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第2章 水の都アクアエデンと氷の城
緊急イベント 2
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「………………」
「どうした?」
空を飛び交う巨大な蜂達を見上げながら飛ぶスイの隣にはグレンがいた。
ちらりとスイを見て聞くと、スイもグレンを見る。
「……いえ、なんで蜂さん達街に襲撃しに来てるのかなって」
「それを聞くんだろ?」
「………そう、なんですが」
「なにか、気になるの?」
後ろを走っていたナズナが隣に来て聞いてくる。
軽く頷いて蜂を見上げた。
「…………戦う感じ無かったのになぁ」
「え?どういう事ですか?」
「…………はちみつのクエストで蜂さんに会ったのと、十字架のアイコンの場所に行く時に私蜂さんに会ったんですけど、戦う感じなかったんですよね。……………特攻はあったけど。」
カガリが立ち止まりスイを見る。
それに合わせて全員の足が止まった。
「知らない情報が多いな。ちょっと詳しく教えてくれ」
「……はい。」
「あ、じゃあこれ使ってみましょうよ!買ったけど使う機会なくって」
セラニーチェが手の平サイズの箱を出す。
ニコッと笑ってからそれを地面に軽く投げつけると、地面に当たった瞬間にテントがたった。
「フィールド用テントでーす」
「わぁ!これ高いじゃない!」
イズナがテントの中を覗き込んで見ると、セラニーチェはピースサインをしていた。
ドヤ顔である。
「さ、中に入りましょ」
ぞろぞろと中に入るが、皆さんちゃんと覚えているだろうか。
蜂が街まで到達に1時間切っていることを。
「で?なんだって?」
「テント使ってるから勿体ないけど、話は短めにしないとよね」
テントは使い切りである。
大きめのテントを購入したが、使用時間は短そうだ。
ちなみに、簡易キッチンにテーブル椅子が完備されていて十分に休憩が出来るようになっていた。
宿泊テントにはシャワールームやベッドルームもあるらしいがこのテントにはそこまでの設備はなかった。
「順を追ってお願い」
カチャリとコーヒーカップが置かれてそれを両手に持つ。
珍しくクリスティーナが入れてくれたのはコーヒーだったみたいだ。
むしろ、コーヒーあったんだ。
砂糖とミルクを入れて1口、口にした。
「はちみつクエストを受けました……………」
あの女王蜂との出会い。
娘と呼ぶ蜂たちの存在や寿命。
そしてはちみつとローヤルゼリー。
一応、クラメンには大丈夫だろうと、マップに示された他の女王の存在も知らせた。
「……………その話、掲示板で見たけどこんな詳しくはなかったよね。」
「誰かが聞いてて書き込んだんだろう」
「うーん、それでなんで蜂が襲ってくる事になったのか。蜂の間でなんかあったとか?」
「よく、わかりません。ただ特攻してくる蜂ははちみつを作る蜂さんではありませんでした。」
スイの言葉に全員が視線を向けた。
スイは戸惑って隣にいたグレンを見上げる。
「……………今現在で見つかっている蜂は、はちみつを作るミツバチだけだ。」
「じゃあ、あの蜂さんなんなんでしょ…………………愛し子って言ってたからてっきり…」
「愛し子?」
「女王蜂の愛し子って称号を貰いました。」
「……………お前すげぇな」
「さすがスイちゃんだぁぁ!」
「あぁん!タクさん私にも流石っていってぇ!」
「タク…ギルティ」
「なんでぇ!?」
立ち上がりかけたナズナをリィンは慌てて抑えて、アレイスターがナズナの鼻をちょんとつついた。
「今から戦闘だから、使い物にならなくなっちゃうわよ」
「…………わかった。」
アレイスターの言葉にナズナは頷いたが、次の言葉にタクはカタカタと震えがる。
「おわったら、タクにはナズナスペシャル」
「……………暴走天使はどうにかならんのか」
「無理そうですねー」
「むしろ、パワーアップしてるのですよー」
「どうした?」
空を飛び交う巨大な蜂達を見上げながら飛ぶスイの隣にはグレンがいた。
ちらりとスイを見て聞くと、スイもグレンを見る。
「……いえ、なんで蜂さん達街に襲撃しに来てるのかなって」
「それを聞くんだろ?」
「………そう、なんですが」
「なにか、気になるの?」
後ろを走っていたナズナが隣に来て聞いてくる。
軽く頷いて蜂を見上げた。
「…………戦う感じ無かったのになぁ」
「え?どういう事ですか?」
「…………はちみつのクエストで蜂さんに会ったのと、十字架のアイコンの場所に行く時に私蜂さんに会ったんですけど、戦う感じなかったんですよね。……………特攻はあったけど。」
カガリが立ち止まりスイを見る。
それに合わせて全員の足が止まった。
「知らない情報が多いな。ちょっと詳しく教えてくれ」
「……はい。」
「あ、じゃあこれ使ってみましょうよ!買ったけど使う機会なくって」
セラニーチェが手の平サイズの箱を出す。
ニコッと笑ってからそれを地面に軽く投げつけると、地面に当たった瞬間にテントがたった。
「フィールド用テントでーす」
「わぁ!これ高いじゃない!」
イズナがテントの中を覗き込んで見ると、セラニーチェはピースサインをしていた。
ドヤ顔である。
「さ、中に入りましょ」
ぞろぞろと中に入るが、皆さんちゃんと覚えているだろうか。
蜂が街まで到達に1時間切っていることを。
「で?なんだって?」
「テント使ってるから勿体ないけど、話は短めにしないとよね」
テントは使い切りである。
大きめのテントを購入したが、使用時間は短そうだ。
ちなみに、簡易キッチンにテーブル椅子が完備されていて十分に休憩が出来るようになっていた。
宿泊テントにはシャワールームやベッドルームもあるらしいがこのテントにはそこまでの設備はなかった。
「順を追ってお願い」
カチャリとコーヒーカップが置かれてそれを両手に持つ。
珍しくクリスティーナが入れてくれたのはコーヒーだったみたいだ。
むしろ、コーヒーあったんだ。
砂糖とミルクを入れて1口、口にした。
「はちみつクエストを受けました……………」
あの女王蜂との出会い。
娘と呼ぶ蜂たちの存在や寿命。
そしてはちみつとローヤルゼリー。
一応、クラメンには大丈夫だろうと、マップに示された他の女王の存在も知らせた。
「……………その話、掲示板で見たけどこんな詳しくはなかったよね。」
「誰かが聞いてて書き込んだんだろう」
「うーん、それでなんで蜂が襲ってくる事になったのか。蜂の間でなんかあったとか?」
「よく、わかりません。ただ特攻してくる蜂ははちみつを作る蜂さんではありませんでした。」
スイの言葉に全員が視線を向けた。
スイは戸惑って隣にいたグレンを見上げる。
「……………今現在で見つかっている蜂は、はちみつを作るミツバチだけだ。」
「じゃあ、あの蜂さんなんなんでしょ…………………愛し子って言ってたからてっきり…」
「愛し子?」
「女王蜂の愛し子って称号を貰いました。」
「……………お前すげぇな」
「さすがスイちゃんだぁぁ!」
「あぁん!タクさん私にも流石っていってぇ!」
「タク…ギルティ」
「なんでぇ!?」
立ち上がりかけたナズナをリィンは慌てて抑えて、アレイスターがナズナの鼻をちょんとつついた。
「今から戦闘だから、使い物にならなくなっちゃうわよ」
「…………わかった。」
アレイスターの言葉にナズナは頷いたが、次の言葉にタクはカタカタと震えがる。
「おわったら、タクにはナズナスペシャル」
「……………暴走天使はどうにかならんのか」
「無理そうですねー」
「むしろ、パワーアップしてるのですよー」
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