今日は映画でもどうですか?

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人は見ずにはいられない NOPE

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先日劇場にて観てきました。
以下ネタバレますので、注意してくださいね!




















鑑賞後はしばらく茫然でした。今もまだうまく整理できてない。情報量が多いのよ。
本作は人間の見る・見られるをテーマにしつつ、これまで無視されてきた人達に焦点をあてる物語です。そして綺麗な空に恐怖を抱かせる問題作です。ついつい雲見ちゃうよね…
常に誰かが誰かに見られている(同時に見られていない)本作で、肝になるのがゴーディです。
初見では正直ゴーディのエピソードいる?と思う事もあったし、正直ゴーディが一番怖いまである。
ゴーディのエピソードは実際にあった事件を元にされたそうです。(それは怖くて見られなかった)
日本でも某動物園でパ〇君の事件がありましたよね。だからこそゴーディのパートが一番怖いって思っちゃうのかもしれませんね、空のGジャンよりも身近な恐怖。そういう事がゴーディ一番怖いにつながってるのかなって思いました。
さて、本作の主人公は黒人兄妹のOJとエム。曾祖父?だったかな?はかつてハリウッドで初めて映画に出演した黒人。だがその記録はほとんどなく、人々の記憶にも残っていない。見えないものにされてしまった。そこから先祖が牧場を経営し、馬を映画に出演させ生計をたてている。
牧場を継いだ父とOJ。その日もいつも通りの日常だったが、父を最悪の奇跡が襲う。
突如空から降り注いだコインが目から頭を貫通し、死亡してしまう。OJはその瞬間を見る事なく、事件後気分も沈みがち、辛気臭く物静かな男になってしまう。
仕事もうまくいかず大切な馬を近くでテーマパークを経営するジュープに売る事になる。この時妹のエムのおしゃべりがきっかけで、彼がゴーディ事件で無傷で生き残った少年だと判明する。
ジュープはあの事件後も人に見られる仕事を続けている。あの辛い事件の話でさえ嬉々として喋る。
ジュープにとってあの時間は怖かったと思うけど、それよりも靴の謎の方が彼の興味を引いた。結果的にそれが功を奏して無傷で生き残る事ができたんだけど、(本作は見る・見ないに焦点をあてている様に感じているので、私は彼が生き残った理由はゴーディを見ていなかった事が理由だと思っています)この体験から彼は妙な自信をつけたんだと思う。自分はどんな環境に陥ろうが生き残ると。彼は死ぬ事を考えた事もないんじゃないだろうか。だからこそ、時折思い出しては辛くなるけど、表舞台で人に見られる仕事を続けられる。何故なら自分は奇跡の存在だったから。あんなにも人間を蹂躙した生き物が自分には親愛の情を見せたのだから、自分は特別だと。その一方あの事件で苦しんでいる。その苦しみをGジャンとの接触で払拭し、尚且つ自分は特別だと思いたかってのかな。結果は地獄だったけど。喰われた瞬間無理、私閉所恐怖症とかじゃないけどあれは無理、ぞっとした。
さて話を主人公周りに戻しますね。OJとエムは父を殺した生き物を撮影しそれを売って、馬を買い戻すプランを立て監視カメラを設置する。遠隔でそのカメラ映像をこっそり見たエンジェルが仲間になる。ここでも見る事で引き金になりますね。彼は気になっても見るべきじゃなかった。でも見る・知る欲求を我慢できないのが人間なんですよね。まぁ兄妹からすれば家のに近くにとんでもないのが住んでるなんて洒落にならんよね。
それから有名撮影監督ホルストを仲間に加え、何とか空の生き物を撮影するべく罠をしかけ、Gジャンをおびき寄せる事に成功するが…というのがおおまかなストーリーです。
中盤の排泄シーン怖すぎたしエンジェルは可愛かった。結局最後まで付き合ったの可愛い。彼は皆の為、人類の為だって言ってたけど本心かな?顔を見合わせる兄妹が何を考えたのかを想像すると、これまた考えがまとまりませんね。(マジョリティの立場とマイノリティの立場云々とかね)
見る恐怖見られる恐怖もそうだけど、でも見る事で救われる事もある。終盤の兄妹の絆は素敵だった。
本当に人間は複雑ですよね。そして頭を抱える。情報量が多いのよぅ…
何も知らずに見ていたOPの怖い事ね…皆さんもぜひこの恐怖を味わってみませんか?


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