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ぜんぶ初めての夜
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「そう、……そうた、気持ち、いっ……あぁっ」
乳首への愛撫はそのまま、蒼汰が俺の昂ぶった部分へとシャワーをあてがってくる。腰が痙攣し、膝が震えて、立っているのもやっとの状態だ。
「それ、やめっ……ろ、何かヤバいって、ぇ……!」
思わず蒼汰の肩を強く掴む。それでも微かに口元が笑っているから、蒼汰はきっと俺の反応を心底楽しんでいるのだろう。
水流の激しい振動に、意識しなくても涙が頬を伝ってゆく。
「や、ぁっ……! もう、どっちかにしろってば……!」
「どっちがいいんだか。言ってみろ、翼くん」
「そ、そんなの、言えないっ……」
俺は片手で目元を拭い、もう片方の腕で蒼汰に抱き付いた。今更ではあるけれど、羞恥に赤くなった顔を見られたくなかったからだ。
「仕方ねえな」
シャワーを止めた蒼汰が、俺の背中を優しく撫でる。
「無理にでも吐かせてやる」
全身濡れたまま浴室を出た俺達は、唇を重ね合い、もつれるようにしてベッドへと倒れ込んだ。
こんなの嘘みたいだ。経験なんて一つもないのに、まるでこうすることが一番良いんだと本能で分かっているような──そんな不思議な感情に、体だけでなく頭の中までもが熱くなってくる。
「っあ、あ……。蒼汰……」
声だって、表情だって。誰に習った訳でもないのに、自然とこの場に一番相応しいものが出てしまう。蒼汰が俺の肌に唇を押し付ける度に、舌を這わせ、歯を立てる度に、どうしようもなく扇情的な気分になってくる。
どうしようもない──本当に、それに尽きると思った。セックスに慣れていても初めてでも、こればかりはどうしようもない。好意を持つ相手との快楽の前で、自分を抑えるなんて到底無理なことなんだ。
「んっ、ぁ……。あぁっ、あ──」
「いい声出すようになったな」
俺の胸元から顔を上げ、蒼汰が薄く笑う。
「公園で会った時とは大違いだ」
「そ、れは……蒼汰だって」
妖艶に笑うその顔はあの時と同じなのに。していることも、あの時と同じようなことなのに。それでも今は蒼汰に対する恐怖や不安がないためか、俺はほんの少しだけ余裕を持って蒼汰に言うことができた。
「……公園の時と同じ男だって思えないくらい、いい奴だと思うよ」
乳首への愛撫はそのまま、蒼汰が俺の昂ぶった部分へとシャワーをあてがってくる。腰が痙攣し、膝が震えて、立っているのもやっとの状態だ。
「それ、やめっ……ろ、何かヤバいって、ぇ……!」
思わず蒼汰の肩を強く掴む。それでも微かに口元が笑っているから、蒼汰はきっと俺の反応を心底楽しんでいるのだろう。
水流の激しい振動に、意識しなくても涙が頬を伝ってゆく。
「や、ぁっ……! もう、どっちかにしろってば……!」
「どっちがいいんだか。言ってみろ、翼くん」
「そ、そんなの、言えないっ……」
俺は片手で目元を拭い、もう片方の腕で蒼汰に抱き付いた。今更ではあるけれど、羞恥に赤くなった顔を見られたくなかったからだ。
「仕方ねえな」
シャワーを止めた蒼汰が、俺の背中を優しく撫でる。
「無理にでも吐かせてやる」
全身濡れたまま浴室を出た俺達は、唇を重ね合い、もつれるようにしてベッドへと倒れ込んだ。
こんなの嘘みたいだ。経験なんて一つもないのに、まるでこうすることが一番良いんだと本能で分かっているような──そんな不思議な感情に、体だけでなく頭の中までもが熱くなってくる。
「っあ、あ……。蒼汰……」
声だって、表情だって。誰に習った訳でもないのに、自然とこの場に一番相応しいものが出てしまう。蒼汰が俺の肌に唇を押し付ける度に、舌を這わせ、歯を立てる度に、どうしようもなく扇情的な気分になってくる。
どうしようもない──本当に、それに尽きると思った。セックスに慣れていても初めてでも、こればかりはどうしようもない。好意を持つ相手との快楽の前で、自分を抑えるなんて到底無理なことなんだ。
「んっ、ぁ……。あぁっ、あ──」
「いい声出すようになったな」
俺の胸元から顔を上げ、蒼汰が薄く笑う。
「公園で会った時とは大違いだ」
「そ、れは……蒼汰だって」
妖艶に笑うその顔はあの時と同じなのに。していることも、あの時と同じようなことなのに。それでも今は蒼汰に対する恐怖や不安がないためか、俺はほんの少しだけ余裕を持って蒼汰に言うことができた。
「……公園の時と同じ男だって思えないくらい、いい奴だと思うよ」
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