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四章 ゲームから出てきたサキュバスのために
第30話 言ってなかったこと。
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四章
一
結愛は、すぐにその場に戻ってきた。
姿を空気にぶれさせながら再びベッド上に現れ、少しして安定感を取り戻す。僕は唖然として、その光景を見た。
帰ってきてから、結愛は前髪を垂らしてただ俯くだけだった。部屋が静寂に包まれ、時折通る車のエンジン音が、外から虚しく響く。
一つ嘘をついていたんです。しばらくしてから、結愛は絞り出すような声で、こう沈黙を破った。
「告白できなかったら死ぬのは、ご主人様じゃなくて私なんです」
それは、この二週間の前提を全てひっくり返すような内容だった。
「はぁ? どういうこと。僕が告白できなかったら、死ぬのは結愛?」
「えぇ、はい。私です。──最初から言ってませんよ、私。ご主人様が死ぬだなんて一言も」
言われて思い返す。最初、彼女は『あと二週間で告白を成功させられなかったら、死にますよ』、とだけ言っていた。たしかに、「誰が」とは一言もいっていない。
衝撃的な事実だった。
すぐには合点がいかず、僕は何回か同じことを尋ねて、時間をかけた上でやっと飲み込む。ハルミンの言っていた
「結愛に大変なことが起きる」というのは、このことだったのだ。
「……悪魔なのになんで自分の命掛けてるんだよ」
これだと結愛は悪魔というより、天使の方だ。
「悪魔と言ってもゲームの話ですし、他人の命を取るなんて、そんな非道なことはしません。サキュバスだからって私はご主人様以外に尻尾は振ってないでしょう? それと同じです。
命をかけることがこっちに来る条件だったんです。現実に出てくるのは、本来ご法度ですから」
「じゃあなんでそこまでして出てきたのさ」
「何回も告白に失敗するご主人様が、見てられなかったんです。だから私が手助けをしようって」
僕を「死にます」と脅したのは期限を設けて逃げ道を断つため、澄鈴に喧嘩を売ったのは嫉妬心を起こさせて僕を意識させるるため、全て綿密に計画したうえでやってきたのだと言う。
ただどれだけ力説されても、納得のいかないことがあった。
「計画は分かったけど、なんで僕の告白くらいのために命を?」
「好きだから、大好きだったからです。ご主人様に幸せになってほしかったから」
僕はストレートな言葉に、少したじろぐ。ふいっと、すっかり彼女の部屋になっていた室内に視線を振った。
「……どうして、僕なんかを好きになったのさ」
「ご主人様は知らないかもしれませんけど、私はずっとずっと見てたんですよ。本当ずっと、あなただけ」
狭い喉に感情を詰まらせてしまったような窮屈な声だった。込められた強さに突き動かされるように、僕が再び彼女の方へ顔を向けると視線が絡む。
背負い込んだ思いの分だろう、小さな肩が震えていた。それから結愛は姿勢を整え、冷静さを取り戻す。
そして、ゲーム側の「設定」の話をしはじめた。
キャラクターは、僕たち人間が思っているようなただのデータではなく、画面の奥でそれぞれ意思を持って生きているのだと言う。
でも、その世界は真っ白なだけで何もない。色のついた現実世界を見られる唯一の方法が、プレーヤーにお気に入りに設定してもらうことだそうだ。
「ゲームの世界って、レア度が全てなんです。強いキャラは使われて、そうじゃない子は売られてコインになったり、キャラボックスの中で忘れられていく。私は、ただのレアです。すぐに、誰も使ってくれなくなりました。
でもご主人様は違った。ずっと私をお気に入りにしててくれました。ただ一人です。いつも色んなことを話しかけてくれて、愚痴だって変なジョークだって。恋愛相談だって、何年もしてくれました。好きになるのは、簡単でした」
「……それだけのことで?」
「ご主人様にとってはそれだけでも、私にとっては、この身を捨ててもいいくらい幸福なことだったんです。あなたのスマホ、タブレットを通して、あなたを見られる。それがなににも代えがたいくらい、私には大事なことだったんです。ご主人様が、私の世界の全てだったから。だから悩んでるなら、この身を捧げても助けたい。そう思ったんです」
なにより、と結愛は言葉を継ぐ。
「ただ会いたかった。もし告白が失敗して死んじゃっても、最後にご主人様に会えるならいい。一目見られたら、一言交わせたら、好きだってちゃんと言いたい。そう思っちゃったんです、たかがゲームのキャラなのに身の丈にあいませんね」
「……結愛、そんなことを」
僕は、本当になにも知らなかったようだ。
そんな事情は、考えてもみなかった。この悪魔がいる日常を僕はただそれとして受容していただけだった。気付けなかった。いや、気付こうともしなかった、のかもしれない。
自分への苛立ちに骨が鳴るまで拳を握る。
「でも、結局私は弱いんです。やっぱり死にたくなくなっちゃった。というより、ご主人様に忘れられたくなかったんです。それがすっごく怖くなっちゃった」
結愛の声は、切なそうに掠れる。
「だから、なんとしてもゲームの世界に帰りたかったんです。告白を急がせようとしたのは、そのせいです。自己中ですよね」
「……誰が忘れるんだよ、あんな現れ方してあんなに暴れられて、忘れるわけがないだろ」
「忘れるんですよ。私たちゲームキャラの死ぬっていうのは、ただの死ぬとは違うんです。現実はもちろん、データとしても完全に消える。そもそも初めからいなかったことになるんです。だから、人の記憶からも当然消えます」
「なんだよ、その無茶苦茶な設定は」
「それくらい、現実に来るって言うのは重い罪なんです」
鵜呑みにはできなかった。
僕が難しい顔をして、理解しきっていないのを察したのだろう。結愛は机の上に置いてあったペンを、いつか澄鈴たちが作っていたポッキーの塔みたく、積み上げていく。
一番下の一本に手を掛けて、
「抜いたらどうなると思いますか」
「……崩れるか、傾く」
「正解です。ゲームの世界はこれに似てるんですよ。色んなキャラがいて、一つの世界なんです。私が現実に来たせいで、一本の柱がなくなった。だから今、ゲームの世界は壊れかけています」
「じゃあ結愛がその、消えちゃったら、あのパズルゲームごとなくなるの?」
「いえ。新しいキャラクターが私のポジションを埋めて、元どおりです。私の存在だけが完全になかったことになります。段々、その時が近づいてるんでしょうね。最近、たまにさっきみたいに身体が揺らぐんです。見つからないようにしてたんですが」
弱々しく微笑んで、結愛は器用にもタワーを壊さぬようペンを差し替える。
そうなった時、結愛は完全に消えるということなのだろう。二週間の期限というのは、たぶんその新キャラが導入されるまで。
「だから安心してください。私の魔法に費やした以外の、ご主人様の課金は無駄になりませんよ。ふふっ」
結愛は空気を変えようとしておどけたのだろうが、僕は笑うことさえできなかった。
なんて勝手なことをしてしまったんだ、と自責の念が押し寄せる。僕が今日告白をしてさえいれば、こうはならなかったはずだ。
結愛にここにいてほしい。その僕のエゴが、彼女を現実に留めるどころか、存在自体を消そうとしている。
「ご主人様、ちょっと」
結愛が僕の手をすくいあげる。固めていた握り拳を開かれ、内側をそっと撫でられた。
「爪が食い込んでますよ。跡になるといけません」
柔らかくほっそりしていて、女の子らしい指だ。僕はその感触を掌で確かめてから、ぎゅっと握る。
「ご主人様、その、手が……えっと、恥ずかしいです」
まだ脈もあって温かい。なら、まだ手遅れではないだろうか。そう信じたかった。
絶対に忘れてはいけない。現実に残ってもらえないにしたって、ゲームの世界へは絶対返してやらねばならない。
「……なぁ結愛、まだ間に合うかな」
「どうでしょう、私にも分かりません。でもまだ時間はありますよ、多くはないですけど」
「僕さ、今度こそ告白するよ。澄鈴に」
数年来にして、こう決意をしたのはもう何度目かさえ分からない。
けれど、今度ばかりはもう一歩も引けない、引かない。太い芯を持って、腹が決まった。
一
結愛は、すぐにその場に戻ってきた。
姿を空気にぶれさせながら再びベッド上に現れ、少しして安定感を取り戻す。僕は唖然として、その光景を見た。
帰ってきてから、結愛は前髪を垂らしてただ俯くだけだった。部屋が静寂に包まれ、時折通る車のエンジン音が、外から虚しく響く。
一つ嘘をついていたんです。しばらくしてから、結愛は絞り出すような声で、こう沈黙を破った。
「告白できなかったら死ぬのは、ご主人様じゃなくて私なんです」
それは、この二週間の前提を全てひっくり返すような内容だった。
「はぁ? どういうこと。僕が告白できなかったら、死ぬのは結愛?」
「えぇ、はい。私です。──最初から言ってませんよ、私。ご主人様が死ぬだなんて一言も」
言われて思い返す。最初、彼女は『あと二週間で告白を成功させられなかったら、死にますよ』、とだけ言っていた。たしかに、「誰が」とは一言もいっていない。
衝撃的な事実だった。
すぐには合点がいかず、僕は何回か同じことを尋ねて、時間をかけた上でやっと飲み込む。ハルミンの言っていた
「結愛に大変なことが起きる」というのは、このことだったのだ。
「……悪魔なのになんで自分の命掛けてるんだよ」
これだと結愛は悪魔というより、天使の方だ。
「悪魔と言ってもゲームの話ですし、他人の命を取るなんて、そんな非道なことはしません。サキュバスだからって私はご主人様以外に尻尾は振ってないでしょう? それと同じです。
命をかけることがこっちに来る条件だったんです。現実に出てくるのは、本来ご法度ですから」
「じゃあなんでそこまでして出てきたのさ」
「何回も告白に失敗するご主人様が、見てられなかったんです。だから私が手助けをしようって」
僕を「死にます」と脅したのは期限を設けて逃げ道を断つため、澄鈴に喧嘩を売ったのは嫉妬心を起こさせて僕を意識させるるため、全て綿密に計画したうえでやってきたのだと言う。
ただどれだけ力説されても、納得のいかないことがあった。
「計画は分かったけど、なんで僕の告白くらいのために命を?」
「好きだから、大好きだったからです。ご主人様に幸せになってほしかったから」
僕はストレートな言葉に、少したじろぐ。ふいっと、すっかり彼女の部屋になっていた室内に視線を振った。
「……どうして、僕なんかを好きになったのさ」
「ご主人様は知らないかもしれませんけど、私はずっとずっと見てたんですよ。本当ずっと、あなただけ」
狭い喉に感情を詰まらせてしまったような窮屈な声だった。込められた強さに突き動かされるように、僕が再び彼女の方へ顔を向けると視線が絡む。
背負い込んだ思いの分だろう、小さな肩が震えていた。それから結愛は姿勢を整え、冷静さを取り戻す。
そして、ゲーム側の「設定」の話をしはじめた。
キャラクターは、僕たち人間が思っているようなただのデータではなく、画面の奥でそれぞれ意思を持って生きているのだと言う。
でも、その世界は真っ白なだけで何もない。色のついた現実世界を見られる唯一の方法が、プレーヤーにお気に入りに設定してもらうことだそうだ。
「ゲームの世界って、レア度が全てなんです。強いキャラは使われて、そうじゃない子は売られてコインになったり、キャラボックスの中で忘れられていく。私は、ただのレアです。すぐに、誰も使ってくれなくなりました。
でもご主人様は違った。ずっと私をお気に入りにしててくれました。ただ一人です。いつも色んなことを話しかけてくれて、愚痴だって変なジョークだって。恋愛相談だって、何年もしてくれました。好きになるのは、簡単でした」
「……それだけのことで?」
「ご主人様にとってはそれだけでも、私にとっては、この身を捨ててもいいくらい幸福なことだったんです。あなたのスマホ、タブレットを通して、あなたを見られる。それがなににも代えがたいくらい、私には大事なことだったんです。ご主人様が、私の世界の全てだったから。だから悩んでるなら、この身を捧げても助けたい。そう思ったんです」
なにより、と結愛は言葉を継ぐ。
「ただ会いたかった。もし告白が失敗して死んじゃっても、最後にご主人様に会えるならいい。一目見られたら、一言交わせたら、好きだってちゃんと言いたい。そう思っちゃったんです、たかがゲームのキャラなのに身の丈にあいませんね」
「……結愛、そんなことを」
僕は、本当になにも知らなかったようだ。
そんな事情は、考えてもみなかった。この悪魔がいる日常を僕はただそれとして受容していただけだった。気付けなかった。いや、気付こうともしなかった、のかもしれない。
自分への苛立ちに骨が鳴るまで拳を握る。
「でも、結局私は弱いんです。やっぱり死にたくなくなっちゃった。というより、ご主人様に忘れられたくなかったんです。それがすっごく怖くなっちゃった」
結愛の声は、切なそうに掠れる。
「だから、なんとしてもゲームの世界に帰りたかったんです。告白を急がせようとしたのは、そのせいです。自己中ですよね」
「……誰が忘れるんだよ、あんな現れ方してあんなに暴れられて、忘れるわけがないだろ」
「忘れるんですよ。私たちゲームキャラの死ぬっていうのは、ただの死ぬとは違うんです。現実はもちろん、データとしても完全に消える。そもそも初めからいなかったことになるんです。だから、人の記憶からも当然消えます」
「なんだよ、その無茶苦茶な設定は」
「それくらい、現実に来るって言うのは重い罪なんです」
鵜呑みにはできなかった。
僕が難しい顔をして、理解しきっていないのを察したのだろう。結愛は机の上に置いてあったペンを、いつか澄鈴たちが作っていたポッキーの塔みたく、積み上げていく。
一番下の一本に手を掛けて、
「抜いたらどうなると思いますか」
「……崩れるか、傾く」
「正解です。ゲームの世界はこれに似てるんですよ。色んなキャラがいて、一つの世界なんです。私が現実に来たせいで、一本の柱がなくなった。だから今、ゲームの世界は壊れかけています」
「じゃあ結愛がその、消えちゃったら、あのパズルゲームごとなくなるの?」
「いえ。新しいキャラクターが私のポジションを埋めて、元どおりです。私の存在だけが完全になかったことになります。段々、その時が近づいてるんでしょうね。最近、たまにさっきみたいに身体が揺らぐんです。見つからないようにしてたんですが」
弱々しく微笑んで、結愛は器用にもタワーを壊さぬようペンを差し替える。
そうなった時、結愛は完全に消えるということなのだろう。二週間の期限というのは、たぶんその新キャラが導入されるまで。
「だから安心してください。私の魔法に費やした以外の、ご主人様の課金は無駄になりませんよ。ふふっ」
結愛は空気を変えようとしておどけたのだろうが、僕は笑うことさえできなかった。
なんて勝手なことをしてしまったんだ、と自責の念が押し寄せる。僕が今日告白をしてさえいれば、こうはならなかったはずだ。
結愛にここにいてほしい。その僕のエゴが、彼女を現実に留めるどころか、存在自体を消そうとしている。
「ご主人様、ちょっと」
結愛が僕の手をすくいあげる。固めていた握り拳を開かれ、内側をそっと撫でられた。
「爪が食い込んでますよ。跡になるといけません」
柔らかくほっそりしていて、女の子らしい指だ。僕はその感触を掌で確かめてから、ぎゅっと握る。
「ご主人様、その、手が……えっと、恥ずかしいです」
まだ脈もあって温かい。なら、まだ手遅れではないだろうか。そう信じたかった。
絶対に忘れてはいけない。現実に残ってもらえないにしたって、ゲームの世界へは絶対返してやらねばならない。
「……なぁ結愛、まだ間に合うかな」
「どうでしょう、私にも分かりません。でもまだ時間はありますよ、多くはないですけど」
「僕さ、今度こそ告白するよ。澄鈴に」
数年来にして、こう決意をしたのはもう何度目かさえ分からない。
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