俺と（従姉）姉ちゃんの良くある『今日から俺は？』の話だ。

第28話 告白（８）

「山本～、あんた～、よくタメの娘とか先輩達と楽しそうに会話をして、じゃれている、じゃん？　あの娘らって、あんたの彼女じゃ、ないんねぇ？」
「えっ！　俺の？」
「うん」と浅田唯さんが頷くから。

　俺は苦笑いを浮かべつつ、自身の顔の前で手を振りながら彼女へと。

「違う、違う」と自分の首と手を振りつつ言葉を返した。

「本当に？」
「うん」
「じゃ、山本。うちと付き合ってよ」


「はぁ～～～！」

　俺を含めた周りに居る奴等……。

　そう屯っている奴ばかりじゃない。俺のクラスメイトと達が仲良く、声を合わせ一斉に驚嘆を吐いてしまうのだ。

　でも俺の目の前の麗しい少女……。俺達の仲の良い驚嘆を聞いて。

「あんたら、男の癖に何をでかい声をだしているの？　煩いじゃない」

　俺達男子生徒へと平気で悪態つく……。

　それも苦笑いを浮かべながら、とかならば俺も傍から見て、やっぱり浅野唯は可愛いな～！　と思うかも知れないけれど。
　この娘と言うか？　こいつはマジで不機嫌極まりない様子……。

　そう怪訝な表情をしながら不満を漏らすマジで性格が荒々しい、じゃじゃ馬ヤンキー姉ちゃんだと思うから？

　俺は超ぶりっ子の大道寺久美ちゃん先生が命だから。

「新作どうする？」
「新作どうするのだ？」
「相手は浅田だぞ！」
「マジで付き合え！」
「付き合った方が良いぞ！」

　俺の周りからこの他にも色々な声が飛ぼうとも。俺は素知らぬ振りをして自分の考えを浅野唯さんへと告げる。

「ごめん、俺……。今誰とも付き合う気がないから……」

　俺は浅野唯さんへと丁寧に断り入れる。


　◇◇◇