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第19話 怒り……(11)

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「姉ちゃん! 辞めろと言っているのが解らないのか?」

 俺は尻餅ついて「いた、たたた……」と声を漏らす姉ちゃんを見下ろしながら諫めた。

「美奈子、大丈夫?」と。
「お前~!」

 俺に突き飛ばされた自身の彼女の尻餅をついた様子を見て彼氏が姉ちゃんへと声をかけ、その後俺の事を呻ってきた。

 でも俺は無視して姉ちゃんを睨み付けたのだが。

 姉ちゃんはもう既にシ〇ナーで変になっているのと、自身の身体にアドレナリンがもう既に回っているから。
 俺に突き飛ばされ、睨み、諫められようが気にもしない、怖がる事もしないから。

「うちは大丈夫」と彼氏に言葉を返せば。

「新作……。このクソ丁稚が……」

 姉ちゃんは俺の鋭い眼光を跳ね返し、睨み返しつつ呻り立ち上がると。

「新作、ぶっ殺してやる!」と呻り、吠え──!

 俺に回し蹴りをしてきたけれど。姉ちゃんのへっぴり腰で蹴られても全然痛くはなく。
 俺自身も姉ちゃんや彼氏、ツレ達に対して憤慨している状態だから。
 俺自身の身体中にもアドレナリンが分泌……。周っているから俺も痛みを余り感じないから、姉ちゃんの回し蹴りを手で受け止めると。

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