ゲームの世界は異世界だから女体化とか、何でもありでいいよね？

第１章 過去の責任を生涯かけてとります！

第54話 魔王様のお誘い？ （７）

　だから僕は「こりゃ～、便利じゃのぅ～！　部屋の掃除をするのも大変に楽でいいものじゃ！」と我が家の駄女神さまが歓喜していたダ〇ソンの掃除機を手に取り──。
　僕は廊下へと制服姿でドナドナと背筋を丸めつつ歩き、掃除をするために向かうのだった。


「李儒？」、
「李儒先生？」
「……ん？　あれ？　今声がしなかった？」

　下を向きながら廊下へと向かう僕の耳へと少女の声が聞こえたような気がした。

　だから僕は部屋の中を見渡し、誰かいるのかを確認した。

　でも僕以外に人の姿はないようだから。僕の気のせいかな？　と首を傾げ、また廊下へとドナドナと向かう。

「お～い、李儒先生～！　お～い！　お～い！　儂はここじゃ～！　ここにいるのじゃ～。気がついてくれ～、李儒先生～」
「あっ！　やっぱり誰かいる？」

　やはり僕の勘違い、気のせいと言う奴ではなく。僕と余り年齢が変わらない少女の声が再度……。今度ははっきりと僕の耳へと聞こえてきた。

　だから押しかけ女房達の悪態振りで下を向いていた僕は自分の足を止め、顔を上げ、再度辺りを見渡しつつ、少女は一体何処から僕のことを呼んでいるのだろうか？　とを思えばね。