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第6話 静かな青の世界へと
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「可愛い。もっと舐めてえんだけど」
「や、やぁ……そんなのダメです、千代晴……」
ぐしゃぐしゃの泣き顔で俺の髪を掴むヘルムート。よほど余裕がないらしく、セックスしたいと言っていた割には今にも根を上げてしまいそうだ。
それもこれも仕方のないことだと分かっている。長年、セックス=子供を作る行為という認識しかなかったのだから。
「ヘルムート」
俺は更に彼の脚を持ち上げて開かせ、自分の屹立をその蕾のような入口にあてがった。
「本当に俺でいいんだな。今からすることで、本当に子供ができてもいいんだな」
「あ、……」
本能なのか、答えるより早くヘルムートの入口が俺の先端に吸い付いてきた。
「……ほ、欲しい。千代晴との赤ちゃん、欲しいです。おれ後悔しません。千代晴、おれにとって宇宙でイチバンの男の人です……」
仰向けのまま両手を伸ばしてくるヘルムート。泣き笑いの顔で俺を見つめ、その瞬間は抱きしめて欲しいとねだっている。
「……分かった」
俺はヘルムートのそこへ腰を入れたまま体を倒し、その華奢な体を力いっぱい抱きしめた。
そして──
「結婚しよう、ヘルムート」
耳元へ囁いた言葉に、涙混じりの声が返ってくる。
「……あったか、ぃ……です。千代晴、しあわせ……」
「好きだぞ、ちゃんと」
「ふあ……」
「愛してるからな」
「……ひっ……う」
もうすすり泣く声しか聞こえない。俺は力無く笑い、ヘルムートの頭を撫でてやった。
「痛てぇけど少しだけ我慢してくれよ。マジで無理だったら言ってくれ」
「大丈夫、です……。クーヘンの王子、赤ちゃん産むから、カラダがちゃんと、受け入れられるようになってます……」
ぬるついた先端を丹念に入口へ押し付け、ゆっくりと挿入して行く。一旦指で慣らすべきかと思ったが──ヘルムートの言う通り、蕾は少しずつ俺を受け入れるため自ら広がっているようだ。
「ん、ん……」
それでも十九年間男を知らなかった体だ。痛みには耐えられても、そう簡単にこの圧迫感や異物感には慣れることができないだろう。
「ヘル、分かるか。……少しずつ俺の、入ってるぞ」
「あ、う……入って、……」
「お前、生涯一人の男としかセックスできねえんだろ。これでもう俺しかお前を抱けねえ。お前は俺の物だ。生涯ずっと……俺も、お前の物だからな」
「千代晴……、千代晴……!」
涙の伝う頬に何度もキスを繰り返し、その間にもヘルムートの中を押し開いて行く。既に先端は彼の中だ。後はもう、このペースで奥まで……
「んあぁっ……!」
「っく、は……狭、……」
「千代晴の、おれの中すごい暴れてますっ……! んやっ、お腹のとこ、ツンって……!」
「煽り実況か、っての……」
「ま、また大きく……! 千代晴、どうなってるんですかぁっ……!」
元々体格差があるせいで、恐らく平均的なサイズだと思う俺のモノがヘルムートにはかなりデカく感じるらしい。男として嬉しくはあるが、ヘルムートはもはやパニック状態だ。
「お、落ち着けほら。クラゲちゃんを思い出せ。ゆったり~、ふわふわ~」
「ふ、ふわふわ~……」
「よし、そのままふわふわしとけよ、っ……」
ヘルムートを抱きしめたまま、俺は更に奥まで腰を入れた。
「ふわあぁ、……んっ!」
到達した奥の奥。どの辺で射精すれば良いのか分からないが、取り敢えず普通のセックスの要領で腰を振れば良いはずだ。なるべくヘルムートが驚かないように、ゆっくりと引き抜いて……再び奥へ挿入する。
「や、やぁ……そんなのダメです、千代晴……」
ぐしゃぐしゃの泣き顔で俺の髪を掴むヘルムート。よほど余裕がないらしく、セックスしたいと言っていた割には今にも根を上げてしまいそうだ。
それもこれも仕方のないことだと分かっている。長年、セックス=子供を作る行為という認識しかなかったのだから。
「ヘルムート」
俺は更に彼の脚を持ち上げて開かせ、自分の屹立をその蕾のような入口にあてがった。
「本当に俺でいいんだな。今からすることで、本当に子供ができてもいいんだな」
「あ、……」
本能なのか、答えるより早くヘルムートの入口が俺の先端に吸い付いてきた。
「……ほ、欲しい。千代晴との赤ちゃん、欲しいです。おれ後悔しません。千代晴、おれにとって宇宙でイチバンの男の人です……」
仰向けのまま両手を伸ばしてくるヘルムート。泣き笑いの顔で俺を見つめ、その瞬間は抱きしめて欲しいとねだっている。
「……分かった」
俺はヘルムートのそこへ腰を入れたまま体を倒し、その華奢な体を力いっぱい抱きしめた。
そして──
「結婚しよう、ヘルムート」
耳元へ囁いた言葉に、涙混じりの声が返ってくる。
「……あったか、ぃ……です。千代晴、しあわせ……」
「好きだぞ、ちゃんと」
「ふあ……」
「愛してるからな」
「……ひっ……う」
もうすすり泣く声しか聞こえない。俺は力無く笑い、ヘルムートの頭を撫でてやった。
「痛てぇけど少しだけ我慢してくれよ。マジで無理だったら言ってくれ」
「大丈夫、です……。クーヘンの王子、赤ちゃん産むから、カラダがちゃんと、受け入れられるようになってます……」
ぬるついた先端を丹念に入口へ押し付け、ゆっくりと挿入して行く。一旦指で慣らすべきかと思ったが──ヘルムートの言う通り、蕾は少しずつ俺を受け入れるため自ら広がっているようだ。
「ん、ん……」
それでも十九年間男を知らなかった体だ。痛みには耐えられても、そう簡単にこの圧迫感や異物感には慣れることができないだろう。
「ヘル、分かるか。……少しずつ俺の、入ってるぞ」
「あ、う……入って、……」
「お前、生涯一人の男としかセックスできねえんだろ。これでもう俺しかお前を抱けねえ。お前は俺の物だ。生涯ずっと……俺も、お前の物だからな」
「千代晴……、千代晴……!」
涙の伝う頬に何度もキスを繰り返し、その間にもヘルムートの中を押し開いて行く。既に先端は彼の中だ。後はもう、このペースで奥まで……
「んあぁっ……!」
「っく、は……狭、……」
「千代晴の、おれの中すごい暴れてますっ……! んやっ、お腹のとこ、ツンって……!」
「煽り実況か、っての……」
「ま、また大きく……! 千代晴、どうなってるんですかぁっ……!」
元々体格差があるせいで、恐らく平均的なサイズだと思う俺のモノがヘルムートにはかなりデカく感じるらしい。男として嬉しくはあるが、ヘルムートはもはやパニック状態だ。
「お、落ち着けほら。クラゲちゃんを思い出せ。ゆったり~、ふわふわ~」
「ふ、ふわふわ~……」
「よし、そのままふわふわしとけよ、っ……」
ヘルムートを抱きしめたまま、俺は更に奥まで腰を入れた。
「ふわあぁ、……んっ!」
到達した奥の奥。どの辺で射精すれば良いのか分からないが、取り敢えず普通のセックスの要領で腰を振れば良いはずだ。なるべくヘルムートが驚かないように、ゆっくりと引き抜いて……再び奥へ挿入する。
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