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第35話 アイツの不満……(5)

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「新作! 今日も遅い!」

 と台所でまた怪訝な表情で仁王立ちして不満──!

「新作~! 本当にツレの家であんたは~、勉強をしているの~? うちに嘘をついているんじゃないの?」

 姉ちゃんは猜疑心のある顔で独占欲を剥き出しにしながら、俺に荒々しい口調で尋ねてくるようになる。

 それでも俺はこいつには関係ない事だと思いつつ「いつも姉ちゃんには言っているけれどツレの家で勉強しているって言っているじゃないか?」と説明をするのだけれど。

 まあ、俺の姉ちゃんへの嘘偽りの言葉の方もそんなに長くは続かない。

 だって~、俺が顔に痣を作り、腫らして帰る日もあるし、鼻にティッシュペーパーやチリ紙を詰め、栓をして帰宅をする事……。

 そう他校の奴と喧嘩や自分が所属している暴走族チームと敵対しているチームの奴やツレの女関係のトラブル……。彼氏や元彼の奴等の地元の者達と喧嘩……。

 それと俺の姉ちゃんコイツへのストレスからくる毎日の行事になりつつある他校のヤンキーとの喧嘩で自分の顔を腫らし、鼻血を垂らしながら「いて、てぇ、手々……」呟きながら帰る日々もあるから。
 姉ちゃんは不快感を募らせた顔だけではなく、猜疑心のある顔……。本当に俺が中坊の頃のような大人しいツレ達と家で進学の為に受験勉強をしているのか? と尋ねてくる。

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