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第4話
第4話 19
しおりを挟む「ふざけてはいないさ。
他人からの信頼の数字の対価をいただく。
八百屋だろうが、飯屋だろうが全て同じじゃないか。」
普齊は、蓮をトーロに向かって投げる。
そして刀を抜いて藤麻の攻撃を防ぐ。
蓮のように何かを話すわけでもなく、無心に攻撃を連続で振るう姿に心底嬉しそうな表情になる。
「そうそう、わかってるじゃない少年。
戦いは戦い、会話は会話でそのひとつの事に対し集中してこなす。
今度は邪魔者も心配の種もない、思い切りやろうか!」
重たい金属音を響かせて普齊は刀を押し出すように藤麻を遠くに飛ばした後に走って追いかける。
吹き飛ばされた藤麻も視線は普齊から離さず、後ろ向きで飛ばされたまま小太刀を擦って火を起こして刀身に纏わせて近づいてきた普齊に振るう。
普齊も心底たのしそうに声を上げて藤麻の攻撃を受け流し反撃する。
普齊の反撃を攻撃した反対側の小太刀で防ぎ、そのまま突き出すとうに反撃し直した後に藤麻の足が地面につき、そのまま距離をとるように後ろに軽く跳んだ。
「最高だ少年、前の戦いでかなり学習したようだ。
俺の部下達にはなんでこういうのがいないのだろうか。
だけどな、少年…俺が見たいのはそれじゃない。
俺の刀を容易に叩き切ったあの力をもう一度見せてくれ!」
「刃物を振り回して子供に絡む出ない、馬鹿者!」
【暴風】
蓮は体に回転をかけて風を纏わせた両手のトンファーを普齊に叩きつける。
流石に四大の力を込めた重たい攻撃を普齊は受け止めずに、少し下がって避けた。
【朱雀】
少し普齊が宙に浮いた隙を逃さずに蓮は空中で踏ん張って普齊に向かっていく。
一瞬。
その言葉にふさわしい速度で蓮は普齊にむかって翻弄するように攻撃しては移動して他の位置から攻撃を何度も繰り返して行った。
普齊は見切っているのか視線は正確に蓮を追いかけており蓮の攻撃を正確に防いでいく。
蓮の攻撃を防ぎ切った後に、普齊は数歩下がって刀を鞘にしまって中腰になる。
【起(き)】
一言でいうなら、居合切り。
ふぅ…と深く大きく息を吐きだした瞬間に強く前に足を踏み出して刀を抜いて一閃。
連はトンファーでガードしたが、それすらも真っ二つにして蓮を斬り裂いた。
しっかりトンファーに四大を纏わせていたにも関わらず。
「言われなかったか、あんたは早いだけなんだよ。」
普齊は刀を切り返してトドメを指そうとしたが、藤麻にさえぎられる。
蓮と普齊の間に割り込むように攻撃しながら立ち回っていく。
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