俺と（従姉）姉ちゃんの良くある『今日から俺は？』の話だ。

第20話 嘆願……（15）

「山本～。どうせお前の姉ちゃんは誰とでも直ぐにやらせるサセコのような女で～。土日は何時もツレ達と広島八丁堀八丁に出てはナンパされ車に乗っているようなヤンキー女だろう～？　だから俺ともやっても問題はないだろ、姉ちゃん自体は？　だから紹介をしろ、山本～。分かったなぁ～？　約束だぞ。待っているからな？」

　山中は俺に対して任意ではなく、強制的に姉ちゃんを紹介しろと迄告げてきた。

「…………」

　だからと言って俺は、山中に対して『山中、お前なぁ、余り俺の姉ちゃんを馬鹿にするなよ！　許さねぇぞ！』と罵声を吐くだけの根性は無いから。

　俺は山中からの強制執行に対して無言で下を向きつつ『嫌だ！』、『嫌です！』、『駄目だ！』と抵抗をする事ぐらいしかできないでいる。