Nora First Edition

第十話

第10話 1

B.Kは落ち着くと、全員を集めて転移された時のことを話した。


「転移されていた間の時間など分からない。
だけど、その中で夢…のようなものを見た。


あの後に起こった、ベルが持つ記憶だとおもう。」


「B.K様、私達は急がないのでもう少し落ち着いて言葉の整理をされてからでも大丈夫ですわよ？」



アンナが心配そうにそう言ったが、B.Kは首をゆっくりと横に振り普段とは違う弱々しいトーンで大丈夫だと答える。


「情報も鮮度が大事だ、お前が話せると言うなら是非聞かせてくれ。
うまく伝えようと考えなくていい、上手く語源化できなかった所はコチラでフォローするからお前の言葉で教えてくれないか？

ハゲ、記録を頼む。」



ハゲは既に筆記の準備ができており、アイクの言葉に静かに頷いた。
B.Kは、辺りを見回して全員の聞く準備が整ったのを確認するとゆっくりと深呼吸をして口を開く。


「夢で起こった事をそのまま話す。
アイツの言葉を借りて。」