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第9話 ウサギとネコのお泊まり会
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「3Pだと那由太が大変そうだがな。アップされていた動画も見たが、咥える本数も挿れる本数も常に二本だろ」
幸嶋さんから冷静に言われて熱くなったのは俺の顔だけだ。華深は俺の膝から顔を上げ、目を輝かせている。
「それは俺達ペット側からしてみれば、贅沢なことだよ。俺だって栄治さんが二人いればいいなぁって思う時あるもん」
「何だそりゃ」
「へへへ」
華深が俺の隣から離れ、幸嶋さんが座っているソファに移動した。
「でも栄治さんだって俺が二人いたら良いなって思うでしょ? 二人の俺からダブルフェラされたくない?」
言いながら幸嶋さんの膝を跨ぎ、正面から抱きつくように腕を絡める華深。その顔には小悪魔のように妖艶な笑みが浮かんでいる。
幸嶋さんが苦笑してソファにもたれかかった。
「そりゃ魅力的だが、お前が二人いたら俺の体力と財布が持ちそうにねえな」
「やっぱ栄治さんが増えた方がいいじゃん。俺も3Pしたい……」
俺が見ている中、華深が幸嶋さんの唇を塞ぐ。ソファに寄りかかったままで幸嶋さんが華深の後頭部に手を添え、突然目の前で濃厚なキスシーンが始まった。
「わ、わっ……ちょっと、二人ともっ……」
「ん、……ん」
「……那由太が見てるぞ、華深」
「ん……那由太、見ててくれる……?」
み、見ててくれるかって。
「栄治さん、激しいの欲しい……」
「悪いウサギだな」
低い囁き声。蕩けた視線に、熱い吐息。
俺はソファに座ったままそわそわしつつ、まさかの展開に二人を止めるべきかどうか葛藤した。
「は、ぁっ……栄治さん、気持ち良い……」
自らシャツを捲って幸嶋さんに胸を押し付けている華深。その小さな乳首を口に含んで華深を喘がせている幸嶋さん。……何かを言おうと思っても言葉が出てこなくて、むしろ俺まで鼻息が荒くなってしまって……。
「……っと、華深ここまでにしとけ。俺達の家じゃないからな」
「うう……俺もうスイッチ入っちゃってるのに……」
「帰ったら三日分ちゃんと可愛がってやるさ。那由太が置いてけぼりになるだろ」
幸嶋さんが優しく華深の頭を撫でて、捲り上げられていたシャツを元に戻す。少しむくれた様子の華深は幸嶋さんに跨ったままぎゅっと彼に抱きついている。
「ごめんね那由太。俺、我慢する」
「あ、……う、うん。こちらこそ何かごめん……」
むしろちょっと見てみたかった気もするのだけれど、流石にそれは言えないか……。
先輩二人にあてられた俺は熱くなった頬を手のひらで拭い、「早く俺のご主人達も帰ってこないかな」なんて若干子供みたいなことを考えてしまったのだった。
幸嶋さんから冷静に言われて熱くなったのは俺の顔だけだ。華深は俺の膝から顔を上げ、目を輝かせている。
「それは俺達ペット側からしてみれば、贅沢なことだよ。俺だって栄治さんが二人いればいいなぁって思う時あるもん」
「何だそりゃ」
「へへへ」
華深が俺の隣から離れ、幸嶋さんが座っているソファに移動した。
「でも栄治さんだって俺が二人いたら良いなって思うでしょ? 二人の俺からダブルフェラされたくない?」
言いながら幸嶋さんの膝を跨ぎ、正面から抱きつくように腕を絡める華深。その顔には小悪魔のように妖艶な笑みが浮かんでいる。
幸嶋さんが苦笑してソファにもたれかかった。
「そりゃ魅力的だが、お前が二人いたら俺の体力と財布が持ちそうにねえな」
「やっぱ栄治さんが増えた方がいいじゃん。俺も3Pしたい……」
俺が見ている中、華深が幸嶋さんの唇を塞ぐ。ソファに寄りかかったままで幸嶋さんが華深の後頭部に手を添え、突然目の前で濃厚なキスシーンが始まった。
「わ、わっ……ちょっと、二人ともっ……」
「ん、……ん」
「……那由太が見てるぞ、華深」
「ん……那由太、見ててくれる……?」
み、見ててくれるかって。
「栄治さん、激しいの欲しい……」
「悪いウサギだな」
低い囁き声。蕩けた視線に、熱い吐息。
俺はソファに座ったままそわそわしつつ、まさかの展開に二人を止めるべきかどうか葛藤した。
「は、ぁっ……栄治さん、気持ち良い……」
自らシャツを捲って幸嶋さんに胸を押し付けている華深。その小さな乳首を口に含んで華深を喘がせている幸嶋さん。……何かを言おうと思っても言葉が出てこなくて、むしろ俺まで鼻息が荒くなってしまって……。
「……っと、華深ここまでにしとけ。俺達の家じゃないからな」
「うう……俺もうスイッチ入っちゃってるのに……」
「帰ったら三日分ちゃんと可愛がってやるさ。那由太が置いてけぼりになるだろ」
幸嶋さんが優しく華深の頭を撫でて、捲り上げられていたシャツを元に戻す。少しむくれた様子の華深は幸嶋さんに跨ったままぎゅっと彼に抱きついている。
「ごめんね那由太。俺、我慢する」
「あ、……う、うん。こちらこそ何かごめん……」
むしろちょっと見てみたかった気もするのだけれど、流石にそれは言えないか……。
先輩二人にあてられた俺は熱くなった頬を手のひらで拭い、「早く俺のご主人達も帰ってこないかな」なんて若干子供みたいなことを考えてしまったのだった。
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