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番外編、大雅の物語
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竜介の口の中で自身のそれが跳ね、熱い体液が迸るのを感じた。全身から力が抜けていく感覚。……なのに、体は疼いたままだ。
「仕事だったんじゃないのか? 随分量が多いな」
「……竜介。飲んだの」
口を開けて見せる竜介に、大雅は「馬鹿」と呟いた。
「飲んだら駄目だって、山野さんが言ってた……」
「撮影では、な。今は違う」
「………」
それなら。
ベッドに手を付いて身を起こし、目を見て竜介に訴える。
「……それなら、ゴム無しで挿れて」
「大雅……」
アヌスを使うセックスでは男女のそれより、受ける側以上に挿入する側のリスクが大きいということは大雅も分かっている。だからスキンは必須なのだ。
断られたら大人しく従うつもりだった。怒られたら反省するフリくらいはしようと思った。
だけど竜介は、……
「特別。……今日だけだぞ」
大雅の頭を撫で、困ったように笑うだけだった。
「………」
「上、乗るか」
竜介の上に向かい合う形で座る。──それは大雅にとって初めての体位だったが、不思議とどうすれば良いか身体は分かっているようだ。ゆっくりと下から貫かれる感覚に涙が零れたが、竜介はそんな大雅を見て静かに笑っていた。
「……っ、……」
「平気か」
「……ん、……うん」
「狭いな。めいっぱい締め付けてくる」
低い声で囁かれ、堪らず大雅は竜介にしがみついた。
「は、ぁ……。いま、奥のとこ、……」
「何か良いのあったか?」
「……好き、かも……」
探るように腰をくねらせてみるが、なかなか思う快楽が得られない。自分からこんなことをするのは初めてで少し恥ずかしいが、それ以上に竜介のそれを深いところで感じたくて、我慢できなかった。
「ん、……う……。良いとこ、分かんない」
「……大雅」
しがみついていた腕を解かれ、至近距離で見つめ合う。月光に照らされた竜介の瞳が綺麗で思わず息を呑んだ、その瞬間。
「ああぁ……!」
「大雅っ、……」
浮かせていた大雅のそこを、竜介が下から思い切り突き上げてきた。網膜に閃光が走り、大雅の腰から背中を鋭い稲妻が走って行く。
「ん、あぁ……!」
それも一度だけじゃない。二度、三度、……繰り返し激しく大雅の中を突き上げながら、竜介が自重で大雅の体を倒してきた。
「や、やだ……竜介、なんで……」
「悪い、大雅。……止められねえ」
「あ──」
強引な力で倒された大雅のそこへ、竜介が腰を打ち付ける。大きく開いた両脚は成すすべなく宙を蹴り、内股はこれ以上ないほど痙攣していた。
何も考えられない。竜介のこと以外はもう、何も──
「りゅう、すけっ……」
「大雅……」
上から落ちてくる汗すら愛おしくて、大雅は伸ばした両手で竜介の体を抱きしめた。
「俺達……直接、繋がってる」
「……ああ、そうだな」
例え嘘であっても、明日になればお互い違う男と抱き合うことになっても、……
「好き、かも……」
大雅は幸せだった。
「仕事だったんじゃないのか? 随分量が多いな」
「……竜介。飲んだの」
口を開けて見せる竜介に、大雅は「馬鹿」と呟いた。
「飲んだら駄目だって、山野さんが言ってた……」
「撮影では、な。今は違う」
「………」
それなら。
ベッドに手を付いて身を起こし、目を見て竜介に訴える。
「……それなら、ゴム無しで挿れて」
「大雅……」
アヌスを使うセックスでは男女のそれより、受ける側以上に挿入する側のリスクが大きいということは大雅も分かっている。だからスキンは必須なのだ。
断られたら大人しく従うつもりだった。怒られたら反省するフリくらいはしようと思った。
だけど竜介は、……
「特別。……今日だけだぞ」
大雅の頭を撫で、困ったように笑うだけだった。
「………」
「上、乗るか」
竜介の上に向かい合う形で座る。──それは大雅にとって初めての体位だったが、不思議とどうすれば良いか身体は分かっているようだ。ゆっくりと下から貫かれる感覚に涙が零れたが、竜介はそんな大雅を見て静かに笑っていた。
「……っ、……」
「平気か」
「……ん、……うん」
「狭いな。めいっぱい締め付けてくる」
低い声で囁かれ、堪らず大雅は竜介にしがみついた。
「は、ぁ……。いま、奥のとこ、……」
「何か良いのあったか?」
「……好き、かも……」
探るように腰をくねらせてみるが、なかなか思う快楽が得られない。自分からこんなことをするのは初めてで少し恥ずかしいが、それ以上に竜介のそれを深いところで感じたくて、我慢できなかった。
「ん、……う……。良いとこ、分かんない」
「……大雅」
しがみついていた腕を解かれ、至近距離で見つめ合う。月光に照らされた竜介の瞳が綺麗で思わず息を呑んだ、その瞬間。
「ああぁ……!」
「大雅っ、……」
浮かせていた大雅のそこを、竜介が下から思い切り突き上げてきた。網膜に閃光が走り、大雅の腰から背中を鋭い稲妻が走って行く。
「ん、あぁ……!」
それも一度だけじゃない。二度、三度、……繰り返し激しく大雅の中を突き上げながら、竜介が自重で大雅の体を倒してきた。
「や、やだ……竜介、なんで……」
「悪い、大雅。……止められねえ」
「あ──」
強引な力で倒された大雅のそこへ、竜介が腰を打ち付ける。大きく開いた両脚は成すすべなく宙を蹴り、内股はこれ以上ないほど痙攣していた。
何も考えられない。竜介のこと以外はもう、何も──
「りゅう、すけっ……」
「大雅……」
上から落ちてくる汗すら愛おしくて、大雅は伸ばした両手で竜介の体を抱きしめた。
「俺達……直接、繋がってる」
「……ああ、そうだな」
例え嘘であっても、明日になればお互い違う男と抱き合うことになっても、……
「好き、かも……」
大雅は幸せだった。
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