75 / 214
第2章 水の都アクアエデンと氷の城
公式イベント4
しおりを挟む
スイよりも後ろにいたファーレンは突進を使って前に出て盾を構える。
グレンがスイを抱え雪玉から守り、盾を使って放たれた複数の雪玉をファーレン1人で抑えた。
カガリ曰く、盾職は後に攻撃を通すようなそんな恥ずかしい事は出来ねぇ!らしい。
必死に覚えた突進をここに来て発揮したファーレンはチラッとグレンに守られているスイをみた。
よし、ダメージなし!
ビュンビュン際限なく飛ぶ雪玉にスタミナが減るファーレンを、リィンとセラニーチェが一気に回復させる。
そしてバリアを張ったことによりスタミナ減少が緩やかになった。
ゲーム仕様で完全にバリア性能は使えないが、減少はするらしい。
「バリアか!こっちにも!!」
敵チームも一気にバリアを張るが、その次の瞬間、アレイスターの銃を使った雪玉が飛び交ってきた。
「アタシを忘れちゃやーよ!」
「ぐぁ!当てられた!!」
「フェアリーロードつよすぎだろ!」
崩れ始めた隊列をさらに切り崩すようにイズナとデオドールが前に出て、ナズナが楽しそうに素振りという名の蹴りを出す練習をしていた。
今はそれいらないよ、ナズナ!!
防御をする前衛を飛び越えてアーサーがスイへと切りかかってきた。
一気に総大将を刈り取る気満々のようだ。
「悪いけど!取らせてもらうよ!」
雪玉を持って飛び込んできたアーサーは、ファーレンを掠りながらスイの前に出てきた。
既にグレンはスイから離れていたため、手を伸ばしたがアーサーの方が早かった。
「っしまった」
「っ!負けられ……ない!」
雪玉はスイに1つ当たり、体を捻って2個目を避けた。
そのままスイの上に倒れ込み2人で雪に埋まる。
ゴロゴロと雪に跡をつけて体も雪に塗れるが、スイの体はまだかろうじてホカホカしていた。
アーサーは寒さに手がかじかみ唇が紫になっているが構わず雪玉へと手を伸ばす。
「きゃあ!」
「これで、俺の勝ちだ!」
倒れたまま雪玉を新たに掴み当てようとするアーサーに、スイは避けきれない!
ぽふん、と肩に雪玉が当たり2乙。
そこでスイが足を蹴り上げアーサーを吹き飛ばした。
腹部にクリーンヒット!!!
ナズナじゃなくて良かったね!!
「負けないん、だから!!」
グッと踏み込み楽器を振り抜くスイをアーサーは目を見開いて見た。
まるでスローモーションのように近づく楽器、そしてスイをアーサーは誰かと重なって見えていた。
「おい!アーサー!!」
呼ばれた声にハッとして急いで離れたアーサーのいた所には楽器で出来たクレーターがある。
一撃当たってたらバリアをしてようとスタミナは全損するだろう。
「…………………みどり?」
「え?」
アーサーは楽器を掴み地面にクレーターを作ったスイを真剣に見つめていた。
「………みどりだろ?なぁ?」
「…………だれ?」
急に呼ばれたリアルの名前に思わず答えたスイに、アーサーは一気に嬉しそうに笑った。
「やっぱり!やっぱりだ!!俺さ!!…………」
スイに夢中で話すアーサーの背中に連続で衝撃が起きた。
ぽふん、ぽふん、と数回。
びっくりして振り向いたアーサーの前には怒っているリィンがいて、両腕に持つ雪玉を一気にアーサーに向かって投げつけた。
「………あ!」
ハッとした時には遅く、アーサーはスイへと視線を向け手を伸ばしながら消えていった。
「リィン…さん?」
「こんな人が沢山いる所でリアルの話をするなんて許せません!」
プンプンと怒るリィンは頷いて他へと走っていった。
「……………ありがとう、リィンさん。…なんだかあの人……」
うーん、と考え込んだスイを狙う雪玉に気付き慌てて楽器で防いでから、恐怖のスキル、破壊のロンドを弾いた。無意識だった。
阿鼻叫喚である。
「………………あ。」
すいません……と呟くスイは泣きながら装備を出したり、もう無いー!と叫ぶプレイヤーをみていた。
せっかく復活した雪山やかまくらもすぐに消滅、残念である。
そんなプレイヤー達をスイは慈悲の心一遍も見せること無く雪玉を当てた。
あの、鋭く痛い雪玉である。
素肌に射抜く雪玉は、それはそれは痛かっただろう………
「うらぁぁぁぁ!!」
「っ!くっ!!」
「よし、キイロチーム討ち取ったァァ!」
遠くでアカチームがキイロチームを撃ち破った声が聞こえた。
一撃雪玉を当ててたのが響いたのか、スタミナが減り、雪玉残り4回。
アカチームが一気に押し寄せキイロチームを負かしたのだ。
キイロチームのリボンが外れ全員がフィールドから消えていった。
残り、3チーム。
勢いに乗ったアカチームはアオチームを見る。
ミドリチームは危険と判断しているのだ。
全体的に見通しの良くなったフィールドの中で、スイはおにぎりを取り出しあむあむしだした。
おにぎりがシャケと昆布、シーチキンが入った爆弾おにぎり。
大きめおにぎりあむあむあむあむ
『あむあむしてるー!?!?』
『なぜ今ー!?』
頬に米粒を付けたスイは大きなおにぎりをペロリとたべきり、武器を持ち直してアカチームとアオチームを見る。
「みんな、頑張って!スキル!『鼓舞』」
一気にやる気が上がり、グレンとクラーティアが魔法を撃つ。
負けじとアオチームも全体魔法をしてミドリチームの数十人を戦闘不能にした。
アオチームのランカーがアカチームのランカーを数人倒し、アカチームの総大将へと走りよるが………
「っ、アオチーム、とうばーつ!!!」
「えぇ!?なんでぇ!?」
「クリスティーナちゃんに不可能なんてなくてよー!!!」
1番後ろにいたクリスティーナが前線へ出て敵が入り乱れる中まさかの討伐をしてみせた。
両腕には雪玉がこんもりと乗っている。
アカチームはただ1人ミドリチームが交じるクリスティーナを狙うが
「あぁん!モテモテェ!!」
くねくねするクリスティーナは銃火器を取り出し一気に放火!!
火炎放射ーーー!!!
「……………………勝てる気がしない」
スイはクリスティーナを見て言ったが、周りは全員お前にな!!!とツッコミをしていた。
これで残り2チーム、アカチームとミドリチームだ。
「……………なんだよ、奏者は足を引っ張るもんだろぉ!!!」
響いたのはアカチームの男性の声。
いや、アキラだ。
あの時、ファーレンといた。
あのクリスティーナに通報された、彼だ。
スイは奏者の言葉に顔を向け、目を見開く。
睨み付けるその人をスイは見つめた。
グレンがスイを抱え雪玉から守り、盾を使って放たれた複数の雪玉をファーレン1人で抑えた。
カガリ曰く、盾職は後に攻撃を通すようなそんな恥ずかしい事は出来ねぇ!らしい。
必死に覚えた突進をここに来て発揮したファーレンはチラッとグレンに守られているスイをみた。
よし、ダメージなし!
ビュンビュン際限なく飛ぶ雪玉にスタミナが減るファーレンを、リィンとセラニーチェが一気に回復させる。
そしてバリアを張ったことによりスタミナ減少が緩やかになった。
ゲーム仕様で完全にバリア性能は使えないが、減少はするらしい。
「バリアか!こっちにも!!」
敵チームも一気にバリアを張るが、その次の瞬間、アレイスターの銃を使った雪玉が飛び交ってきた。
「アタシを忘れちゃやーよ!」
「ぐぁ!当てられた!!」
「フェアリーロードつよすぎだろ!」
崩れ始めた隊列をさらに切り崩すようにイズナとデオドールが前に出て、ナズナが楽しそうに素振りという名の蹴りを出す練習をしていた。
今はそれいらないよ、ナズナ!!
防御をする前衛を飛び越えてアーサーがスイへと切りかかってきた。
一気に総大将を刈り取る気満々のようだ。
「悪いけど!取らせてもらうよ!」
雪玉を持って飛び込んできたアーサーは、ファーレンを掠りながらスイの前に出てきた。
既にグレンはスイから離れていたため、手を伸ばしたがアーサーの方が早かった。
「っしまった」
「っ!負けられ……ない!」
雪玉はスイに1つ当たり、体を捻って2個目を避けた。
そのままスイの上に倒れ込み2人で雪に埋まる。
ゴロゴロと雪に跡をつけて体も雪に塗れるが、スイの体はまだかろうじてホカホカしていた。
アーサーは寒さに手がかじかみ唇が紫になっているが構わず雪玉へと手を伸ばす。
「きゃあ!」
「これで、俺の勝ちだ!」
倒れたまま雪玉を新たに掴み当てようとするアーサーに、スイは避けきれない!
ぽふん、と肩に雪玉が当たり2乙。
そこでスイが足を蹴り上げアーサーを吹き飛ばした。
腹部にクリーンヒット!!!
ナズナじゃなくて良かったね!!
「負けないん、だから!!」
グッと踏み込み楽器を振り抜くスイをアーサーは目を見開いて見た。
まるでスローモーションのように近づく楽器、そしてスイをアーサーは誰かと重なって見えていた。
「おい!アーサー!!」
呼ばれた声にハッとして急いで離れたアーサーのいた所には楽器で出来たクレーターがある。
一撃当たってたらバリアをしてようとスタミナは全損するだろう。
「…………………みどり?」
「え?」
アーサーは楽器を掴み地面にクレーターを作ったスイを真剣に見つめていた。
「………みどりだろ?なぁ?」
「…………だれ?」
急に呼ばれたリアルの名前に思わず答えたスイに、アーサーは一気に嬉しそうに笑った。
「やっぱり!やっぱりだ!!俺さ!!…………」
スイに夢中で話すアーサーの背中に連続で衝撃が起きた。
ぽふん、ぽふん、と数回。
びっくりして振り向いたアーサーの前には怒っているリィンがいて、両腕に持つ雪玉を一気にアーサーに向かって投げつけた。
「………あ!」
ハッとした時には遅く、アーサーはスイへと視線を向け手を伸ばしながら消えていった。
「リィン…さん?」
「こんな人が沢山いる所でリアルの話をするなんて許せません!」
プンプンと怒るリィンは頷いて他へと走っていった。
「……………ありがとう、リィンさん。…なんだかあの人……」
うーん、と考え込んだスイを狙う雪玉に気付き慌てて楽器で防いでから、恐怖のスキル、破壊のロンドを弾いた。無意識だった。
阿鼻叫喚である。
「………………あ。」
すいません……と呟くスイは泣きながら装備を出したり、もう無いー!と叫ぶプレイヤーをみていた。
せっかく復活した雪山やかまくらもすぐに消滅、残念である。
そんなプレイヤー達をスイは慈悲の心一遍も見せること無く雪玉を当てた。
あの、鋭く痛い雪玉である。
素肌に射抜く雪玉は、それはそれは痛かっただろう………
「うらぁぁぁぁ!!」
「っ!くっ!!」
「よし、キイロチーム討ち取ったァァ!」
遠くでアカチームがキイロチームを撃ち破った声が聞こえた。
一撃雪玉を当ててたのが響いたのか、スタミナが減り、雪玉残り4回。
アカチームが一気に押し寄せキイロチームを負かしたのだ。
キイロチームのリボンが外れ全員がフィールドから消えていった。
残り、3チーム。
勢いに乗ったアカチームはアオチームを見る。
ミドリチームは危険と判断しているのだ。
全体的に見通しの良くなったフィールドの中で、スイはおにぎりを取り出しあむあむしだした。
おにぎりがシャケと昆布、シーチキンが入った爆弾おにぎり。
大きめおにぎりあむあむあむあむ
『あむあむしてるー!?!?』
『なぜ今ー!?』
頬に米粒を付けたスイは大きなおにぎりをペロリとたべきり、武器を持ち直してアカチームとアオチームを見る。
「みんな、頑張って!スキル!『鼓舞』」
一気にやる気が上がり、グレンとクラーティアが魔法を撃つ。
負けじとアオチームも全体魔法をしてミドリチームの数十人を戦闘不能にした。
アオチームのランカーがアカチームのランカーを数人倒し、アカチームの総大将へと走りよるが………
「っ、アオチーム、とうばーつ!!!」
「えぇ!?なんでぇ!?」
「クリスティーナちゃんに不可能なんてなくてよー!!!」
1番後ろにいたクリスティーナが前線へ出て敵が入り乱れる中まさかの討伐をしてみせた。
両腕には雪玉がこんもりと乗っている。
アカチームはただ1人ミドリチームが交じるクリスティーナを狙うが
「あぁん!モテモテェ!!」
くねくねするクリスティーナは銃火器を取り出し一気に放火!!
火炎放射ーーー!!!
「……………………勝てる気がしない」
スイはクリスティーナを見て言ったが、周りは全員お前にな!!!とツッコミをしていた。
これで残り2チーム、アカチームとミドリチームだ。
「……………なんだよ、奏者は足を引っ張るもんだろぉ!!!」
響いたのはアカチームの男性の声。
いや、アキラだ。
あの時、ファーレンといた。
あのクリスティーナに通報された、彼だ。
スイは奏者の言葉に顔を向け、目を見開く。
睨み付けるその人をスイは見つめた。
34
お気に入りに追加
126
あなたにおすすめの小説

あまたある産声の中で‼~『氏名・使命』を奪われた最凶の男は、過去を追い求めない~
最十 レイ
ファンタジー
「お前の『氏名・使命』を貰う」
力を得た代償に己の名前とすべき事を奪われ、転生を果たした名も無き男。
自分は誰なのか? 自分のすべき事は何だったのか? 苦悩する……なんて事はなく、忘れているのをいいことに持前のポジティブさと破天荒さと卑怯さで、時に楽しく、時に女の子にちょっかいをだしながら、思いのまま生きようとする。
そんな性格だから、ちょっと女の子に騙されたり、ちょっと監獄に送られたり、脱獄しようとしてまた捕まったり、挙句の果てに死刑にされそうになったり⁈
身体は変形と再生を繰り返し、死さえも失った男は、生まれ持った拳でシリアスをぶっ飛ばし、己が信念のもとにキメるところはきっちりキメて突き進む。
そんな『自由』でなければ勝ち取れない、名も無き男の生き様が今始まる!
※この作品はカクヨムでも投稿中です。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

私は聖女(ヒロイン)のおまけ
音無砂月
ファンタジー
ある日突然、異世界に召喚された二人の少女
100年前、異世界に召喚された聖女の手によって魔王を封印し、アルガシュカル国の危機は救われたが100年経った今、再び魔王の封印が解かれかけている。その為に呼ばれた二人の少女
しかし、聖女は一人。聖女と同じ色彩を持つヒナコ・ハヤカワを聖女候補として考えるアルガシュカルだが念のため、ミズキ・カナエも聖女として扱う。内気で何も自分で決められないヒナコを支えながらミズキは何とか元の世界に帰れないか方法を探す。

隠密スキルでコレクター道まっしぐら
たまき 藍
ファンタジー
没落寸前の貴族に生まれた少女は、世にも珍しい”見抜く眼”を持っていた。
その希少性から隠し、閉じ込められて5つまで育つが、いよいよ家計が苦しくなり、人買いに売られてしまう。
しかし道中、隊商は強力な魔物に襲われ壊滅。少女だけが生き残った。
奇しくも自由を手にした少女は、姿を隠すため、魔物はびこる森へと駆け出した。
これはそんな彼女が森に入って10年後、サバイバル生活の中で隠密スキルを極め、立派な素材コレクターに成長してからのお話。
八十神天従は魔法学園の異端児~神社の息子は異世界に行ったら特待生で特異だった
根上真気
ファンタジー
高校生活初日。神社の息子の八十神は異世界に転移してしまい危機的状況に陥るが、神使の白兎と凄腕美人魔術師に救われ、あれよあれよという間にリュケイオン魔法学園へ入学することに。期待に胸を膨らますも、彼を待ち受ける「特異クラス」は厄介な問題児だらけだった...!?日本の神様の力を魔法として行使する主人公、八十神。彼はその異質な能力で様々な苦難を乗り越えながら、新たに出会う仲間とともに成長していく。学園×魔法の青春バトルファンタジーここに開幕!
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる