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竜介、大忙し
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竜介の両手がカズトのシャツの真ん中を掴み、一気に左右へ引き裂いた。ボタンは普通より軽く縫われているものの、一度でこれを成功させるにはそれなりの力と勢いが必要だ。
「くっ、ぅ……ううっ……」
露出した肌を荒っぽく撫でながら、竜介がカズトの乳首に歯を立てる。軽く噛んでいるんだろうけどカズトの演技がリアルだから凄く痛そうに見えて、俺は思わず自分の胸に手をあてた。
それから、竜介がカズトの下着に手を突っ込んで言った。
「噛まれて反応してるじゃねえかよ。お前、マゾか」
「ち、がう……!」
「違わねえよ」
握ったそれを下着から引っ張り出し、竜介が指先で先端を焦らすようにくすぐる。そこにカメラが寄って、モニターにカズトのそれがアップで映し出された。透明な体液をこぼしている先端を、竜介の指が執拗に弄っている。見ているだけで股間がむずむずして、堪らなかった。
その状態で竜介がカズトのそれを咥えて一度射精させ、少し休憩を挟んだ後で今度はベッドでの本番撮影だ。カメラが無い場所ではカズトも竜介も朗らかに笑っている。
軽くシャワーを浴びてきたパンツ一丁のカズトが「お願いします」と裸になった竜介に向かって手を伸ばした。その体を竜介が軽々と抱き上げ、スタンバイする。次のシーンはベッドに倒されるカットから始まるため、竜介が画面外からベッドの上にカズトを放り投げるのだ。
「どりゃあ!」
「びよーん!」
竜介に投げられたカズトが「ぼふっ」とベッドに背中から倒れ、そのまま横に転がって画面の外へ消えた。スタッフの間に笑いが起こる。わざとNGを出すなんて、……さすがベテラン勢。
「悪い悪い、次は真面目に」
再び竜介がカズトを抱き上げる。そして──
「っ……、てぇ……!」
ベッドに倒れたカズトがすぐに体勢を整え、竜介を睨んだ。何も言わずその上に竜介が圧し掛かり、掴んだカズトの両手首をベッドの上に固定し押し付ける。
「ガキが調子に乗りやがって……」
「……クソッ!」
演技ってこういうものを言うんだろうな、と思った。つい数秒前まで楽しく話していても、スタートがかかれば瞬時にして目付きも声も変わる──まるで二重人格のように、竜介もカズトも、数秒前とは全く違う人間になっていた。
頭の上の方で束ねられたカズトの手首がネクタイで拘束され、竜介の前戯が始まった。獣のように荒々しくて豪快なそれは、見ているだけでもドキドキして、止めようにも股間が熱くなってしまう。実際こんなことをされたら絶対怖いけど、撮影でならやってみたい……と、ちょっとだけ思った。
気付けば何人かのアシスタントさん達も興奮している様子で、息使いが邪魔にならないようにと撮影側フロアの奥へ引っ込んで行く人もいた。俺もそうした方がいいのだろうけど、股間の事情で椅子から立ち上がることができない。
「は、あぁ……あ、ぁ……」
カズトが甘い声を出し、竜介が屹立したそれを頬張る。大雅にしていたのとは違う激しい舌使いだ。唾液と体液でとろとろになったカズトのそれを、いやらしく嬲るように舐め回す竜介。舐め方一つでこんなにも変わるものなんだと、俺はある種の衝撃を受けた。
「や、め……ろっ……クソ、やめろっ……!」
カズトもカズトで、本気で嫌がっているように見える。俺だったら「ふわあぁん」みたいな声しか出ないであろう竜介の愛撫に必死で堪え、悔しそうな目をしながら脚をばたつかせている。至近距離でカメラが回っているのにも関わらず、二人は全くそれを意識していない。実際のそれがどういうものか分からないけど、まるで本物の凌辱現場を見ている気分だった。
「はい、オッケーです!」
続いて挿入シーンになり、そこでも二人は一貫して自分のキャラを演じきっていた。苦痛に顔を歪めるカズトと、その顔を見ながら心底楽しそうに腰を振る竜介。カズトが射精した後で竜介が中からそれを抜き、縛られたまま朦朧としているカズトに顔射を決めた。
「オッケーです! お疲れ様でした!」
「くっ、ぅ……ううっ……」
露出した肌を荒っぽく撫でながら、竜介がカズトの乳首に歯を立てる。軽く噛んでいるんだろうけどカズトの演技がリアルだから凄く痛そうに見えて、俺は思わず自分の胸に手をあてた。
それから、竜介がカズトの下着に手を突っ込んで言った。
「噛まれて反応してるじゃねえかよ。お前、マゾか」
「ち、がう……!」
「違わねえよ」
握ったそれを下着から引っ張り出し、竜介が指先で先端を焦らすようにくすぐる。そこにカメラが寄って、モニターにカズトのそれがアップで映し出された。透明な体液をこぼしている先端を、竜介の指が執拗に弄っている。見ているだけで股間がむずむずして、堪らなかった。
その状態で竜介がカズトのそれを咥えて一度射精させ、少し休憩を挟んだ後で今度はベッドでの本番撮影だ。カメラが無い場所ではカズトも竜介も朗らかに笑っている。
軽くシャワーを浴びてきたパンツ一丁のカズトが「お願いします」と裸になった竜介に向かって手を伸ばした。その体を竜介が軽々と抱き上げ、スタンバイする。次のシーンはベッドに倒されるカットから始まるため、竜介が画面外からベッドの上にカズトを放り投げるのだ。
「どりゃあ!」
「びよーん!」
竜介に投げられたカズトが「ぼふっ」とベッドに背中から倒れ、そのまま横に転がって画面の外へ消えた。スタッフの間に笑いが起こる。わざとNGを出すなんて、……さすがベテラン勢。
「悪い悪い、次は真面目に」
再び竜介がカズトを抱き上げる。そして──
「っ……、てぇ……!」
ベッドに倒れたカズトがすぐに体勢を整え、竜介を睨んだ。何も言わずその上に竜介が圧し掛かり、掴んだカズトの両手首をベッドの上に固定し押し付ける。
「ガキが調子に乗りやがって……」
「……クソッ!」
演技ってこういうものを言うんだろうな、と思った。つい数秒前まで楽しく話していても、スタートがかかれば瞬時にして目付きも声も変わる──まるで二重人格のように、竜介もカズトも、数秒前とは全く違う人間になっていた。
頭の上の方で束ねられたカズトの手首がネクタイで拘束され、竜介の前戯が始まった。獣のように荒々しくて豪快なそれは、見ているだけでもドキドキして、止めようにも股間が熱くなってしまう。実際こんなことをされたら絶対怖いけど、撮影でならやってみたい……と、ちょっとだけ思った。
気付けば何人かのアシスタントさん達も興奮している様子で、息使いが邪魔にならないようにと撮影側フロアの奥へ引っ込んで行く人もいた。俺もそうした方がいいのだろうけど、股間の事情で椅子から立ち上がることができない。
「は、あぁ……あ、ぁ……」
カズトが甘い声を出し、竜介が屹立したそれを頬張る。大雅にしていたのとは違う激しい舌使いだ。唾液と体液でとろとろになったカズトのそれを、いやらしく嬲るように舐め回す竜介。舐め方一つでこんなにも変わるものなんだと、俺はある種の衝撃を受けた。
「や、め……ろっ……クソ、やめろっ……!」
カズトもカズトで、本気で嫌がっているように見える。俺だったら「ふわあぁん」みたいな声しか出ないであろう竜介の愛撫に必死で堪え、悔しそうな目をしながら脚をばたつかせている。至近距離でカメラが回っているのにも関わらず、二人は全くそれを意識していない。実際のそれがどういうものか分からないけど、まるで本物の凌辱現場を見ている気分だった。
「はい、オッケーです!」
続いて挿入シーンになり、そこでも二人は一貫して自分のキャラを演じきっていた。苦痛に顔を歪めるカズトと、その顔を見ながら心底楽しそうに腰を振る竜介。カズトが射精した後で竜介が中からそれを抜き、縛られたまま朦朧としているカズトに顔射を決めた。
「オッケーです! お疲れ様でした!」
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