POCHI

煌めく膕

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POCHI 3わん

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マロ「おっ、おはよう、ポチくん。もう起きたのかい?」

ポチ「なんだか目が覚めちゃって。みんなは?」
マロ「ああ、みんななら…」



















トレーニングルーム

チコがサンドバッグを殴っている音が響いている

その様子をポチは室外から見ていた



ポチ「こんな朝からトレーニングしてるのか…」



チコ「ハァハァ…」







ポチは
昨日の会話の続きを思い出していた。





---------------------



ポチ「犯人が犬?」
チコ「ああ。しかもただの犬じゃない。強靭の肉体に高い戦闘能力を持ち合わせている。普通の人間じゃ太刀打できない」

ポチ「どうしてそんな事を…」

チコ「さぁな…ただ、俺達も奴等を止める為に闘う準備はしてある」

チコは着ていたシャツを脱いだ
チコの上半身には大きな傷がついていた


ポチ「!!」


チコ「あの時貰った傷のぶん、早く御礼してやらねえとな」


----------------------








チコ「…今度こそ、必ず…!」

ココア「少し休憩したらどうだ、チコ」
チコ「いや、あと1発だ」








ポチ「!?」

ココア「ふっ、相変わらずだな。先に出るぞ」

ポチ(なんて威力だ!あんなにでけえサンドバッグをぶっ壊すなんて!やはりアイツは只者じゃない!)

ココア「お、早いな、ポチ」

ポチ「あ、ああ、まあな」

ココア「気になるか?アイツの事が」


ココア「…最初に言っておくが、俺達がやっている事に首を突っ込まない方が良い。外には人間のフリをして生活してる奴だってたくさんいるんだ。わざわざ俺達みたいな事をする必要はない。」

ポチ「ココア達はなんで人間を襲う奴等を追う?わざわざそんな危険な事をしなくても、人間がなんとかするんじゃないか?」

ココア「簡単な答えだ。」

ポチ「?」


ココア「俺達が犬だからだ」




ココア「じゃあな」



ココアは部屋を出る



チコ「お、ポチじゃねえか。おはようさん。ぐっすり眠れたか?」

ポチ「ああ、おかげでこんなに早起きできた」

チコ「そいつはよかった」


チコは違うサンドバッグを再び殴り出す

ポチ「なあ、チコ。ここへ保護してもらった礼に、何か協力できる事はないか?」

ポチ「俺はお前らみたいに闘えるような犬じゃないが、何か手助けができれば些細な事でもなんでも言ってほしい」


チコ「協力?…んー、そうだな。じゃあまだ会ってない仲間の所に行ってほしい。」


ポチ「仲間?その人も何か調査をしてるのか?」


チコ「そんなところだ。ソイツはこの施設の動物じゃないが、たまたま俺達と合流してな。それからこの件に関して協力してもらっている」


チコ「お前はそいつに会ってきて、情報を聞いてきてほしい。やってくれるか?」


ポチ「構わないが、そんな重要な事を俺に任せて大丈夫なのか?」

チコ「俺は顔がバレてるからな。お前の方がアッチも安心安全ってとこだ」

ポチ「でも、相手は俺の事を知らないぞ?俺も相手のこと知らないし…」

チコ「その辺は大丈夫だ。行けばあっちから声を掛けてくる。その為にも…」

チコ「これ持ってけ」




チコはポチに何かを差し出した



ポチ「これはいったい?」



チコ「だ」



ポチ「マタタビ…?」
















「ここ最近毛が乱れるにゃあ…雨が降るだけで済むと良いけど…」











「にゃにか悪い事が起きる予兆かにゃ…?」

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