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亜利馬、ようやく撮影終了
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瞬間、獅琉の先端が俺の中を押し広げた。
「っ──」
声も出せずに喉を反り返らせた俺の頬を、上から潤歩が優しく撫でる。
「力抜け。息吸って、吐け」
大きく深呼吸をすると、さっきよりも奥へ獅琉のそれが入ってくる感覚があった。撮影前に自分で慣らしたのとローションの力とで、それほど痛みは感じない。苦しいのは獅琉の一番太い部分が通過するまでのことで、そこを過ぎてしまえばもう、達成感しかなかった。
──男のモノって、挿入しやすい形になってるんだな。
馬鹿なことを考えていたら、潤歩が俺の頬を軽く叩いて合図してきた。
「あ、……」
あぐらをかいた潤歩の右脚に頭を乗せた状態で、露出した潤歩のそれを握り、頬張る。当然口の中に収まりきらないから、できるところまで、だ。
「ん──んんっ、ぅ……」
初めて奥まで貫かれ、初めて男のそれを咥えている。そんな俺の姿は余すところなく映像として収められ、編集され、ディスクに収録され、不特定多数の人達に見られることになるんだ。
「は、あ……」
苦しくなって潤歩のそれを一旦口から抜き、舌で何度も先端を舐める。決して上手くはないのに、潤歩は気持ち良さそうに息を漏らして俺の頬を撫でてくれた。
「あぁっ、……あ、あん……」
「亜利馬、馴染んできたね」
獅琉のそれがゆっくりと、何度も俺の中へ出し入れされる。奥に到達した時に、先端で中を「つん」と押される感覚が妙に気持ち良く、また引き抜かれる時の感覚もぞくぞくする。
ああ。不思議で仕方ない。──俺、セックスしてるのか。
「ちょっと速くするよ」
獅琉が俺の両脚を更に大きく開かせ、尻の穴が上を向くような体勢を取らせた。そして突き上げるのではなく、上から下へぶち抜くようにして──
「い、あっ……あぁっ! し、りゅ、……さんっ……激しっ、は、げし、すぎ……ますっ……!」
「気持ち良くない? 亜利馬の中、すっごい俺のこと気に入ったみたいだけど?」
上から獅琉の汗が降ってくる。潤歩のも咥えないといけないのに、こんな激しくされたらもう、他のことなんて手に付かなくなってしまう。
「んやっ、あぁ……! あっ、あ──獅琉、さんっ……しりゅ、さん……」
「おい、亜利馬。サボんなって」
「んっ……」
口に潤歩のそれを押し付けられ、半ば自棄になって頬張る。潤歩がしてくれたみたいに口の中で舌を動かし、何度もその表面をなぞり、くすぐり、唇を窄めて吸い上げる。やろうと思ってしたことじゃなかった。自然とそうなってしまったのだ。
「は、……なかなかだな。そっちはどうだよ、獅琉」
「ん。すごい可愛い。縋りつかれて、キスされてるみたい」
「健気なケツだな」
「俺の好み」
潤歩のそれを含んでいるせいでくぐもった声しか出ないけれど、その代わり、鼻血ではなく涙が出た。ぼろぼろと頬を伝って滑り落ちて行く涙で、枕代わりの潤歩の脚が濡れてしまう。
「愛してるぜ、亜利馬」
その涙に気付いたのか、潤歩が上から頬を拭ってくれた。
「俺も愛してるよ、亜利馬」
「んん……んっ、う……」
二人のその台詞が、「体位チェンジ」の合図だ。そこでまた撮影が止まり、獅琉が俺の中からそれを抜き、今度は潤歩がスキンを着けてベッドの後ろで膝立ちになり、俺も体を回転させて四つん這いの恰好になる。俗に言うバックってやつだ。
俺の正面ではスキンを外した獅琉が膝で立ち、今度は獅琉のそれを俺が咥えることとなる。
「潤歩、手加減してやってよ。亜利馬とのサイズ感考えてね」
「分かってるっつうの。誰に物言ってんだ」
さっきの正常位というやつよりは、後ろからされる方が体勢的にラクかもしれない。
「いつでもいいぞ」
「はい、カメラ回りましたっ!」
「スタート!」
「っ──」
声も出せずに喉を反り返らせた俺の頬を、上から潤歩が優しく撫でる。
「力抜け。息吸って、吐け」
大きく深呼吸をすると、さっきよりも奥へ獅琉のそれが入ってくる感覚があった。撮影前に自分で慣らしたのとローションの力とで、それほど痛みは感じない。苦しいのは獅琉の一番太い部分が通過するまでのことで、そこを過ぎてしまえばもう、達成感しかなかった。
──男のモノって、挿入しやすい形になってるんだな。
馬鹿なことを考えていたら、潤歩が俺の頬を軽く叩いて合図してきた。
「あ、……」
あぐらをかいた潤歩の右脚に頭を乗せた状態で、露出した潤歩のそれを握り、頬張る。当然口の中に収まりきらないから、できるところまで、だ。
「ん──んんっ、ぅ……」
初めて奥まで貫かれ、初めて男のそれを咥えている。そんな俺の姿は余すところなく映像として収められ、編集され、ディスクに収録され、不特定多数の人達に見られることになるんだ。
「は、あ……」
苦しくなって潤歩のそれを一旦口から抜き、舌で何度も先端を舐める。決して上手くはないのに、潤歩は気持ち良さそうに息を漏らして俺の頬を撫でてくれた。
「あぁっ、……あ、あん……」
「亜利馬、馴染んできたね」
獅琉のそれがゆっくりと、何度も俺の中へ出し入れされる。奥に到達した時に、先端で中を「つん」と押される感覚が妙に気持ち良く、また引き抜かれる時の感覚もぞくぞくする。
ああ。不思議で仕方ない。──俺、セックスしてるのか。
「ちょっと速くするよ」
獅琉が俺の両脚を更に大きく開かせ、尻の穴が上を向くような体勢を取らせた。そして突き上げるのではなく、上から下へぶち抜くようにして──
「い、あっ……あぁっ! し、りゅ、……さんっ……激しっ、は、げし、すぎ……ますっ……!」
「気持ち良くない? 亜利馬の中、すっごい俺のこと気に入ったみたいだけど?」
上から獅琉の汗が降ってくる。潤歩のも咥えないといけないのに、こんな激しくされたらもう、他のことなんて手に付かなくなってしまう。
「んやっ、あぁ……! あっ、あ──獅琉、さんっ……しりゅ、さん……」
「おい、亜利馬。サボんなって」
「んっ……」
口に潤歩のそれを押し付けられ、半ば自棄になって頬張る。潤歩がしてくれたみたいに口の中で舌を動かし、何度もその表面をなぞり、くすぐり、唇を窄めて吸い上げる。やろうと思ってしたことじゃなかった。自然とそうなってしまったのだ。
「は、……なかなかだな。そっちはどうだよ、獅琉」
「ん。すごい可愛い。縋りつかれて、キスされてるみたい」
「健気なケツだな」
「俺の好み」
潤歩のそれを含んでいるせいでくぐもった声しか出ないけれど、その代わり、鼻血ではなく涙が出た。ぼろぼろと頬を伝って滑り落ちて行く涙で、枕代わりの潤歩の脚が濡れてしまう。
「愛してるぜ、亜利馬」
その涙に気付いたのか、潤歩が上から頬を拭ってくれた。
「俺も愛してるよ、亜利馬」
「んん……んっ、う……」
二人のその台詞が、「体位チェンジ」の合図だ。そこでまた撮影が止まり、獅琉が俺の中からそれを抜き、今度は潤歩がスキンを着けてベッドの後ろで膝立ちになり、俺も体を回転させて四つん這いの恰好になる。俗に言うバックってやつだ。
俺の正面ではスキンを外した獅琉が膝で立ち、今度は獅琉のそれを俺が咥えることとなる。
「潤歩、手加減してやってよ。亜利馬とのサイズ感考えてね」
「分かってるっつうの。誰に物言ってんだ」
さっきの正常位というやつよりは、後ろからされる方が体勢的にラクかもしれない。
「いつでもいいぞ」
「はい、カメラ回りましたっ!」
「スタート!」
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