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第19話 怒り……(4)

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「母さん~、何で警察に電話をしなかった? そんな大変な事になっているのならば?」

 伯父さんは自身が仕事で留守の間に起きた。俺への傷害事件に対して何故警察に電話をしなかった? と伯母さんの事を攻める。

「だ、だって美奈子が居るから。私も警察に電話をしても良いのか? 悪いのか? 判断が出来ないで居たの……。それと二階から新ちゃんの絶叫と泣き叫ぶ声が長く続いていたから。私も怖くて下の部屋で震えていたの……。本当にごめんなさい……」

 伯母さんは伯父さんへと包み隠さず正直に告げ、報告……説明をした。
 自分は姉ちゃん達が怖くて、腰が抜け、下の部屋で震えていたのだと。

 だから伯父さんも、これ以上は伯母さんの事を叱るように尋ねる事を辞めて。

「母さん、後は儂に任せておけ。今から儂が二階へと行き、新作を助け。美奈子の奴やあいつの友人達を叱ってやるから。後は任せておけ……」

 伯父さんは泣き、震える伯母さんへと優しく微笑みながら告げると。
 俺が真っ裸で正座している二階の部屋と姉ちゃん達が大騒ぎしている部屋を睨みつけ──慌てて階段へと昇り始めるのだった。


 ◇◇◇




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