4 / 20
朝の闖入者
しおりを挟む
和洋中なんでもござれ。高級ホテルは朝食ビュッフェも豪華だ。
笹川も松井も皿をてんこ盛りにして健啖家ぶりを発揮している。
「日向、少食じゃん」
夏野の皿には温野菜のサラダと点心が何種類か載っているだけだ。
霞ヶ関の中央省庁はブラックだ。時期によっては連日の深夜残業による寝不足で、まともな朝食にありつける方が少ない。
三人とも、普段はコンビニのおにぎりかゼリー飲料で充分なのに、旅先だと色々食べたくなるから不思議だ。
「2ラウンド目行くからいーんだよ」
夏野はどこかうわの空だ。
唇の横がまだ熱を持っている気がする。
「昨日はどうしてたんだ?」
ハッシュドポテトをもりもり食べながら松井が聞いてくる。
「適当に観光」
街中でぶっ倒れたとか男に頬チューされたとか、いくら同期でも言えるわけがない。
「結構早く帰ってたんだろ?」
「うん、ちょっと疲れてさ。二人とも帰ってきたの夜中だったよな」
ザ・ベネツィアンの客室は全室スイートだ。
一人一室は贅沢に過ぎるので、3人はツインにエキストラベッドを入れて泊まっている。それでも充分な広さだ。
熱中症が尾を引いていたのか、ジーンと別れてシャワーを浴びた後、夏野は気絶するように寝てしまった。
真夜中の浅い眠りの中で、笹川と松井が帰ってきた物音をうっすら覚えている。
「新婦のご友人たちと夜まで飲んでたんだよ」
「結構可愛い子多かったよな」
「新婦、津田塾卒だからなー」
二人は昨夜の話で盛り上がっている。
松井は入省早々大学時代の彼女とゴールインしたし、笹川は外に付き合ってる彼女がいるくせに。
「日向も来れば良かったのに。フリーの子も結構いたぞ」
「うっせ。今は仕事一筋なんだよ、俺は」
26にもなって情け無い話だが、正直、好きとかよく分からない。
女の子を見れば可愛いなーヤってみたいなーとは思うけど、そこに至るまでのアレコレを想像すると、面倒くさくなってしまう。
風俗に行く金があるなら、美味いものでも食っていた方がストレス解消になる。
結局、溜まった時だけ動画と妄想でひとり悲しく抜く日々だ。
爽やか系眼鏡男子の笹川はともかく、チャラくて軽くてメタボな松井が結婚できているのに、どうして自分は童貞なのだ。世の中不公平だ。
「仕事もいいけど、息抜きもしないと潰れんぞ」
笹川は秘書課で人事を担当しているので、この手の話題には切実だ。笹川が続ける。
「日向、今、経済連携協定(EPA)担当だろ。きついんじゃねえの?」
「きついけど、やりがいあるからいいんだよ。仕事、好きだし」
「うわー、昭和のリーマンかよ」
松井がむっちりした上腕を掴んで鳥肌のジェスチャーをすると、笹川は肩をすくめた。
「ま、日向が彼女といるところも想像できんけどな」
「日向、寝てるとことかガキみたいだもんな」
「確かに。昨日、めっちゃよく寝てたよな」
「うるさい。イビキうるさいおまえらに言われたくねーよ」
ぎゃあぎゃあ騒ぎながら朝食を終えて、今日はどこに行こうかなどと相談しながらコーヒーを飲んでいると、ホールスタッフの女性が近づいてきた。
女性は「お連れ様です」と言い、ひとつ空いている椅子を引いた。
「この席よね、どうぞ」
「ありがとう、ナタリー」
「どういたしまして。今日は仕事で来たの?」
「いや、プライベートだよ」
「じゃあゆっくりできるのね。コーヒーくらいならサービスするわよ」
「ありがとう、カプチーノを貰えるかな」
スタッフと和やかに会話をしながら、薦められた椅子に座ったのはジーンだ。
夏野はびっくりして腰を浮かした。
「ジーン!?」
「やあ夏野。おはよう、美しい朝だね」
歯磨き粉のコマーシャルに出てきそうな爽やかな笑顔。
美しい朝だね、じゃない。
「日向、おまえの知り合い?」
笹川が夏野とジーンを見比べる。
「夏野のお友達かい? 僕はジーン、夏野の友達だよ」
友達に、なったのか? いや、突っ込むのはそこじゃない。
同期二人は突然現れたジーンにも驚くことなく、自己紹介などしている。
「日向の同期の笹川です。よろしく」
「松井です。いやー、男前っすね。夏野とはどういう友達なんすか?」
ジーンは勿体ぶって首を傾げた。いちいち仕草が芝居がかっている。
「うーん、どういうというか、運命的な関係かな」
「ぶは、運命だって。夏野、おまえマカオにダチいるんならさっさと言えよ」
なにナチュラルに仲良くなってるんだ。
夏野は椅子に座り直し、ジーンに向き直った。
「ジーン、なんでここにいるんだよ」
「なんでって、昨日、また明日って言ったよね、僕」
言ってたか? 言ってた気もするが、あのときはそれどころじゃなかった。
ジーンはサービスされたカプチーノを優雅に飲んでいる。
今日のジーンは、Tシャツにテーパードパンツのカジュアルな服装に、モスグリーンのカーディガンを羽織っている。着こなしが難しいサマーカーディガンが、嫌味なく似合っているのが嫌味だ。
固めていない髪は綺麗なウェーブを描いて柔らかそうだ。
夏野の髪はスパイラルパーマ並にくるくるなので、こういう自然なウェーブは羨ましい。
こんな男だったら、ナタリーでなくてもカプチーノの1杯や10杯や100杯サービスしたくもなるだろう。
「せっかくだし観光案内を買って出ようと思ってね。フロントから部屋に電話をしたら繋がらなかったから、朝食中だろうとこちらに来たんだよ」
ジーンはゆったりと話すが、結構な行動力だ。
友達になりたいと思っていたから。
また会えて嬉しいのは嬉しいけど。
対人関係でこんなにぐいぐい来られたことがないので、対応に戸惑う。
「良かったら、君たちも一緒にどう?」
ジーンは笹川と松井にも微笑を向けるが、目が微妙に笑っていない。
優秀な官僚は社交辞令を見極め、建前と本音を使い分け、忖度をする。
誘った張本人からの暗黙の付いてくるな光線を受け、二人は反射的に首を横に振った。
「あー、いや、俺らはこのままカジノぶらぶらするんで」
「遠慮しときます」
「そう? じゃあ行こうか、夏野」
ジーンは満足したように頷くと、夏野の手を握って立ち上がった。
笹川も松井も皿をてんこ盛りにして健啖家ぶりを発揮している。
「日向、少食じゃん」
夏野の皿には温野菜のサラダと点心が何種類か載っているだけだ。
霞ヶ関の中央省庁はブラックだ。時期によっては連日の深夜残業による寝不足で、まともな朝食にありつける方が少ない。
三人とも、普段はコンビニのおにぎりかゼリー飲料で充分なのに、旅先だと色々食べたくなるから不思議だ。
「2ラウンド目行くからいーんだよ」
夏野はどこかうわの空だ。
唇の横がまだ熱を持っている気がする。
「昨日はどうしてたんだ?」
ハッシュドポテトをもりもり食べながら松井が聞いてくる。
「適当に観光」
街中でぶっ倒れたとか男に頬チューされたとか、いくら同期でも言えるわけがない。
「結構早く帰ってたんだろ?」
「うん、ちょっと疲れてさ。二人とも帰ってきたの夜中だったよな」
ザ・ベネツィアンの客室は全室スイートだ。
一人一室は贅沢に過ぎるので、3人はツインにエキストラベッドを入れて泊まっている。それでも充分な広さだ。
熱中症が尾を引いていたのか、ジーンと別れてシャワーを浴びた後、夏野は気絶するように寝てしまった。
真夜中の浅い眠りの中で、笹川と松井が帰ってきた物音をうっすら覚えている。
「新婦のご友人たちと夜まで飲んでたんだよ」
「結構可愛い子多かったよな」
「新婦、津田塾卒だからなー」
二人は昨夜の話で盛り上がっている。
松井は入省早々大学時代の彼女とゴールインしたし、笹川は外に付き合ってる彼女がいるくせに。
「日向も来れば良かったのに。フリーの子も結構いたぞ」
「うっせ。今は仕事一筋なんだよ、俺は」
26にもなって情け無い話だが、正直、好きとかよく分からない。
女の子を見れば可愛いなーヤってみたいなーとは思うけど、そこに至るまでのアレコレを想像すると、面倒くさくなってしまう。
風俗に行く金があるなら、美味いものでも食っていた方がストレス解消になる。
結局、溜まった時だけ動画と妄想でひとり悲しく抜く日々だ。
爽やか系眼鏡男子の笹川はともかく、チャラくて軽くてメタボな松井が結婚できているのに、どうして自分は童貞なのだ。世の中不公平だ。
「仕事もいいけど、息抜きもしないと潰れんぞ」
笹川は秘書課で人事を担当しているので、この手の話題には切実だ。笹川が続ける。
「日向、今、経済連携協定(EPA)担当だろ。きついんじゃねえの?」
「きついけど、やりがいあるからいいんだよ。仕事、好きだし」
「うわー、昭和のリーマンかよ」
松井がむっちりした上腕を掴んで鳥肌のジェスチャーをすると、笹川は肩をすくめた。
「ま、日向が彼女といるところも想像できんけどな」
「日向、寝てるとことかガキみたいだもんな」
「確かに。昨日、めっちゃよく寝てたよな」
「うるさい。イビキうるさいおまえらに言われたくねーよ」
ぎゃあぎゃあ騒ぎながら朝食を終えて、今日はどこに行こうかなどと相談しながらコーヒーを飲んでいると、ホールスタッフの女性が近づいてきた。
女性は「お連れ様です」と言い、ひとつ空いている椅子を引いた。
「この席よね、どうぞ」
「ありがとう、ナタリー」
「どういたしまして。今日は仕事で来たの?」
「いや、プライベートだよ」
「じゃあゆっくりできるのね。コーヒーくらいならサービスするわよ」
「ありがとう、カプチーノを貰えるかな」
スタッフと和やかに会話をしながら、薦められた椅子に座ったのはジーンだ。
夏野はびっくりして腰を浮かした。
「ジーン!?」
「やあ夏野。おはよう、美しい朝だね」
歯磨き粉のコマーシャルに出てきそうな爽やかな笑顔。
美しい朝だね、じゃない。
「日向、おまえの知り合い?」
笹川が夏野とジーンを見比べる。
「夏野のお友達かい? 僕はジーン、夏野の友達だよ」
友達に、なったのか? いや、突っ込むのはそこじゃない。
同期二人は突然現れたジーンにも驚くことなく、自己紹介などしている。
「日向の同期の笹川です。よろしく」
「松井です。いやー、男前っすね。夏野とはどういう友達なんすか?」
ジーンは勿体ぶって首を傾げた。いちいち仕草が芝居がかっている。
「うーん、どういうというか、運命的な関係かな」
「ぶは、運命だって。夏野、おまえマカオにダチいるんならさっさと言えよ」
なにナチュラルに仲良くなってるんだ。
夏野は椅子に座り直し、ジーンに向き直った。
「ジーン、なんでここにいるんだよ」
「なんでって、昨日、また明日って言ったよね、僕」
言ってたか? 言ってた気もするが、あのときはそれどころじゃなかった。
ジーンはサービスされたカプチーノを優雅に飲んでいる。
今日のジーンは、Tシャツにテーパードパンツのカジュアルな服装に、モスグリーンのカーディガンを羽織っている。着こなしが難しいサマーカーディガンが、嫌味なく似合っているのが嫌味だ。
固めていない髪は綺麗なウェーブを描いて柔らかそうだ。
夏野の髪はスパイラルパーマ並にくるくるなので、こういう自然なウェーブは羨ましい。
こんな男だったら、ナタリーでなくてもカプチーノの1杯や10杯や100杯サービスしたくもなるだろう。
「せっかくだし観光案内を買って出ようと思ってね。フロントから部屋に電話をしたら繋がらなかったから、朝食中だろうとこちらに来たんだよ」
ジーンはゆったりと話すが、結構な行動力だ。
友達になりたいと思っていたから。
また会えて嬉しいのは嬉しいけど。
対人関係でこんなにぐいぐい来られたことがないので、対応に戸惑う。
「良かったら、君たちも一緒にどう?」
ジーンは笹川と松井にも微笑を向けるが、目が微妙に笑っていない。
優秀な官僚は社交辞令を見極め、建前と本音を使い分け、忖度をする。
誘った張本人からの暗黙の付いてくるな光線を受け、二人は反射的に首を横に振った。
「あー、いや、俺らはこのままカジノぶらぶらするんで」
「遠慮しときます」
「そう? じゃあ行こうか、夏野」
ジーンは満足したように頷くと、夏野の手を握って立ち上がった。
0
お気に入りに追加
62
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
年上の恋人は優しい上司
木野葉ゆる
BL
小さな賃貸専門の不動産屋さんに勤める俺の恋人は、年上で優しい上司。
仕事のこととか、日常のこととか、デートのこととか、日記代わりに綴るSS連作。
基本は受け視点(一人称)です。
一日一花BL企画 参加作品も含まれています。
表紙は松下リサ様(@risa_m1012)に描いて頂きました!!ありがとうございます!!!!
完結済みにいたしました。
6月13日、同人誌を発売しました。
フローライト
藤谷 郁
恋愛
彩子(さいこ)は恋愛経験のない24歳。
ある日、友人の婚約話をきっかけに自分の未来を考えるようになる。
結婚するのか、それとも独身で過ごすのか?
「……そもそも私に、恋愛なんてできるのかな」
そんな時、伯母が見合い話を持ってきた。
写真を見れば、スーツを着た青年が、穏やかに微笑んでいる。
「趣味はこうぶつ?」
釣書を見ながら迷う彩子だが、不思議と、その青年には会いたいと思うのだった…
※他サイトにも掲載
宮廷の九訳士と後宮の生華
狭間夕
キャラ文芸
宮廷の通訳士である英明(インミン)は、文字を扱う仕事をしていることから「暗号の解読」を頼まれることもある。ある日、後宮入りした若い妃に充てられてた手紙が謎の文字で書かれていたことから、これは恋文ではないかと噂になった。真相は単純で、兄が妹に充てただけの悪意のない内容だったが、これをきっかけに静月(ジンユェ)という若い妃のことを知る。通訳士と、後宮の妃。立場は違えど、後宮に生きる華として、二人は陰謀の渦に巻き込まれることになって――
恋愛騎士物語1~孤独な騎士の婚活日誌~
凪瀬夜霧
BL
「綺麗な息子が欲しい」という実母の無茶な要求で、ランバートは女人禁制、男性結婚可の騎士団に入団する。
そこで出会った騎兵府団長ファウストと、部下より少し深く、けれども恋人ではない微妙な距離感での心地よい関係を築いていく。
友人とも違う、部下としては近い、けれど恋人ほど踏み込めない。そんなもどかしい二人が、沢山の事件を通してゆっくりと信頼と気持ちを育て、やがて恋人になるまでの物語。
メインCP以外にも、個性的で楽しい仲間や上司達の複数CPの物語もあります。活き活きと生きるキャラ達も一緒に楽しんで頂けると嬉しいです。
ー!注意!ー
*複数のCPがおります。メインCPだけを追いたい方には不向きな作品かと思います。
早く惚れてよ、怖がりナツ
ぱんなこった。
BL
幼少期のトラウマのせいで男性が怖くて苦手な男子高校生1年の那月(なつ)16歳。女友達はいるものの、男子と上手く話す事すらできず、ずっと周りに煙たがられていた。
このままではダメだと、高校でこそ克服しようと思いつつも何度も玉砕してしまう。
そしてある日、そんな那月をからかってきた同級生達に襲われそうになった時、偶然3年生の彩世(いろせ)がやってくる。
一見、真面目で大人しそうな彩世は、那月を助けてくれて…
那月は初めて、男子…それも先輩とまともに言葉を交わす。
ツンデレ溺愛先輩×男が怖い年下後輩
《表紙はフリーイラスト@oekakimikasuke様のものをお借りしました》
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる