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第五話
第5話 6
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ーNo SAIDー
†都心 入口付近†
「はいはーい。
とーちゃーく。」
「うるせぇ、メガネ。
潜入って意味を知ってるか?」
コーダとベルは、ゴーレムから降りるとそんな会話をしながら物陰に身を隠した。
エグザスとジュリも続くように物陰に隠れる。
この街もそうだが…獣に奪われて以来、すべての街や村や産業施設は、野生の動物対策として入口以外を大きな塀で囲まれている。
現在、入口の見張りは二匹。
監視カメラもあるが、他に獣が待機している様子はない。
「潜入だったら、ジュリの出番だ。
頼む。」
「わかったよ、エッくん。
皆、少しだけ下がってて。」
ジュリは、キーウエポンを起動させた後に足元にあった小石を向こう側の草むらに投げた。
勿論、獣達は草むらに向かっていく。
一見アホすぎる行動だが、そうではない。
ベル達が獣の隙をついて通ったとしてもカメラによる警備の増援があるし、草むらにベル達がいたならば二匹一斉にいけばいい。
獣が帰ってこなかったら、カメラを通して異変に気づいた他の獣が駆けつける。
ジュリは、キーウエポンを銃形態にした。
ジュリのキーウエポンは、エグザスと同じカラーリングにしてある通常のキーウエポンだ。
ただ、銃形態は特殊でサイレンサーが搭載されている。
「…いくよ。」
ジュリは、そう言うと獣の頭部を正確に撃ち抜いた。
獣は草むらに隠れるように倒れていく。
ジュリの銃形態による射撃は無音。
だから、カメラや他の獣に気づかれることはない。
「皆、増援がこないか見ててね。」
“技の0段”
ジュリは、空気の塊のような球を放つ。
放たれた弾は途中で静電気のように弾けた赤い雷と共に破裂し、大きな風を生んで蜃気楼に似た現象を引き起こした。
ジュリも0段を使える一人で、幻覚を作る能力だ。
触れる事はできないが、カメラも騙せるほどの性能がある。
ジュリが起こした幻覚は、死体の隠蔽及び殺した筈の獣の帰還。
尚…発展途上の者も含め0段が使えるとアイクに報告されているのは、ベルとコーダとジュリとグレーズとカナのみ。
「これで、入口が確保できたな。
…さて、どうやって侵入するか。」
「簡単だ。
あいつらの鎧を奪えばいい。
何を気取ってるか知らないけど、全身が隠せる。」
ベルは、入口とは真逆の方向を指差した。
全身を鎧で包んだ獣達が歩いている。
幸運にも人数もベル達と同じ人数だ。
「お、メガネにしては良い案じゃない。」
「音は、私の0段で遮断するね。」
“技の0段”
ジュリは、0段を使い幻覚の膜で鎧を纏った帰還中の獣達を被った。
獣の周辺を蜃気楼の膜で作ったドームで被うイメージで、走り抜けたら簡単に通過できるものだ。
「なんだ、これハ!?」
「わるいな。
その鎧を奪うぞ。」
異変を関知した獣達は、立ち止まり周囲を見回している。
そんな中をエグザスは、特攻していた。
一匹目の獣の首を鎧の隙間を縫うようにして斬り裂く。
「あー、そういえば鎧を奪うんだっけ?
エッくんみたいにやればいいんだね。」
ジュリはキーウエポンを剣形態に変形させると、エグザスと同様に鎧の隙間を通すように、後ろから獣の首を斬った。
これで後、二匹。
「ヘマすんなよ、メガネ。」
「はいよ。」
“心の0段”
コーダとベルは、大きめの石を握り獣にぶつける。
石は鎧と融合して内部で剣となって、獣の心臓を貫いた。
これで、人数分の鎧は手に入った。
「よし、早速…潜入するぞ。」
ベル達は、獣の死骸を茂みに投げ捨てると奪った鎧を見に纏って入口を通過する。
†都心 入口付近†
「はいはーい。
とーちゃーく。」
「うるせぇ、メガネ。
潜入って意味を知ってるか?」
コーダとベルは、ゴーレムから降りるとそんな会話をしながら物陰に身を隠した。
エグザスとジュリも続くように物陰に隠れる。
この街もそうだが…獣に奪われて以来、すべての街や村や産業施設は、野生の動物対策として入口以外を大きな塀で囲まれている。
現在、入口の見張りは二匹。
監視カメラもあるが、他に獣が待機している様子はない。
「潜入だったら、ジュリの出番だ。
頼む。」
「わかったよ、エッくん。
皆、少しだけ下がってて。」
ジュリは、キーウエポンを起動させた後に足元にあった小石を向こう側の草むらに投げた。
勿論、獣達は草むらに向かっていく。
一見アホすぎる行動だが、そうではない。
ベル達が獣の隙をついて通ったとしてもカメラによる警備の増援があるし、草むらにベル達がいたならば二匹一斉にいけばいい。
獣が帰ってこなかったら、カメラを通して異変に気づいた他の獣が駆けつける。
ジュリは、キーウエポンを銃形態にした。
ジュリのキーウエポンは、エグザスと同じカラーリングにしてある通常のキーウエポンだ。
ただ、銃形態は特殊でサイレンサーが搭載されている。
「…いくよ。」
ジュリは、そう言うと獣の頭部を正確に撃ち抜いた。
獣は草むらに隠れるように倒れていく。
ジュリの銃形態による射撃は無音。
だから、カメラや他の獣に気づかれることはない。
「皆、増援がこないか見ててね。」
“技の0段”
ジュリは、空気の塊のような球を放つ。
放たれた弾は途中で静電気のように弾けた赤い雷と共に破裂し、大きな風を生んで蜃気楼に似た現象を引き起こした。
ジュリも0段を使える一人で、幻覚を作る能力だ。
触れる事はできないが、カメラも騙せるほどの性能がある。
ジュリが起こした幻覚は、死体の隠蔽及び殺した筈の獣の帰還。
尚…発展途上の者も含め0段が使えるとアイクに報告されているのは、ベルとコーダとジュリとグレーズとカナのみ。
「これで、入口が確保できたな。
…さて、どうやって侵入するか。」
「簡単だ。
あいつらの鎧を奪えばいい。
何を気取ってるか知らないけど、全身が隠せる。」
ベルは、入口とは真逆の方向を指差した。
全身を鎧で包んだ獣達が歩いている。
幸運にも人数もベル達と同じ人数だ。
「お、メガネにしては良い案じゃない。」
「音は、私の0段で遮断するね。」
“技の0段”
ジュリは、0段を使い幻覚の膜で鎧を纏った帰還中の獣達を被った。
獣の周辺を蜃気楼の膜で作ったドームで被うイメージで、走り抜けたら簡単に通過できるものだ。
「なんだ、これハ!?」
「わるいな。
その鎧を奪うぞ。」
異変を関知した獣達は、立ち止まり周囲を見回している。
そんな中をエグザスは、特攻していた。
一匹目の獣の首を鎧の隙間を縫うようにして斬り裂く。
「あー、そういえば鎧を奪うんだっけ?
エッくんみたいにやればいいんだね。」
ジュリはキーウエポンを剣形態に変形させると、エグザスと同様に鎧の隙間を通すように、後ろから獣の首を斬った。
これで後、二匹。
「ヘマすんなよ、メガネ。」
「はいよ。」
“心の0段”
コーダとベルは、大きめの石を握り獣にぶつける。
石は鎧と融合して内部で剣となって、獣の心臓を貫いた。
これで、人数分の鎧は手に入った。
「よし、早速…潜入するぞ。」
ベル達は、獣の死骸を茂みに投げ捨てると奪った鎧を見に纏って入口を通過する。
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