今日は映画でもどうですか？

音楽の宿る世界で生きる 響け！情熱のムリダンガム

先日劇場にて。ずっと気になってたので観られてよかった、ありがとう…以下ばれますのでご注意あれ！



















タミル映画初です！実はずっと気になっていた本作。私は音楽映画大好きなんです。
とはいえインド音楽とはこれまで縁もなく、ムリダンガムという楽器すら知りませんでした。何ならムリガンダムだと思ってたくらいです。それくらい馴染みがない楽器です。
そこは主人公のピーターと同じスタートをきる事ができてよかったです（？）ただピーターの父はムリダンガム職人なんだから、私より知ってないといけないと思うけど。
ただピーターには人生をかけて愛する存在があり、それがタミルの大将ヴィジャイ！人生のかかったテストよりも推しの映画初日！ヴィジャイ命のピーター。
この辺のインドの推し活（この言葉あんま好きではないのですが）あまりにも凄まじ過ぎて度肝抜かれるし、言葉通りの血を血で洗う抗争あって震えた。本当に命をかけて、人生をかけて、推している。あまりにも愛が重い。
インドの方は複数の俳優さんのファンになったりってあんまりないのかな？私なんて好きな人多すぎて困ってるのに…
血は流れるけど、推しが社会貢献するから自分達もできる事からやる！って姿勢はめちゃくちゃ好きだし気持ちわかる。
作品だし、多少の誇張はあるんだろうけど実際のところあれくらい熱量はあるんでしょうね。愛を受け止める俳優さん達すごい。
冒頭からピーターの熱い思いと、こんな映画館は嫌だの典型を見せられ（多分これも誇張されてはいるんだろうけど、概ね事実なのかな？何にしろ初日初回にあの上映スタイルは無理）祭りなスタートを切るピーター。
他俳優のファンから空き瓶で殴られ、治療してくれサラに好意を持つも、ほかにやることないんかと言われ人生について考え始める。
そんな時にあまりにも凄まじいムリダンガムの演奏を聴き、一瞬でその魅力に染まっていくピーター。単純可愛いかよ。
頑固な師匠、嫌味な兄弟子、ライバルの兄弟弟子。私の好きなものしかありませんね！
個人的に一番イライラしたのは兄弟弟子のナンドゥです。お前！！先に帰るなよ！！ついてきてもらったんだから一緒に帰れよと言いたい。そして謝れ！！
本来であればいじわるばっかりの兄弟子のマニにイライラさせられるんでしょうがね。ただ師匠があまりにもあまりにもな所もあるので、そこまで嫌いにはなれませんでした。頑固な師匠は好きだけど、度が過ぎるよ師匠…
前半はお祭り騒ぎな映画ですが、そこかしこにちらちらするインド社会の問題が後半で大きく取り上げられます。ピーターの苦悩や悩み、父の苦しみ、愛を知り、そして世界を聴くようになったピーターの渾身の演奏は本当に最高です。
当然ですが初めて聞いたムリダンガムは本当に不思議な楽器で、何度見てもどうやって演奏してあんな音が出るのか全然わかりません。不思議で人を魅了する楽器です。
最高の音楽映画です！観終わった後さわやかな気持ちになれる本作。機会があればぜひ一度！