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第十五話
第15話 2
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研究所についたアイク達は、研究所の姿を見る。
三回建の建物は完全に破壊されていて下には瓦礫が詰まってばかり。
地下室の入り口を探すのも一苦労そうだ。
「なんの思い入れもありませんが…こうなってしまったら…それはそれで寂しいものがありますね。」
「…だな。」
カナとエグザスは、ボーッと破壊された研究所を眺めていた。
「…憎い人間が沢山いたこの場所でそんな表情をするとは情が厚い子達ダ。」
枯れた声が響く。
視線の先には、グラムがいた。
まだカナの姿を保ち気を失ったようにグッタリとしているドールをお姫様抱っこしている。
直ぐにアイク達は戦闘態勢になった。
「それをどうするつもりだ!」
「…私も衰えたようだナ、人間の言っている事の意味がわからないとハ…。。
問おう、貴様の言う“ソレ”とは…何を指しているのだネ?」
やれやれと首を振ったグラムは、“ソレ”という言葉をやけに強調するとギロリとアイクを睨む。
ビリビリと鋭い殺気がアイク達を貫いていく。
「一々、相手にすんなよじーさン。
時間がねーんだロ。」
変声器でもつかったような声が響く。
声の正体はグラムの後ろにいる人間の騎士団の鎧を全身に纏った獣だった。
表情は見えないものの、兜の隙間からみえる金色の瞳が獣だと言うことを物語っている。
「戦闘が出来ない今が好機なんだ。
スまないが、ゲートは破壊させてもらう。」
“体の0段”
エグザスは、全身に血を纏ってグラムに向かっていくが騎士団の鎧を着ていた獣に道を遮られる。
「ドけ。」
エグザスがキーウエポンを振り抜くが、獣はキーウエポンを握るエグザスの手を掴んで攻撃を受け止めた。
強く握られているわけでらないが、引く事も押す事もできない。
“エックス”
エグザスの攻撃が止められると同時にグラムは空間の歪みを作って姿を消した。
グラムがいなくなるのを確認した獣は、ピクリとも動かずに唖然とするエグザスを木の枝を投げるようにして飛ばした。
「おいおい、頼むヨ。
肉体強化どころか、能力の使用すらしてないゾ。
頼むよ、切り札。」
“技の0段”
無数に分裂した光線が、獣に向かっていくが足元に落ちている石を一つだけ蹴り上げて、分裂した光線にぶつかると身体を少しだけひねって避けた。
そして、不意打ちを狙って近づいたアンナをデコピンで吹き飛ばす。
向かっていこうとするカナを、アトロが止める。
「おーオ。
ジーさんに反抗のあとは、裏切りカ。
反抗期も度がすぎると…お仕置きから粛清に変わるゾ。」
「時間がねーんだろ?
…見逃してくれよ。
じーさんが一目散に帰ったってことは、目的の物は手に入れたんだろ?
…エース?」
刀を構えながら、アトロはエースを見る。
そんなアトロをエースは鼻で笑った。
「アニマとはいえ、そんな試作品一つでも俺を止められるとでも?」
「怠惰の片割れもあるんだぜ!」
“技の2段”
アトロは、反射の力で強化した鎌鼬をエースに飛ばす。
アイクも、それに便乗して沢山のキーウエポンを飛ばした。
「そんなもん、なんの障害にもならねーヨ。」
エースは、デコピンで鎌鼬を破壊してアイクが飛ばした内の初めについたキーウエポンを握りアイクの支配を腕力で無理やり抑え込んで、他のキーウエポンを弾いた。
三回建の建物は完全に破壊されていて下には瓦礫が詰まってばかり。
地下室の入り口を探すのも一苦労そうだ。
「なんの思い入れもありませんが…こうなってしまったら…それはそれで寂しいものがありますね。」
「…だな。」
カナとエグザスは、ボーッと破壊された研究所を眺めていた。
「…憎い人間が沢山いたこの場所でそんな表情をするとは情が厚い子達ダ。」
枯れた声が響く。
視線の先には、グラムがいた。
まだカナの姿を保ち気を失ったようにグッタリとしているドールをお姫様抱っこしている。
直ぐにアイク達は戦闘態勢になった。
「それをどうするつもりだ!」
「…私も衰えたようだナ、人間の言っている事の意味がわからないとハ…。。
問おう、貴様の言う“ソレ”とは…何を指しているのだネ?」
やれやれと首を振ったグラムは、“ソレ”という言葉をやけに強調するとギロリとアイクを睨む。
ビリビリと鋭い殺気がアイク達を貫いていく。
「一々、相手にすんなよじーさン。
時間がねーんだロ。」
変声器でもつかったような声が響く。
声の正体はグラムの後ろにいる人間の騎士団の鎧を全身に纏った獣だった。
表情は見えないものの、兜の隙間からみえる金色の瞳が獣だと言うことを物語っている。
「戦闘が出来ない今が好機なんだ。
スまないが、ゲートは破壊させてもらう。」
“体の0段”
エグザスは、全身に血を纏ってグラムに向かっていくが騎士団の鎧を着ていた獣に道を遮られる。
「ドけ。」
エグザスがキーウエポンを振り抜くが、獣はキーウエポンを握るエグザスの手を掴んで攻撃を受け止めた。
強く握られているわけでらないが、引く事も押す事もできない。
“エックス”
エグザスの攻撃が止められると同時にグラムは空間の歪みを作って姿を消した。
グラムがいなくなるのを確認した獣は、ピクリとも動かずに唖然とするエグザスを木の枝を投げるようにして飛ばした。
「おいおい、頼むヨ。
肉体強化どころか、能力の使用すらしてないゾ。
頼むよ、切り札。」
“技の0段”
無数に分裂した光線が、獣に向かっていくが足元に落ちている石を一つだけ蹴り上げて、分裂した光線にぶつかると身体を少しだけひねって避けた。
そして、不意打ちを狙って近づいたアンナをデコピンで吹き飛ばす。
向かっていこうとするカナを、アトロが止める。
「おーオ。
ジーさんに反抗のあとは、裏切りカ。
反抗期も度がすぎると…お仕置きから粛清に変わるゾ。」
「時間がねーんだろ?
…見逃してくれよ。
じーさんが一目散に帰ったってことは、目的の物は手に入れたんだろ?
…エース?」
刀を構えながら、アトロはエースを見る。
そんなアトロをエースは鼻で笑った。
「アニマとはいえ、そんな試作品一つでも俺を止められるとでも?」
「怠惰の片割れもあるんだぜ!」
“技の2段”
アトロは、反射の力で強化した鎌鼬をエースに飛ばす。
アイクも、それに便乗して沢山のキーウエポンを飛ばした。
「そんなもん、なんの障害にもならねーヨ。」
エースは、デコピンで鎌鼬を破壊してアイクが飛ばした内の初めについたキーウエポンを握りアイクの支配を腕力で無理やり抑え込んで、他のキーウエポンを弾いた。
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