Nora First Edition

鷹美

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第五話

第5話 17

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ベルを先頭にユニコーンに乗った4人は獣を轢き殺すように進んでいく。
ユニコーンは角で獣を貫き、ハゲとシオはキーウエポンを銃形態にして獣を撃ち抜き、リーチの長いベルとアンナは普通に殴った。



「あ、いーこと思い付いた。」



“心の0段”



ベルは、そういうとキーウエポンを壁に当ててクルクルと回す。
すると、建物の一部を削ってキーウエポンをコーティングし槍を生成した。



「コーダとベルの0段ってなんでもありだね。」

「いーだろー。」



ベルは、シオとそんなやり取りをしながら槍で獣を貫いた。
そんな中、ハゲはユニコーンの速度をアンナが乗るユニコーンの速度に合わせる。


「アンナ、気分はどうだ?」


ハゲが出来る限りの優しい声でそういうと、アンナはポロポロと涙を流し始めた。
それを聞いたシオも速度を落としてアンナに声をかける。



「大丈夫?
ハゲが何か悪いこといったの?

そうだ、流れ弾って言葉って知ってる?」

「こらこら、変なことを吹き込むんじゃない。

でも、どうした?
俺…なんか、気にさわることでもいったか?」



シオは、何故か楽しそうに両手をポンと合わせて“流れ弾”と言うと ハゲはゲンナリした表情に変わる。



そんな二人のやりとりを見たアンナは首を横にふると、涙を右手で拭いた。
そして、消えそうな声で呟き始める。


「怖かったんですの。
全てが。


一緒にいた苗床の方が言ってました。
捕まったら、獣を受け入れる覚悟をするか死ぬ覚悟をするか。

仲間が助けにこないか、玩具のように扱われて殺されるか。
ジュリ様に励まされましたが、不安で不安で。

獣が迫ってきた時、駄目かと思いましたわ。
偶然に力が覚醒して、そして…ハゲ様達が現れました。


もう、一人ぼっちになったかとも思いましたの。
何度でもいいます、ありがとうございました。」
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