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第六章 いつもお先に、失礼します
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「実は、かくかくしかじかでエリヤの耳には入れたくないこともございますの。二人だけでみっちりがっつり三十分くらいかけて念入りにお話させていただいても?」
「それは、もちろん! エリヤさんのお気持ちが第一でありますので! では、どうぞこちらへ――ささ、エリヤさんも!」交通整備のように大きな身振りで誘導しようとする駒田を、自称叔母が指輪をゴロゴロはめた手で制す。
「ああ、大丈夫です。エリヤは新しい場所に来ると固まってしまう体質ですので、しばらく放っておいてあげてくださいな。ここに慣れれば、そのうち勝手についてきます」
「なんと! 猫のようで非常に愛らしいでありますな! では、エリヤさん! 叔母上殿を先行してお連れいたしますので、エリヤさんはどうぞ存分におくつろぎつつ、ごゆるりといらっしゃってください!」
ぺこぺこと芝生のような頭をエリヤに向けて何度も下げてから、駒田は自称叔母を先導して軍隊レベルの行進を開始する。その後に続いた自称叔母が、後ろ手にちょいちょいと太い指を動かした。「ちゃんと時間は稼いでおくんで、さっさと行って帰ってきてくだせぇ」という催促であり、静かな抗議でもあるのだろう。奇妙な二人組の背中が見えなくなるまで待ってから、エリヤはフードを被り直してその場を立ち去った。
わざわざ住み込みの家政夫を引っ張り出し、妙な仮装をさせてまでコスモスプロダクションに乗り込んだ目的はひとつ。エリヤはそれを探して素早く移動する。規模も小さく、人も少ない事務所だ。誰とも鉢合わせることなく、下の階とつながっている吹き抜けのフロアに出たエリヤは、そこでようやく目標を発見する。
角度の緩いエスカレーターに乗って、こちらへ上がってくるひとりの人物。
スターレットの白宮カナエ。
マコト曰く――六人目の仲間。
「それは、もちろん! エリヤさんのお気持ちが第一でありますので! では、どうぞこちらへ――ささ、エリヤさんも!」交通整備のように大きな身振りで誘導しようとする駒田を、自称叔母が指輪をゴロゴロはめた手で制す。
「ああ、大丈夫です。エリヤは新しい場所に来ると固まってしまう体質ですので、しばらく放っておいてあげてくださいな。ここに慣れれば、そのうち勝手についてきます」
「なんと! 猫のようで非常に愛らしいでありますな! では、エリヤさん! 叔母上殿を先行してお連れいたしますので、エリヤさんはどうぞ存分におくつろぎつつ、ごゆるりといらっしゃってください!」
ぺこぺこと芝生のような頭をエリヤに向けて何度も下げてから、駒田は自称叔母を先導して軍隊レベルの行進を開始する。その後に続いた自称叔母が、後ろ手にちょいちょいと太い指を動かした。「ちゃんと時間は稼いでおくんで、さっさと行って帰ってきてくだせぇ」という催促であり、静かな抗議でもあるのだろう。奇妙な二人組の背中が見えなくなるまで待ってから、エリヤはフードを被り直してその場を立ち去った。
わざわざ住み込みの家政夫を引っ張り出し、妙な仮装をさせてまでコスモスプロダクションに乗り込んだ目的はひとつ。エリヤはそれを探して素早く移動する。規模も小さく、人も少ない事務所だ。誰とも鉢合わせることなく、下の階とつながっている吹き抜けのフロアに出たエリヤは、そこでようやく目標を発見する。
角度の緩いエスカレーターに乗って、こちらへ上がってくるひとりの人物。
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マコト曰く――六人目の仲間。
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