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第1章 はじめまして幻想郷

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攻撃だって立派に自分の身を守れる。
そう言うサーヴァの言葉に合わせてハープを見た。
ずっしりとしたそれで殴ればそれだけで大ダメージを与えそうだ。

「次に」

指を2にしてサーヴァは奏者としての立ち回りについて話していく。

「自分のステータス、 武器、 スキルを知れ。」

これはどの職業にも適してるんだがな。
そう言ったサーヴァは1口紅茶を口にする。

「お前は自分のステータスちゃんと見たか?」

「見てない…」

「だと思った。」

最初に見たステータスと、 所持スキルを参考に今後の方針を決めるのがベスト。
そう言うサーヴァに、 スキルは2つしかない事を伝える。

魅了と耐久値回復、 向上だ。

サーヴァは、 頷き魅了を褒める

「魅了はいいな、 奏者向けだ。魅了で注目を集めれる、 その分敵のヘイトも稼ぎやすいがな」

聴かせるためにはなかなかいいスキルらしい。
あとは、 ステータス今後の方針に合わせて新しくスキルを取ればいいと言われた。
自身のレベルアップに合わせてスキルポイント、 そしてステータスポイントが貰える。
そのポイントを使ってステータス向上とスキル獲得をするのだ。

「楽器の特性もちゃーんと知るように。それぞれに性格があって追加効果があるやつもある。」

それ、 ちゃんと見ろよ
ハープを指していう。

「その3、 奏者にとって何をしないといけないのかがわかり、 ステータスを理解したらあとは場数を踏むだけだ。座学でいくら話したってその場になったら動けねぇもんだ。体が思うように動けるまでひたすらフィールドに立て」

そうすりゃ勝手にどう動いてどのタイミングで音楽を奏でスキルを使うかわかってくる

「あとは周りを見ろ。ソロで動く時もパーティの時もだ。自分の立ち位置を理解して的確に動け」

「立ち位置を理解する」

「あぁ、回復が最前線に居ても邪魔なだけだろうが」

たしかに。


こうしてざっくりとした奏者の心得を会得したスイは、 フィールドに向かった。

サーヴァは言った。
沢山の経験値を詰め。
不遇と言われてる奏者は、 決して使えない職業じゃねぇ。
うまく立ち回りさえすれば欠かせない職業になる。
誰もが欲しがる奏者になれ。
その為に今する事は自分を知り立ち回れ、 どのタイミングでどうしたら良いか見極めろ。

がんばれ

そう声援を送られスイは店を出た。
そしてそのままフィールドに向かう。
狙うは森の中腹にあるセーフティエリア、 敵が出てこない為休憩やテントを張り一夜を過ごすのに選ばれやすい場所だ。
どのセーフティエリアにも巨大な木があり、 それが敵を寄せ付けないのかと言われている。
森の中腹、 もちろん森の入口よりも敵は強い。
だが、 サーヴァが言うには今現在レベル9のスイが行けない場所では無かった。
効率よく経験値を稼ぎレベルアップするには今は中腹が良いと言われた。
スイはそこを目指して黙々と歩くのだった。
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