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第1話 ミツバチと腹ペコの京助
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告白してはならない。
独り占めしてはならない。
ミツバチを傷付けてはならない。
ミツバチは皆のものである。
全寮制の男子校、花見が丘高校にはそんなルールがあった。
ハニーカフェオレ色のふわふわな髪。白くてつやつや、もちもちの肌。頬と唇は桜色。仔猫のような大きな瞳。見た目だけでも上等な人形のように美しく愛らしいが、蜂川蜜羽の最大の魅力はその「匂い」にあった。
昼休み――二年A組。
「蜜羽。飯食った?」
「た、食べたけど。……京助は?」
蜜羽の髪からはいつも良い匂いがする。甘くて爽やかで、何のシャンプーかは知らないが――とにかく男の本能を刺激する匂いだ。
この匂いを嗅ぐと衝動が抑えられなくなる。
今すぐここで彼を押し倒したくなる。
「今、空いてるか」
「今は、……空いてるけどさぁ」
「良かった。行こ」
これだけの会話で成立する、昼休みのヒミツの遊び。蜜羽と俺の、ではなく……蜜羽と「俺達」の合言葉だった。
肩を並べて廊下を歩き、何処でもいいから空いている教室を探す。旧校舎の理科室が狙い目だ。あそこなら静かだし広いし、誰にも邪魔されることなく時間まで楽しめる。
「今日は泣くまで攻めてやるからなぁ」
「いいけど、俺はちょっとやそっとじゃ泣かないよ」
そう言って挑戦的な笑顔を浮かべる蜜羽もまた愛らしかった。
薬品の匂いが鼻につく第二理科室だが、蜜羽がいればそんなものすぐに気にならなくなる。俺は抱きしめた蜜羽の髪に思い切り鼻先を埋め、その香りを胸いっぱい吸い込んだ。
「あー、落ち着く」
「京助って、髪の匂いフェチ?」
「いや、お前の匂いなら何でも好き」
背中に回していた手をゆっくりと、蜜羽の尻に向けて下ろして行く。柔らかい感触。制服のズボン越しに揉んでいても、興奮が手のひらに伝わって熱くなる。
「ん、……触るなって、スケベ」
「蜜羽の方がエロいだろ。男のくせに、もちもちのケツ」
背後の実験用テーブルに蜜羽の体を押し付け、尻を持ち上げそこに座るのを手伝ってやった。既に蜜羽の息も上がっている。この先に分かち合う快楽が約束されているからだ。
「エロい顔してる時の蜜羽、めちゃくちゃ美味そうな匂いする」
「そ、そうかな。変わんないと思うけど……」
「変わるって」
蜜羽の頬へ口付け、そのまま顎に唇を這わせる。脱がす手間が少なくて済むから夏服は好きだ。見ないでもシャツのボタンを外すことができる。
「ん、……」
頬を赤くさせて、実験用テーブルに仰向けになった蜜羽。
無理矢理にシャツを破いて顔を突っ込みたくなるが、蜜羽にはそんな手荒な真似は許されない。蜜羽のことは大事に大事に扱わなければならないのだ。
それが俺達のルールだった。
「蜜羽、自分でシャツ開けて見せて」
「……こう?」
惜しげもなく曝け出された白い肌、桜色の乳首。――まだ成熟し切っていない美味そうな肉体に、思わず生唾を飲み込んでしまう。
「すっげえ腹減ってきた」
「本気で食おうとしないでよ……味見だけ、だからな」
「蜜羽はどこを味見されたいんだ?」
俺の問いかけにくすくすと笑って、蜜羽が背中を少しだけ反らせた。
「……ここ」
愛らしく主張している桜色の小さな乳首。その味を想像すれば、口の中が涎でいっぱいになる。
「乳首。舐めてもらいてえの?」
「は、ずかしい……から、言うな……」
「悪いな。……お前のその顔見てるとさ、つい辱めたくなる」
「――あぁっ!」
尖った乳首にむしゃぶりつき、口の中で激しく舌を絡ませる。想像通りの味だ。
一週間前にもここでこうして蜜羽の乳首を吸っていたが、その時よりももっと甘く、いやらしく濃厚な味になっている気がする。――俺が腹ペコなのを我慢したからか?
「あっ、あ……京助、激しっ……そんな、あぁっ……」
「ん、……気持ちいいだろ?」
「いいっ、……気持ちいい……! 反対側も、もっと……!」
尖った先端を舌で激しく転がし、吸い付いて、口に含んだ唾液と一緒に絡ませる。甘くて頭の中が蕩けそうだ。ずっとこうしていたい。
「ふあぁ、……やっぱ、……京助の舌、ヤバい……あぁっ」
「お前の乳首がエロ過ぎんの」
弱点でもある乳首を攻めれば、蜜羽の顔はあっという間にトロトロになる。感じやすい体なのは出会った時から変わっていない。
「や、あっ……京助、バカ」
この極上の体を俺以外の男達も味わっていると思うと、だいぶ妬けるが――それがルールだから仕方ない。この「歩くセックスシンボル」である蜜羽を独り占めすることは許されないのだ。
誰に対しても優しく、決して見た目などで人を判断しない天使のような蜜羽。
俺を含め、クラス全員が蜜羽に本気で惚れている。蜜羽本人が誰かに恋をしたならそれは仕方ないが、それがないうちは蜜羽の独り占めはご法度なのだ。
――皆、この匂いにやられちまってんだよなぁ。
考えながらも左右の乳首を交互に舐め回していると、そのうちに別の空腹感が沸き上がってくる。腹に当たる蜜羽の股間が俺の腹ペコ衝動を更に煽ってきて、この一瞬、何もかもがどうでも良くなるほどの快感が体中から脳天を突き抜けて行った。
「京助、もっとして……もっと気持ちいいの欲しい、……」
「乳首よりイイとこがあるだろ」
「ん、……うん、お願い……」
その薄い胸にキスを繰り返しながら、俺は制服の上から蜜羽の股間を鷲掴みにした。小ぶりなそれが俺の手の中でビクビクと感じているのが分かる。彼もまた俺の衝動を待っているのだ。
「勃ってる」
「あ、う……待てない……。味見して、京助」
「待ってろ、たっぷり味わってやるからな」
逸る気持ちを抑えながら蜜羽のベルトを外し、中の下着と一緒にズボンを下ろす。解放された蜜羽の下半身から極上の匂いが広がって、俺は許可も得ずにその股間へ顔を突っ込んだ。
「んぁっ、あ、いきなり……!」
「あー、めちゃくちゃいい匂い。堪んねえ――」
大きく口を開け、蜜羽の屹立したペニスを思い切り頬張る。両方の太股を抱えるように押さえ込んで固定し、俺のために涎を垂らす先端からその根元までを欲望のままに味わった。
「あっ、あっ、……! あ、だめ、そんなに吸ったら、ぁ……」
蜜羽の手が俺の頭に触れ、指先が髪に絡みついてきた。頬はリンゴのように赤く、甘い声を漏らす唇からは唾液の筋が垂れている。
「京助っ、……気持ちいっ……! これ好き、……」
長い睫毛を伏せて俺を見つめる蜜羽。頬に力を入れて吸い上げると、蜜羽の腰がテーブルから浮いた。
「ふああぁっ……!」
そのまま腰が揺れる――それが蜜羽の絶頂の合図だ。俺の口の中にペニスを擦りつけるようにして腰と尻を前後にくねらせ、それと同時に、喘ぎ声も切羽詰まったものになる。
「んっ、ん、んぁっ、……だ、め、……イッちゃう、……!」
口の中で蜜羽のそれがビクビクと脈打った。――数舜の後、舌の上に熱い体液が放出される。
「――ぷはっ」
「はぁ、あ……ごめん京助……イッちゃ、った……」
「ん、……。構わねえよ、むしろ大歓迎」
「……京助にもお返ししないとだよな」
「い、いいっ、いいって。蜜羽はそんなことしなくていいんだっ……」
大きな目をきょとんと丸めて俺を見つめる蜜羽。その頬はまだ赤くて、思わずキスして舐め回したくなる。
「昼休みももうすぐ終わるし、俺は後で抜くからいいの。蜜羽、立てるか? 寮のシャワー浴びに行くか?」
「ううん、大丈夫。ごめんね京助、今度埋め合わせするよ」
「いいって」
欲望剥き出しで誘ったのは俺の方だし、射精という結果を抜けば蜜羽よりも俺の方が満足しているのに。こんな俺にも蜜羽は優しく、気を遣ってくれている。……ああもう、大好きだ。
「じゃあ、一緒に戻ろうか」
「お、おう。そうだな」
最高の昼休みでございました。ご馳走様です。
「京助、またフェラするの上手くなったよね。将来京助の彼氏になる奴はメロメロになると思うよ」
「っ……!」
「京助?」
「ちょ、先にトイレ……!」
「京助ーっ?」
背中に蜜羽の素っ頓狂な声を受けながら、俺はダッシュで理科室を飛び出した。
第一話・終
独り占めしてはならない。
ミツバチを傷付けてはならない。
ミツバチは皆のものである。
全寮制の男子校、花見が丘高校にはそんなルールがあった。
ハニーカフェオレ色のふわふわな髪。白くてつやつや、もちもちの肌。頬と唇は桜色。仔猫のような大きな瞳。見た目だけでも上等な人形のように美しく愛らしいが、蜂川蜜羽の最大の魅力はその「匂い」にあった。
昼休み――二年A組。
「蜜羽。飯食った?」
「た、食べたけど。……京助は?」
蜜羽の髪からはいつも良い匂いがする。甘くて爽やかで、何のシャンプーかは知らないが――とにかく男の本能を刺激する匂いだ。
この匂いを嗅ぐと衝動が抑えられなくなる。
今すぐここで彼を押し倒したくなる。
「今、空いてるか」
「今は、……空いてるけどさぁ」
「良かった。行こ」
これだけの会話で成立する、昼休みのヒミツの遊び。蜜羽と俺の、ではなく……蜜羽と「俺達」の合言葉だった。
肩を並べて廊下を歩き、何処でもいいから空いている教室を探す。旧校舎の理科室が狙い目だ。あそこなら静かだし広いし、誰にも邪魔されることなく時間まで楽しめる。
「今日は泣くまで攻めてやるからなぁ」
「いいけど、俺はちょっとやそっとじゃ泣かないよ」
そう言って挑戦的な笑顔を浮かべる蜜羽もまた愛らしかった。
薬品の匂いが鼻につく第二理科室だが、蜜羽がいればそんなものすぐに気にならなくなる。俺は抱きしめた蜜羽の髪に思い切り鼻先を埋め、その香りを胸いっぱい吸い込んだ。
「あー、落ち着く」
「京助って、髪の匂いフェチ?」
「いや、お前の匂いなら何でも好き」
背中に回していた手をゆっくりと、蜜羽の尻に向けて下ろして行く。柔らかい感触。制服のズボン越しに揉んでいても、興奮が手のひらに伝わって熱くなる。
「ん、……触るなって、スケベ」
「蜜羽の方がエロいだろ。男のくせに、もちもちのケツ」
背後の実験用テーブルに蜜羽の体を押し付け、尻を持ち上げそこに座るのを手伝ってやった。既に蜜羽の息も上がっている。この先に分かち合う快楽が約束されているからだ。
「エロい顔してる時の蜜羽、めちゃくちゃ美味そうな匂いする」
「そ、そうかな。変わんないと思うけど……」
「変わるって」
蜜羽の頬へ口付け、そのまま顎に唇を這わせる。脱がす手間が少なくて済むから夏服は好きだ。見ないでもシャツのボタンを外すことができる。
「ん、……」
頬を赤くさせて、実験用テーブルに仰向けになった蜜羽。
無理矢理にシャツを破いて顔を突っ込みたくなるが、蜜羽にはそんな手荒な真似は許されない。蜜羽のことは大事に大事に扱わなければならないのだ。
それが俺達のルールだった。
「蜜羽、自分でシャツ開けて見せて」
「……こう?」
惜しげもなく曝け出された白い肌、桜色の乳首。――まだ成熟し切っていない美味そうな肉体に、思わず生唾を飲み込んでしまう。
「すっげえ腹減ってきた」
「本気で食おうとしないでよ……味見だけ、だからな」
「蜜羽はどこを味見されたいんだ?」
俺の問いかけにくすくすと笑って、蜜羽が背中を少しだけ反らせた。
「……ここ」
愛らしく主張している桜色の小さな乳首。その味を想像すれば、口の中が涎でいっぱいになる。
「乳首。舐めてもらいてえの?」
「は、ずかしい……から、言うな……」
「悪いな。……お前のその顔見てるとさ、つい辱めたくなる」
「――あぁっ!」
尖った乳首にむしゃぶりつき、口の中で激しく舌を絡ませる。想像通りの味だ。
一週間前にもここでこうして蜜羽の乳首を吸っていたが、その時よりももっと甘く、いやらしく濃厚な味になっている気がする。――俺が腹ペコなのを我慢したからか?
「あっ、あ……京助、激しっ……そんな、あぁっ……」
「ん、……気持ちいいだろ?」
「いいっ、……気持ちいい……! 反対側も、もっと……!」
尖った先端を舌で激しく転がし、吸い付いて、口に含んだ唾液と一緒に絡ませる。甘くて頭の中が蕩けそうだ。ずっとこうしていたい。
「ふあぁ、……やっぱ、……京助の舌、ヤバい……あぁっ」
「お前の乳首がエロ過ぎんの」
弱点でもある乳首を攻めれば、蜜羽の顔はあっという間にトロトロになる。感じやすい体なのは出会った時から変わっていない。
「や、あっ……京助、バカ」
この極上の体を俺以外の男達も味わっていると思うと、だいぶ妬けるが――それがルールだから仕方ない。この「歩くセックスシンボル」である蜜羽を独り占めすることは許されないのだ。
誰に対しても優しく、決して見た目などで人を判断しない天使のような蜜羽。
俺を含め、クラス全員が蜜羽に本気で惚れている。蜜羽本人が誰かに恋をしたならそれは仕方ないが、それがないうちは蜜羽の独り占めはご法度なのだ。
――皆、この匂いにやられちまってんだよなぁ。
考えながらも左右の乳首を交互に舐め回していると、そのうちに別の空腹感が沸き上がってくる。腹に当たる蜜羽の股間が俺の腹ペコ衝動を更に煽ってきて、この一瞬、何もかもがどうでも良くなるほどの快感が体中から脳天を突き抜けて行った。
「京助、もっとして……もっと気持ちいいの欲しい、……」
「乳首よりイイとこがあるだろ」
「ん、……うん、お願い……」
その薄い胸にキスを繰り返しながら、俺は制服の上から蜜羽の股間を鷲掴みにした。小ぶりなそれが俺の手の中でビクビクと感じているのが分かる。彼もまた俺の衝動を待っているのだ。
「勃ってる」
「あ、う……待てない……。味見して、京助」
「待ってろ、たっぷり味わってやるからな」
逸る気持ちを抑えながら蜜羽のベルトを外し、中の下着と一緒にズボンを下ろす。解放された蜜羽の下半身から極上の匂いが広がって、俺は許可も得ずにその股間へ顔を突っ込んだ。
「んぁっ、あ、いきなり……!」
「あー、めちゃくちゃいい匂い。堪んねえ――」
大きく口を開け、蜜羽の屹立したペニスを思い切り頬張る。両方の太股を抱えるように押さえ込んで固定し、俺のために涎を垂らす先端からその根元までを欲望のままに味わった。
「あっ、あっ、……! あ、だめ、そんなに吸ったら、ぁ……」
蜜羽の手が俺の頭に触れ、指先が髪に絡みついてきた。頬はリンゴのように赤く、甘い声を漏らす唇からは唾液の筋が垂れている。
「京助っ、……気持ちいっ……! これ好き、……」
長い睫毛を伏せて俺を見つめる蜜羽。頬に力を入れて吸い上げると、蜜羽の腰がテーブルから浮いた。
「ふああぁっ……!」
そのまま腰が揺れる――それが蜜羽の絶頂の合図だ。俺の口の中にペニスを擦りつけるようにして腰と尻を前後にくねらせ、それと同時に、喘ぎ声も切羽詰まったものになる。
「んっ、ん、んぁっ、……だ、め、……イッちゃう、……!」
口の中で蜜羽のそれがビクビクと脈打った。――数舜の後、舌の上に熱い体液が放出される。
「――ぷはっ」
「はぁ、あ……ごめん京助……イッちゃ、った……」
「ん、……。構わねえよ、むしろ大歓迎」
「……京助にもお返ししないとだよな」
「い、いいっ、いいって。蜜羽はそんなことしなくていいんだっ……」
大きな目をきょとんと丸めて俺を見つめる蜜羽。その頬はまだ赤くて、思わずキスして舐め回したくなる。
「昼休みももうすぐ終わるし、俺は後で抜くからいいの。蜜羽、立てるか? 寮のシャワー浴びに行くか?」
「ううん、大丈夫。ごめんね京助、今度埋め合わせするよ」
「いいって」
欲望剥き出しで誘ったのは俺の方だし、射精という結果を抜けば蜜羽よりも俺の方が満足しているのに。こんな俺にも蜜羽は優しく、気を遣ってくれている。……ああもう、大好きだ。
「じゃあ、一緒に戻ろうか」
「お、おう。そうだな」
最高の昼休みでございました。ご馳走様です。
「京助、またフェラするの上手くなったよね。将来京助の彼氏になる奴はメロメロになると思うよ」
「っ……!」
「京助?」
「ちょ、先にトイレ……!」
「京助ーっ?」
背中に蜜羽の素っ頓狂な声を受けながら、俺はダッシュで理科室を飛び出した。
第一話・終
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