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第1章 はじめまして幻想郷
変則クエスト4
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指示された通り、5人は階段を降って下へと降りる。
先頭はこのメンバーのリーダーなのだろうか、リンドーだった。
その隣を話しながら歩くグレン59。
5人は戦闘もないお使いクエストのため穏やかな雰囲気で先に進む。
「ペットを飼っている割には随分薄暗いなぁ」
「さっきの場所とも雰囲気が違うな」
さっきまではシャンデリアが室内を照らし豪華な家具などが飾ってあったが、階段を下る事に照明は廊下に転々とある丸い照明に変わり、動きやすくする為か装飾品は一切無かった。
「遊べるようにしてるのかな?」
キョロキョロと周りを見ながら言うティアラはそれでも作り自体はお金かけてるよねー、とクラーティアを見ながら言った。
「…なんだか、ちょっと普通のお使いクエと違う気がしますねー」
少し周りを警戒しながら見るクラーティアに、カラカラと笑いながら返ってくる声に顔を向けた。
「大丈夫、内容はただの犬探しなんだから」
ね?と笑って言うファーチルはティアラの逆隣にいてまるでクラーティアを安心させるように笑った。
クラーティアはそれに微笑んでから鋭い目で周囲を見渡す。
何も無い廊下、しかしその先には今までよりも明るい場所があり、そこには扉がある。
それは1箇所ではなく、数カ所場所を開けて存在していた。
「お、部屋があるな」
「あ、ほんとだー」
グレン59の言葉にティアラが反応して走り出した。
扉に向かって一直線のティアラをリンドーが、1人で行くなって!と言うが焦る様子はなくただ声を掛けるだけだった。
大丈夫よ!そう言って開けた扉。
ティアラは捜索中の犬がいるかと笑顔で開けるがその表情は一瞬で凍りついた。
予想にもしてなかったその室内に、ティアラの顔色はだんだん悪くなりカタカタと震え出す。
口元を手で抑えるティアラの異常な様子にクラーティアは走りより扉の中を見ると、クラーティアもピタリと動きを止めて顔を顰めた。
「……これは」
ぐるりと室内を見ていると、すぐ後ろにリンドー、グレン59にチャーチルが来て覗き込んできた。
ファーチルはティアラの肩を掴んで支えている。
「…ただのお使いクエストじゃないみたいですねー」
鋭い視線で室内を見たクラーティアは、すぐに他の部屋の扉もあける。
2箇所開けたクラーティアは、そこで動きを止めた。
「そっちもか?」
「そうですねー、こっちもです。」
グレン59も近づき隣に立つ。
中を見てため息を吐き出したグレン59はリンドーに視線を向けて問いかけた。
「どうするリンドー、続けるか?」
「…………うん」
迷いティアラをチラッと見てからそれでも続行を選んだリンドーに、クラーティアは室内をもう一度見ながら心の中では辞めた方がいい気がすると考えていた。
室内、それは大きなポットの様な機械が部屋の真ん中にあり沢山のコードが繋がっている。
何かの薬液だろうか、中は液体が充満しておりコポコポと空気が気泡になって上にあがっていく。
何かを作っているのかギョロギョロした目と骨と皮しかない顔。体はまだ無いのだろうかちぎれている様に見えるがよく見ると少しずつ体の組織が作り上げられ体の面積が増えていた。
その出来の状態はそれぞれ違うが、開けた部屋全てにありギョロギョロと瞼のない目を向けてくる。
そしてクラーティアが気になっているのはソレの頭についている耳の様なもの。
犬や、猫などのペラペラの耳がついているのだ。
「…いったいなんのペットを飼ってるのかなー」
クラーティアの言葉は話をする4人にかき消されて消えていった。
先頭はこのメンバーのリーダーなのだろうか、リンドーだった。
その隣を話しながら歩くグレン59。
5人は戦闘もないお使いクエストのため穏やかな雰囲気で先に進む。
「ペットを飼っている割には随分薄暗いなぁ」
「さっきの場所とも雰囲気が違うな」
さっきまではシャンデリアが室内を照らし豪華な家具などが飾ってあったが、階段を下る事に照明は廊下に転々とある丸い照明に変わり、動きやすくする為か装飾品は一切無かった。
「遊べるようにしてるのかな?」
キョロキョロと周りを見ながら言うティアラはそれでも作り自体はお金かけてるよねー、とクラーティアを見ながら言った。
「…なんだか、ちょっと普通のお使いクエと違う気がしますねー」
少し周りを警戒しながら見るクラーティアに、カラカラと笑いながら返ってくる声に顔を向けた。
「大丈夫、内容はただの犬探しなんだから」
ね?と笑って言うファーチルはティアラの逆隣にいてまるでクラーティアを安心させるように笑った。
クラーティアはそれに微笑んでから鋭い目で周囲を見渡す。
何も無い廊下、しかしその先には今までよりも明るい場所があり、そこには扉がある。
それは1箇所ではなく、数カ所場所を開けて存在していた。
「お、部屋があるな」
「あ、ほんとだー」
グレン59の言葉にティアラが反応して走り出した。
扉に向かって一直線のティアラをリンドーが、1人で行くなって!と言うが焦る様子はなくただ声を掛けるだけだった。
大丈夫よ!そう言って開けた扉。
ティアラは捜索中の犬がいるかと笑顔で開けるがその表情は一瞬で凍りついた。
予想にもしてなかったその室内に、ティアラの顔色はだんだん悪くなりカタカタと震え出す。
口元を手で抑えるティアラの異常な様子にクラーティアは走りより扉の中を見ると、クラーティアもピタリと動きを止めて顔を顰めた。
「……これは」
ぐるりと室内を見ていると、すぐ後ろにリンドー、グレン59にチャーチルが来て覗き込んできた。
ファーチルはティアラの肩を掴んで支えている。
「…ただのお使いクエストじゃないみたいですねー」
鋭い視線で室内を見たクラーティアは、すぐに他の部屋の扉もあける。
2箇所開けたクラーティアは、そこで動きを止めた。
「そっちもか?」
「そうですねー、こっちもです。」
グレン59も近づき隣に立つ。
中を見てため息を吐き出したグレン59はリンドーに視線を向けて問いかけた。
「どうするリンドー、続けるか?」
「…………うん」
迷いティアラをチラッと見てからそれでも続行を選んだリンドーに、クラーティアは室内をもう一度見ながら心の中では辞めた方がいい気がすると考えていた。
室内、それは大きなポットの様な機械が部屋の真ん中にあり沢山のコードが繋がっている。
何かの薬液だろうか、中は液体が充満しておりコポコポと空気が気泡になって上にあがっていく。
何かを作っているのかギョロギョロした目と骨と皮しかない顔。体はまだ無いのだろうかちぎれている様に見えるがよく見ると少しずつ体の組織が作り上げられ体の面積が増えていた。
その出来の状態はそれぞれ違うが、開けた部屋全てにありギョロギョロと瞼のない目を向けてくる。
そしてクラーティアが気になっているのはソレの頭についている耳の様なもの。
犬や、猫などのペラペラの耳がついているのだ。
「…いったいなんのペットを飼ってるのかなー」
クラーティアの言葉は話をする4人にかき消されて消えていった。
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