淵を討ったので交易路が開かれた為」
という話を聞いた。
人から聞いた話なので、確かな事とは断言できないが、当時の情勢を考えると、これは事実である可能性が高いのではないかと私などは思う。
これが事実であるなら、歴史というのは面白い、と思った。
あの物語で親しんでいる三国志の英傑達の戦いの一つである「公孫淵討伐」の結果、脅威が消滅した事により交易路が開かれ、さらにその結果により、日本と繋がって、商人が往来する。
そして、あの卑弥呼と魏が繋がり、さらなる結果として、教科書にも出て来る金印が日本に届く。
つまり、司馬懿の活躍がなければ、日本に金印は届かなかったかもしれないのだ。
金印がなければ日本の統治はどうなっていただろうか。
ただちに大きな影響は無い、という可能性もあるが、日本国は争いの絶えない場所であり代々の王は統治に苦労していた節が窺えるから、金印(魏国の後ろ盾・権威)がなければ、その後の卑弥呼の統治の行方は大きく変わっていた可能性もある。
その場合、あの司馬懿は、日本という国の歴史に深い関りがあるといえる。
司馬懿が公孫淵に敗北していたら交易路は開かれず、邪馬台国と魏が繋がる事はなかったのだから。
つまり司馬懿の類まれなる軍才、その活躍が、日本の歴史・運命を左右したのだ。
日本という国の歴史が変われば、日本の社会形成も変わっただろうし、私達は私達として今ここに存在していなかった可能性が高い。
三国志に出て来る英傑の一人司馬懿、諸葛孔明のライバルである彼が、日本に関係があるなどとは昔はまったく思っていなかったが、意外な所で大きな影響を及ぼしていて、バタフライエフェクトではないが、その連結具合に面白さを感じた今日この頃だった。
司馬懿が討った公孫淵の、魏に対する反乱というのも、単独の突発的なものではなく蜀と呉と連携した戦略的なものであるという話も耳にした事があるから、三国志の出来事は日本にとって実に無関係ではなかったのだなぁと。
司馬懿を初めとした三国志の人々がいなければ、私達は今、私達として存在していなかったかもしれない、という事であったのならば、実に面白い、歴史の妙だなぁと思ったのである。
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