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第五話
第5話 25
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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
エグザスとレイスが戦っている別の所では、ドレッドとアイクが戦っていた。
「おい、そこのシスターをよこしなァ!
ソイツァ、俺の物ダ!!
また、可愛がってや…。」
「俺の部下が世話になったな。」
アイクは、ドレッドの話を遮るように静かにそして重々しくそう言い放った。
“技の4段”
キーウエポンを銃形態にして雷の弾を放つ。
ドレッドは、不適な笑みを浮かべると慣れた手付きで雷の球を切り裂いた。
「あめーヨ。
生憎、コイツも…インフィニティだゼ!」
ドレッドは、アイクの雷を切り裂くとナイフの頭身に雷が纏った。
そしてナイフを振って纏わせた雷をアイクに向かって跳ばす。
アイクは、横に避けながら射撃を行う。
ドレッドは体を上手く捻らせて弾をかわし、満足げに口笛を鳴らした。
「っち!
俺達、人類の切り札が何故…お前らが使っている!!」
「…ぁア。
人間に出来て…俺達が出来ない理由などないネ。
直に、今…貴様の使っている兵器も俺達が使うことになル。」
ドレッドは、腰を低くした後にアイクに向かって走り出す。
アイクも剣形態にキーウエポンの形状を変えてドレッド攻撃を受け止める。
ぶつかった瞬間にアイクは、ドレッドをバカにしたような顔つきに変わった。
「それは、無理だな。
俺達にも使える人間と使えない人間がいる。
俺の作る技術には、代価と犠牲が必要なんだよ!」
アイクはそう言うと、ドレッドの攻撃の勢いを利用して大きく後ろに下がる。
“技の1段”
アイクは、キーウエポンを銃形態に変形させると火の玉を連射した。
ガトリングガン顔負けの連射能力をまえに、ドレッドは防戦一方になっしまった。
受け流すことも、避けることも許さない猛攻。
「コーダ!
ベル!
頼む!!」
2人はアイクの号令とほぼ同時に走り出しドレッドを挟むような位置まで移動する。
“心の0段”
二人は、ドレッドを潰すようにロイの周りの壁や天井の一部を柱に変えて伸ばしていく。
「っそぉおおオ!」
「阿呆ガ!
何をしていル!!」
レイスは、急いで走り出しドレッドに伸びる柱を簡単に斬り刻むと背中合わせにドレッドの後ろに立つ。
レイスの視線には、完全に血の皮膚を纏ったエグザスがいた。
「仲間を助けるとは随分と余裕があるのだな。
そろそろ、覚悟はいいか?」
エグザスは、ゾンビともいえる禍々しくなったその表情でレイス達を睨む。
その圧倒的威圧感に、雑兵であろう獣達は震えだしていた。
「…ふム。
まだまだ、鍛錬不足のようだナ。
インフィニティを活かしきれていないぞ子供達。」
その中で、聞き覚えのある声が聞こえた。
老人のような声。
ドレッドは、表情を緩ませて口を開く。
窮地に立たされているにもかかわらず。
「この歳になって、ガキ扱いは勘弁しろヨ。
…グラムじーさン。」
視線の先、エグザスの後ろには両手を腰のほうで噛んでいるグラムが立っていた。
ホログラムでもなんでもない、本体が。
グラムの姿を見ると、ギリッと音がするほどエグザスは手に力をいれた。
目が血走り表情も先程より圧倒的に禍々しく恐ろしいものとなっている。
落ち着いたとはいえ、明確な仇を前に我を忘れ始めていた。
「…会いたかったぞ。
ヨうやく…お前を殺れる!!」
エグザスは、凄まじい速度でグラムに向かっていく。
そんなエグザスを見て、グラムは嬉しそうな表情になる。
エグザスも他のノラメンバーも気にしている様子はない。
だが、何処か懐かしそうにボソッとつぶやいたグラムの言葉にアイクは一瞬だけ眉を動かす程度の反応をした。
「そうか…お前も…同じカ…。」
“技の4段”
エグザスは、両手のキーウエポンを落雷のように振り下ろす。
だが、そんなエグザスに対してグラムは丸腰の状態でいた。
そして、右手をエグザスの前に出して口を開く。
「…森羅万象、大地。」
“プレート”
すると、グラムの前に大きな壁が出現する。
その壁にエグザスの攻撃は完全に遮られた。
エグザスとレイスが戦っている別の所では、ドレッドとアイクが戦っていた。
「おい、そこのシスターをよこしなァ!
ソイツァ、俺の物ダ!!
また、可愛がってや…。」
「俺の部下が世話になったな。」
アイクは、ドレッドの話を遮るように静かにそして重々しくそう言い放った。
“技の4段”
キーウエポンを銃形態にして雷の弾を放つ。
ドレッドは、不適な笑みを浮かべると慣れた手付きで雷の球を切り裂いた。
「あめーヨ。
生憎、コイツも…インフィニティだゼ!」
ドレッドは、アイクの雷を切り裂くとナイフの頭身に雷が纏った。
そしてナイフを振って纏わせた雷をアイクに向かって跳ばす。
アイクは、横に避けながら射撃を行う。
ドレッドは体を上手く捻らせて弾をかわし、満足げに口笛を鳴らした。
「っち!
俺達、人類の切り札が何故…お前らが使っている!!」
「…ぁア。
人間に出来て…俺達が出来ない理由などないネ。
直に、今…貴様の使っている兵器も俺達が使うことになル。」
ドレッドは、腰を低くした後にアイクに向かって走り出す。
アイクも剣形態にキーウエポンの形状を変えてドレッド攻撃を受け止める。
ぶつかった瞬間にアイクは、ドレッドをバカにしたような顔つきに変わった。
「それは、無理だな。
俺達にも使える人間と使えない人間がいる。
俺の作る技術には、代価と犠牲が必要なんだよ!」
アイクはそう言うと、ドレッドの攻撃の勢いを利用して大きく後ろに下がる。
“技の1段”
アイクは、キーウエポンを銃形態に変形させると火の玉を連射した。
ガトリングガン顔負けの連射能力をまえに、ドレッドは防戦一方になっしまった。
受け流すことも、避けることも許さない猛攻。
「コーダ!
ベル!
頼む!!」
2人はアイクの号令とほぼ同時に走り出しドレッドを挟むような位置まで移動する。
“心の0段”
二人は、ドレッドを潰すようにロイの周りの壁や天井の一部を柱に変えて伸ばしていく。
「っそぉおおオ!」
「阿呆ガ!
何をしていル!!」
レイスは、急いで走り出しドレッドに伸びる柱を簡単に斬り刻むと背中合わせにドレッドの後ろに立つ。
レイスの視線には、完全に血の皮膚を纏ったエグザスがいた。
「仲間を助けるとは随分と余裕があるのだな。
そろそろ、覚悟はいいか?」
エグザスは、ゾンビともいえる禍々しくなったその表情でレイス達を睨む。
その圧倒的威圧感に、雑兵であろう獣達は震えだしていた。
「…ふム。
まだまだ、鍛錬不足のようだナ。
インフィニティを活かしきれていないぞ子供達。」
その中で、聞き覚えのある声が聞こえた。
老人のような声。
ドレッドは、表情を緩ませて口を開く。
窮地に立たされているにもかかわらず。
「この歳になって、ガキ扱いは勘弁しろヨ。
…グラムじーさン。」
視線の先、エグザスの後ろには両手を腰のほうで噛んでいるグラムが立っていた。
ホログラムでもなんでもない、本体が。
グラムの姿を見ると、ギリッと音がするほどエグザスは手に力をいれた。
目が血走り表情も先程より圧倒的に禍々しく恐ろしいものとなっている。
落ち着いたとはいえ、明確な仇を前に我を忘れ始めていた。
「…会いたかったぞ。
ヨうやく…お前を殺れる!!」
エグザスは、凄まじい速度でグラムに向かっていく。
そんなエグザスを見て、グラムは嬉しそうな表情になる。
エグザスも他のノラメンバーも気にしている様子はない。
だが、何処か懐かしそうにボソッとつぶやいたグラムの言葉にアイクは一瞬だけ眉を動かす程度の反応をした。
「そうか…お前も…同じカ…。」
“技の4段”
エグザスは、両手のキーウエポンを落雷のように振り下ろす。
だが、そんなエグザスに対してグラムは丸腰の状態でいた。
そして、右手をエグザスの前に出して口を開く。
「…森羅万象、大地。」
“プレート”
すると、グラムの前に大きな壁が出現する。
その壁にエグザスの攻撃は完全に遮られた。
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