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第25話 帰宅(6)

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 だから俺は伯母さんの話しを後日聞いた時に、『俺の姉ちゃんをあんなにも意地の悪い女にしたのはお前等の息子やツレ達だろうがぁああああああっ!』と。
 あの男の家に怒鳴り込んで、奴を部屋から引きずりだして殴り回してやりたい衝動に駆られたよ。

 でも俺の問題ではなく二人……。姉ちゃんと彼氏の問題だから、俺が傍からとやかく言う事ではない。

 だから俺は自分の握り拳を引っ込めて耐え忍び、不満を漏らさず。伯母さんの愚痴や不満……。嘆きを『うん、うん』と頷きながら聞き続ければ。

 姉ちゃんも次の日の朝には、彼氏の両親が自分の事を気に入っていないだけではなく。

 彼氏が自分に本気ではなく只の遊び……。結婚もする気も無く、性欲の捌けだけのために付き合っていると気がついた上に。彼氏の両親が自分の事を毛嫌い、気に入らない、嫁にはいらないのだと悟り。
 彼氏の家には居づらくなった姉ちゃんは、その後は友達ツレの家を転々と泊まり続ける生活……。

 その都度姉ちゃんのツレの両親達から。家出娘状態の姉ちゃん迎えにきてくれと嘆願されたみたいだが。
 伯母さんはその都度、彼氏の両親に告げた事と同じ台詞の内容を告げたみたいだ。

『家の娘が邪魔ならば、家から放り出してくれても構わない。家は自身の父親や従弟に対して、彼氏や友人達と共闘して荒々しい所業……。暴力を振るうような娘はいらないし。そんな娘は家族ではないですから捨ててくれても構わない』と。
『今後は美奈子に住み込み先でも見つけ、働きながら一人で暮らすようにと告げてください』とまで告げ。姉ちゃんの事を完全に拒否し、家には二度と入れないと言い続けたみたいだけれど。

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