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第十四話
第14話 29
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「っ!」
ジュリとシオは、キーウエポンを銃形態にして発砲。
キラーは右手の裾からも軍用ナイフを取り出し銃弾をナイフでいとも容易く防いだ。
「女性や子供に手をかける趣味はごさいませんので命を奪う事はないですガ…。
あまりオイタが過ぎると四肢を奪う事くらいはしますから賢明な判断をされる事をお願いしまス。」
キラーは、ギロリと圧をかけながらそういうとベルに視線を再び戻す。
「ご丁寧にどうも。
…昔とは俺も大分変わってしまってねぇ、今の俺はノラのベルだ宜しく。」
“技の1段 ローエン”
燃え上がる槍を作ったベルは再びキラーに向かっていく。
キラーは両手の軍用ナイフを交差させて真正面からベルの攻撃を受け止める。
「これはこれはご丁寧に。
しかし…随分と貴方も丸くなりましたネ。
過去に数回刃を交えましたが…あの頃はもっとトゲトゲしていて実に私好みでしタ。
子供には手を出さないと言う自身のルールに反するほどにネ。」
「悪いね、俺の好みはクール系の女性でな…毛深いのは好みじゃねーんだ。」
ベルがそのまま力任せに槍を押してキラーを後ろに軽く飛ばす。
すると、キラーは後ろをチラリと見た後にヤレヤレと言った様子でため息をつく。
「まったく…私が楽しいと思ったらコレダ。
久しぶりの再会くらい楽しませてくれてもいいでしょうニ。
ベルさん、申し訳ないのですが急ですがこれで失礼させて頂きまス。
近いうちにまたお会いしましょウ。」
キラーはそう言って軽く会釈をすると右手の軍用ナイフを思い切りベルに向かって投げた。
ベルは咄嗟にキーウエポンでガードしようとしたがきっとガードじゃ無理だ。
キラーがナイフを投げた瞬間にそう判断したシオ素早く跳んでベルを抱いてそのまま直線に一緒に跳んでいく。
ベルに当たる事が無かったナイフは壁に当たると小さめなクレーターを作り粉々に砕け散った。
その様子をクスッと見た後にキラーはその場で自分が落ちてきた穴に目掛けて跳躍してこの場を離脱する。
転移をしている訳でもない為、探知系の能力を持つ人間がいないこのメンバーではキラーの足取りは分からなかった。
「一体、なんなんだよアイツ。」
「あ、私の体に触れたからワンパンね。」
シオはそう言うと、ベルの頭に肉体強化をかけた拳を振り下ろした。
恩人とはいえ、あまりにも理不尽。
そう思いながら、意識をベルは手放す。
「でも、なんで撤退したんだろうね?」
ジュリはそう言いながら、二人に近づいていく。
ベルを殴った事をシオに注意しようとしたら声が聞こえてきた。
「皆の者、無事か!?」
声がする方を見るとニースが驚いたような表情でこちらに向かって走ってきていた。
ニースも能力を扱う精神力が尽きかけていて、内部で休息をとろうとしたら大きな音が聞こえて急いで戻ってきたようだった。
肉体強化をかける精神力を節約し、森羅万象で強化された肉体で進んできた所、今に至るらしい。
「なるほど、あの獣はニース様を探知したのか…。」
「恐らく…。
っそ、我ながら爪が甘かったな…。
肉体強化をしていれば、ベルくんがここまで追い詰められる事は無かっだ。
覚醒したばかりなのに無理をさせ過ぎたな。
すまない…ベルくん。」
そんな、ジュリとニースのやり取りを汗をダクダク流しながらシオは大人しく聞いていた。
ジュリも、やりすぎを反省しているとみたのか不問にしているようだった。
「…あまりじっとしてられないな。
私…行ってきます。」
ジュリは、そう言うとゆっくりと立ち上がり穏やかな足並みで出口にむかっていく。
ニースは、止めようとしたがジュリは、ベルより使い慣れてるのでっと言って歩みは止めなかった。
「やれやれ。
働き者ほど扱い難い者はないな…。
アイク君達は無事だろうか…。」
ジュリとシオは、キーウエポンを銃形態にして発砲。
キラーは右手の裾からも軍用ナイフを取り出し銃弾をナイフでいとも容易く防いだ。
「女性や子供に手をかける趣味はごさいませんので命を奪う事はないですガ…。
あまりオイタが過ぎると四肢を奪う事くらいはしますから賢明な判断をされる事をお願いしまス。」
キラーは、ギロリと圧をかけながらそういうとベルに視線を再び戻す。
「ご丁寧にどうも。
…昔とは俺も大分変わってしまってねぇ、今の俺はノラのベルだ宜しく。」
“技の1段 ローエン”
燃え上がる槍を作ったベルは再びキラーに向かっていく。
キラーは両手の軍用ナイフを交差させて真正面からベルの攻撃を受け止める。
「これはこれはご丁寧に。
しかし…随分と貴方も丸くなりましたネ。
過去に数回刃を交えましたが…あの頃はもっとトゲトゲしていて実に私好みでしタ。
子供には手を出さないと言う自身のルールに反するほどにネ。」
「悪いね、俺の好みはクール系の女性でな…毛深いのは好みじゃねーんだ。」
ベルがそのまま力任せに槍を押してキラーを後ろに軽く飛ばす。
すると、キラーは後ろをチラリと見た後にヤレヤレと言った様子でため息をつく。
「まったく…私が楽しいと思ったらコレダ。
久しぶりの再会くらい楽しませてくれてもいいでしょうニ。
ベルさん、申し訳ないのですが急ですがこれで失礼させて頂きまス。
近いうちにまたお会いしましょウ。」
キラーはそう言って軽く会釈をすると右手の軍用ナイフを思い切りベルに向かって投げた。
ベルは咄嗟にキーウエポンでガードしようとしたがきっとガードじゃ無理だ。
キラーがナイフを投げた瞬間にそう判断したシオ素早く跳んでベルを抱いてそのまま直線に一緒に跳んでいく。
ベルに当たる事が無かったナイフは壁に当たると小さめなクレーターを作り粉々に砕け散った。
その様子をクスッと見た後にキラーはその場で自分が落ちてきた穴に目掛けて跳躍してこの場を離脱する。
転移をしている訳でもない為、探知系の能力を持つ人間がいないこのメンバーではキラーの足取りは分からなかった。
「一体、なんなんだよアイツ。」
「あ、私の体に触れたからワンパンね。」
シオはそう言うと、ベルの頭に肉体強化をかけた拳を振り下ろした。
恩人とはいえ、あまりにも理不尽。
そう思いながら、意識をベルは手放す。
「でも、なんで撤退したんだろうね?」
ジュリはそう言いながら、二人に近づいていく。
ベルを殴った事をシオに注意しようとしたら声が聞こえてきた。
「皆の者、無事か!?」
声がする方を見るとニースが驚いたような表情でこちらに向かって走ってきていた。
ニースも能力を扱う精神力が尽きかけていて、内部で休息をとろうとしたら大きな音が聞こえて急いで戻ってきたようだった。
肉体強化をかける精神力を節約し、森羅万象で強化された肉体で進んできた所、今に至るらしい。
「なるほど、あの獣はニース様を探知したのか…。」
「恐らく…。
っそ、我ながら爪が甘かったな…。
肉体強化をしていれば、ベルくんがここまで追い詰められる事は無かっだ。
覚醒したばかりなのに無理をさせ過ぎたな。
すまない…ベルくん。」
そんな、ジュリとニースのやり取りを汗をダクダク流しながらシオは大人しく聞いていた。
ジュリも、やりすぎを反省しているとみたのか不問にしているようだった。
「…あまりじっとしてられないな。
私…行ってきます。」
ジュリは、そう言うとゆっくりと立ち上がり穏やかな足並みで出口にむかっていく。
ニースは、止めようとしたがジュリは、ベルより使い慣れてるのでっと言って歩みは止めなかった。
「やれやれ。
働き者ほど扱い難い者はないな…。
アイク君達は無事だろうか…。」
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